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  • 2人~4人
  • 45分~60分
  • 12歳~
  • 2010年~

イノベーション9割ぼっちさんのレビュー

226名
0名
0
3年弱前

影響ポイントを貯め、時代や分野を制覇しながら時代を進めていく時代革新ゲームです。

カードのみを使うゲームですが、プレイ枚数が増えるにつれ1手番で処理する効果も増えるので、割と長丁場になるゲームです。

ゲーム中盤に、自分がプレイして重ねた山を特定方向に「展開」する効果が登場し、各カードに書かれたアイコンが見えるようにずらし、持っているアイコン数をいっきに増やすシステムが独創的で面白いです。

また、条件が整えば一方的に相手からカードを横取りできる効果や、時代が進み最後の方になると「特定の条件を満たしていれば制覇に関係なく勝利する」など、即死カードも眠っています。そのため、人を選ぶゲームだとは思います。



影響ポイントを貯める事で「時代」を制覇できるようになり、先に指定枚数のカードを制覇したプレイヤーの勝利です。

カード裏面には1から10の書かれたものがあり、表面には5色に色分けされたカードになっています。また、5種類のアイコンやカード効果が書かれており、条件に応じて発動していきます。

山札は時代数字毎に10個作り、円状にして配置します。各山札の1番上から1枚ずつ裏向きのまま取り、円の中に数字順に並べ、時代制覇時に獲得するカードとします。

自分の場にカードを表向きに出していきますが、同じ色のカードは同じ色の山に重ねなければいけません。

1手番で2回行動でき、「ドロー」、「カードを出す」、「出ているカード効果を発動する」、「時代を制覇する」、の中から選択します。同じ行動を2回取る事も可能です。


ドローする場合、「既に自分がプレイしているカードの中で1番高い数字と同じ山」からのみ引けます。また、その山札がカード切れの場合、その1つ上の数字の山札から引きます。

例えば、「自分の出しているカードの時代が1,4,5でドローする場合、5の時代の山札から引く、なければ6の山から引く」となります。


カードを出す場合、出すだけで行動の1枠分を消費します。出したカードを同ターンで使用したい場合、更に1枠分消費し、効果処理後はそのターン終了となります。

カード効果発動は、条件が整っていれば同じものを2連続発動しても構いません。

また、カード発動には条件があり、効果も2種類あります。

「優越型教義」と「協力型教義」の2つがあります。

カードには色とは関係なくアイコンが複数個書かれており、「発動したいカード効果で要求されているアイコン数が、自分と相手と比べてどうか」によって効果処理が決まります。


「優越型教義」とは、攻撃系の効果で、「要求されているアイコン数が相手より多い事」が発動条件です。自分よりアイコン数が少ないプレイヤーに対して効果処理します。カードの強制交換や奪い取るものなど様々です。

「協力型教義」とは、条件を見たしたプレイヤー全員が効果の恩恵を受けられる効果です。「要求されているアイコン数が自分と同じかそれ以上のプレイヤー全員」が効果対象です。こちらは単純にプラス効果のものが多いです。

また、協力型教義で「発動プレイヤー以外がだれか一人でも恩恵を受えた」場合、ボーナスとして発動したプレイヤーはカードを1枚ドローできます。


カードには1枚に複数効果が書かれているものも多いのですが、発動時の注意点として、「発動したカードに書かれている効果は必ずすべて効果処理しなければならない」ところです。

今このカードの優越型教義を使いたいけど、その後の協力型教義は相手にも得になってしまうから使いたくない、という場面で判断を迫られます。


そしてクリア条件の「時代の制覇」ですが、これにも条件があります。

「自分が制覇したい時代の数字の5倍以上の影響ポイントがある事」と「制覇したい時代と同じ数字以上とカードを自分の場にプレイしている事」の両方を満たしていないといけません。

制覇する時代カードは小さい方から順にしか取れないので、最初は1×5=5ポイント以上の影響ポイントがあれば、行動回数の1枠を消費して獲得できます。獲得したカードはただの勝利点なので、効果を使う事は出来ず、中の確認もできません。


時代制覇に必要な影響ポイントは、カード効果によってのみ配置する事ができます。そのため、いくら強力な優越型教義カードを揃えていても、影響ポイントを稼げるカード効果がなければ制覇へ近づく事は出来ません。

更に、時代が進むにつれ必要な影響ポイントは増えていきます。時代6のカードを制覇するには、6×5=30影響ポイントが必要になります。貯めた影響ポイントを横取りされる効果などもあるので、アイコンの数も常に気にしておかなければなりません。


強力な効果のカードでも、アイコン数の条件を満たしていなければ発動できないので、カードを直接取ったり破棄させたり以外にも戦略は広がります。

また、カード効果の中には「自分がプレイしている特定の色カードの山を、特定方向に展開する」というものがあります。

展開とは、指定された方向にカードをずらして並べる事です。これをすることで、カード枚数が多いほど見えるアイコン数がいっきに増え、盤面ががらっと変わります。

優越型教義はアイコン数が負けていると発動できないので、プレイしているカードによっては、急にドロー以外何も出来ない状態にもさせられます。

初プレイ時は中盤までリードしていましたが、相手に多数の山を展開されアイコン数の盤面が突然変わり、手も足も出なくなり惨敗しました。


コツコツ影響ポイントを貯めて時代を制覇するほかに「分野カード」というものが5枚あり、これは各カードに書かれた条件を満たせば即座に制覇カードとして入手できるものです。分野カードの獲得のみ、1手番での行動回数を消費せず行う事が出来るので、見落とさないよう注意も必要です。



ある程度カードゲームに慣れていないと効果の理解でひっかかると思います。

また、カードの使い方だけで、「プレイする (置くだけ)」、「発動する」、「再生する (共通山札の1番下に混ぜる)」、…など、多数あります。

また、上記の「教義」もそうですが、世界観にかなり寄った文面や用語なので、直感的に頭に入ってきづらい所も人を選んでしまうポイントだと思います。

優越型教義は、一度条件が整ってしまえば数回連続で搾取される事もあるので、そういう直接攻撃的すぎるカードの多いゲームを好まない人も、評価は微妙なものになると思います。

筆者はとても楽しんで出来ましたが、カード1枚で処理する効果が複数あったりするので、プレイ時間は二人でやっても結構なものになりました。

3人以上だと確かに長くて気疲れはしてしまうかもしれないです。


色々と懸念点も書きましたが、カード以外のコンポーネントを使わず長時間がっつり遊べるゲームなので、筆者的にはお気に入りの1作品です。

追加カードの拡張版もあるそうなので、もう数回やって完全に慣れた後で是非入手したいと思っています。

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仙人
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