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  • 2人~4人
  • 60分~120分
  • 12歳~
  • 2016年~

ロレンツォ・イル・マニーフィコ真夏。さんのレビュー

83名
2名
0
12日前

ロレンツォ・イル・マニーフィコ(Lorenzo il Magnifico)は、イタリアのルネサンス期、特にフィレンツェを舞台としたボードゲームです。プレイヤーはそれぞれ貴族の長となり、家族(ワーカー)を街の様々な場所に派遣し、資源を集め、名声を高めていきます。



ゲームの魅力

  • 戦略的な深さとリプレイ性

ロレンツォ・イル・マニーフィコは、シンプルなメカニクスながらも、以下の点で高い戦略性を持っています:

  1. 限られたアクション数: 全6ラウンドで計24回のアクションしかなく、効率的な行動が必要です。
  2. 複数の得点経路: 異なるカードタイプを組み合わせることで、様々な勝利戦略が生まれます。
  3. カードの相乗効果: 獲得したカードによる各種効果や割引を組み合わせることで、独自のエンジンを構築できます。
  4. ダイスによる変動: 同じ戦略でも毎回異なる状況で対応が求められるため、マンネリ化しにくい設計になっています。


  • テーマと美術

ルネサンス期のフィレンツェという歴史的背景と、イラストレーター(Klemens Franz)による質の高いアートワークがゲームの世界観をさらに引き立てています。資源としてコイン、木材、石、使用人を使うことで、当時の都市建設と発展を実感できるテーマ性があります。



良い点

1. 戦略と運のバランス: ダイスによる偶然性があるものの、使用人による補正や多様な戦略オプションにより運に左右されすぎないバランスが取れています。


2. 豊富な選択肢: 4種類のカードとそれぞれの効果により多彩な戦略が生まれ、何度でも楽しめるリプレイ性があります。


3. 手ごたえのある戦略性: シンプルなルールながら、限られたアクション数と資源の中で最大の効果を生み出す思考が求められ、ユーロゲーム好きを満足させる深さがあります。


4. 視覚的な完成感: 個人ボードにカードを配置していく過程で、自分だけの「街」が完成していく満足感があります。


5. 拡張性: 基本セットには拡張が内蔵されており、さらに追加の拡張セットも存在するため、慣れてきた後も新たな要素を加えて楽しむことができます。



気になった点

1. 資源管理の厳しさ: 特に序盤は資源が非常に乏しく、初心者にとっては計画通りに進めるのが難しい場合があります。


2. 先手の優位性: 特に人気のあるカードや生産・収穫スペースでは、先手のプレイヤーが大きく有利になることがあります。


3. ダイスの運要素: ダイスの出目が悪いと特定のアクションが取れなくなるなど、運の要素が強く出る場合があります。特に「1-1-1」など最悪の出目の場合は、かなり厳しい状況に置かれることも。


4. ルールの複雑さ: カードの多様な効果やアクションスペースの種類などにより、初心者には覚えることが多いゲームです。


5. 基本セットのカード公開: 基本セットでは全てのカードがゲーム内に登場するため、やや戦略が固定化する可能性があります(拡張を入れることで改善されます)。



プレイした感想

実際にプレイしてみると、ロレンツォ・イル・マニーフィコは思考を刺激する魅力的なゲームです。初回プレイ時はカードの効果や全体の流れを掴むのに時間がかかりますが、1回遊んだだけでも「もう一度やりたい」と思わせる中毒性があります。

ダイスの出目を見て「今回はこの戦略でいこう」と考えながら限られた資源をやりくりする過程には、一種の充実感があります。特に他のプレイヤーが狙っているカードを先に獲得できたときの満足感は大きいです。

一方で、ダイスの出目が悪く思うようなアクションが取れないもどかしさも経験します。しかし、そういった不確定要素があるからこそ、臨機応変な対応が求められ、毎回新鮮なゲーム体験ができるとも言えます。



まとめ

ロレンツォ・イル・マニーフィコは、ダイス要素を取り入れたワーカープレイスメントという独自のメカニクスと、ルネサンス期という魅力的なテーマが見事に融合した作品です。戦略性の高さ、リプレイ性、視覚的な満足感など、多くの長所を持ちながらも資源管理の厳しさや運要素による不確定性などの課題もあります。

ボードゲームを始めたばかりの方には少し難しいかもしれませんが、中級者以上のプレイヤーにとっては長く愛用できる名作と言えるでしょう。特に、戦略性の高いユーロゲームや、ワーカープレイスメントが好きな方には強くお勧めできるゲームです。

総合評価としては、戦略と運のバランスが取れた奥深く魅力的なゲームとして、ボードゲームコレクションに加える価値のある一作だと言えます。

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山彦
真夏。
真夏。
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