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  • 2人~4人
  • 40分前後
  • 10歳~
  • 2014年~

オロンゴ山本 右近さんのレビュー

158名
6名
0
約1ヶ月前

私が一番好きな競ゲーのひとつである本作オロンゴは、イースター島を舞台としたモアイ像建設レースゲームだ。貨幣が貝殻の形だったりイースター島を模したメインボードのアートワークが凝っていたりとこだわりは感じるが、反面プレイアビリティはかなり悪く、その点でも知られている。

各ターン毎にランダムで土地タイルが規定の枚数引かれ、プレイヤーはその権利を巡って握り競り(所持金額は非公開)を行う。競りに勝ったプレイヤーは領地チップ3枚を配置する権利を得て、入札額が2番目に高かったプレイヤーが2枚、それ以外のプレイヤーは1枚ずつ、決められた順序で土地タイルもしくは自分の領地チップに隣接する椰子の木マスを選択し領地チップを配置していく。

面白いのは、競りに勝ったプレイヤーのみがその入札に使った額を場に供託し、それ以外のプレイヤーは手元に戻す点だ。また、握り競りに空手で参加することも可能で、その場合は累積で場に供託されている全ての貨幣を回収できる。ただし土地の権利はもらえず、空手のプレイヤーが複数いた場合は山分けにしなければならない。

基本的には競り2位が効率よく感じるが、土地の価値はゲームが進むごとにプレイヤーによって差がでてくるものの価値が高いと感じる箇所が被ることはよくあるので、競りで勝つと3箇所取れるというメリットよりも早く土地を確保できるというメリットが優ってくる。つまりゲームが進むほど競りで勝つ重要性が高くなっていく。

モアイを建てるためには自分の持つ貨幣(=貝殻)を自分の領地に配置することによりその土地のリソースを消費しなければならない。つまりゲームが進むごとに経済規模が縮小するため貨幣価値が上がり、競りで勝つ重要性も上がるが空手で資金を補充することも同時に重要になってくる。ゲームが進むごとに競りの読み合いや相場感がシビアになり、この点がこのゲームの面白いところだ。

また、ゲームの最終盤では「あと貝殻いくつ確保してこの額で入札して勝てばゲームに勝てる」という詰将棋のような状況も発生する。その辺りを見極めるのも醍醐味のひとつとなる。

このゲームはそういった競りの面白さだけに留まらず、陣取りの面白さもしっかりと味わえる。モアイを建てるためのリソースの組み合わせはそれらのリソースを生み出す土地とモアイを建設するための土地が全て自分の領地で地続きになっている必要があり、いくら多く土地を確保していても分断されてしまっては意味がないというわけだ。

陣取りの側面は競りほど重要性は高くないがゲームの重要なファクターのひとつであり、時には勝敗を左右する。

欠点はプレイアビリティの低さだろう。土地に配置した貝殻はすぐに転がるし、土地タイルはゲームボードと同色のためタイルを置いているのかいないのかが一見するとわからない。主にこの2点だが、これらはゲームの面白さに関係ない部分なので非常に残念なところではある。

直接攻撃性は強く感じないのにインタラクションは高く、ゲームのテンポや収束性は非常に良い。ルールも非常に簡単で、クニツィア作品の中でも私がトップクラスに好きな作品だ。現在もそれなりの数出回ってはいるがリメイクの噂もあるので、実現すれば遊べる機会が増えるかもしれない。競りゲーが嫌いでなければ遊ぶ価値があるゲームだと思う。

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touring123
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Sato39
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山本 右近
山本 右近
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