クランズ・オブ・カレドニアしのじゅんぴょんさんのレビュー

１９世紀のスコットランドにて、各プレイヤーは氏族の長となり、農品物の売買や輸出入で利益や勝利点を得て行く戦略拡大再生産ゲーム。

世界最大級のゲームイベントで人気投票１位を獲得した人気ゲームとのアナウンスで以前から気になっていたので「イーオンズエンド」と同月に購入していました。(両方共大分毛色の違うゲームではありますが)

詰んでいましたが、ようやくプレイ出来ましたので、レビューしたいと思います。尚、メジャーなゲーマーズゲームですし、ルールや戦略等多彩な意見が書かれていますので、ルール説明は今回割愛致します。プレイした感想のみを書きたいと思います。

⬛先立つ物がないと競い合えない！

氏族を決定して割り当てられた初期タイルからランダムな内容で初期の軍資金として得られるお金や商品ですが、貰った当初はまとまった分貰えるので、手元は潤っている様に感じますが、最初の労働者の配置から、本作の洗礼を受ける事になります。木こり駒を配置する場合は６金＋土地代、鉱夫なら１０金＋土地代と人駒以外にも、牛、羊、パン屋、畑、蒸留所、チーズ製造所を建てる時にも建設コスト＋土地代が掛かり手元の軍資金なんかあっと言う間に散財してしまいます。

他にも輸出契約タイルの獲得(３ラウンドからお金が必要)、船舶輸送力の向上、道具の改良、商人１人の雇用と幾らあっても足らないぐらいです。

拡大再生産ゲームなので、投資した分生産フェイズで見返(セットコレクション)りはありますが、、再び十分潤ったという感覚は熟練者以外、極稀だと感じました。兎に角、ゲーム序盤から終盤まで金に悩まされます。

(建設ボーナスや港ボーナスタイルの使用、輸出契約の履行、ネットワーク路線、早期のパスでパスボーナスを得たり利益部分もあります)

農業土地の取得にも熾烈な奪い合い(エリアマジョリティ)が存在し、下手をすれば相手に近隣ボーナスを持って行かれるかも知れません。

氏族の能力(個別能力)を活かし、如何にしてお金を回して繁栄していくか？苦しくてカツカツのゲーム性だからこそ楽しさも倍増するのでしょうね。運要素は輸出契約タイルを引く位で、どちらかと言うとアブストラクト寄りです。

⬛総括

ソロプレイも可能で、市場フェイズと輸出契約の補充で専用ダイス２個使用しますが、基本マルチプレイの感覚で遊べますので、対人戦を想定したスコアアタックにチャレンジするのも楽しいです。プレイ時間はプレイ人数✕３０分と明記されていますが、アテになりません（笑）ダウンタイムで更に伸びる可能性もあります。

重量級でインストも時間が掛かり、理解するまで時間を要しましたが、ルールの見通しは良いと思いますので、まだ未プレイで気になったゲーマーは手に取ってみて下さい。お勧めです。