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  • 2人~4人
  • 15分前後
  • 8歳~
  • 2026年~

ゴットファイブ!krmさんのレビュー

21名
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約1時間前

快適に舗装された道を往こう

「ゴットファイブ!」は、数字推理ゲームとしての体裁を取りつつも、プレイフィールが極めて軽く、パーティーゲーム的な運用が可能な作品となっている。一方で推理ゲームと呼ぶには捜査の手法が単純かつ一様すぎるため、愛好家からすると物足りないだろう。

ルール

自分だけが見えない状態で割り当てられた5つの数字を、質問と公開情報から推理することが目標。1から60の数字が5色のタイルに書かれている。各プレイヤーは各色1枚ずつ、計5枚を割り当てられる。数字は自分からは見えず、他プレイヤーの手で昇順に並べ替えてもらう。残ったタイルは共通の場に、数字を伏せた状態で置く。その後、場のタイルを5枚めくった状態でゲームを開始する。

各プレイヤーは自分の手番が来るたび、場のタイルを1枚めくり、数字を公開する。その後、めくられた状態のタイルの中から1枚を選び、以下の情報を他のプレイヤーに求めることができる。

  • 選んだタイルの数字と自分の各タイルの数字との大小比較
  • 選んだタイルと自分の特定のタイルで、☆の数が等しいかどうかの確認

自分のタイル5枚の数字が推理できたら、任意のタイミングで回答にチャレンジできる。5つの数字についてすべて正しく回答できれば勝利、1つでも間違っていれば脱落。


両論併記

このゲームはどのように評価すべきなのか、悩んでしまった。ルールが「タギロン」に類似しており、比較は避けられない。だが比較すると、ゲームとして単純にすぎる感がある。固有の秘匿情報がなく、情報量を制御することもできない。質問は「想定される数値の範囲が狭まる」以上の効果がなく、このジャンル特有の「断片的情報との撚り合わせで急激に解答に近づく」時の快感は得られない。質問は場に出ているタイルを基準にするしかないため、絞り込みの精度はタイルの引きに強く依存するなど、運要素もやや強い。運要素をひっくり返せるような、ブラフ等のインサイドワークが通じる箇所も無い。

この書き方ではまったく面白くないように見えると思うが、やってみると意外と面白かった。
なぜか。本作は推理ゲームでストレスを感じる要素を削り落としたからではないだろうか。

質問のパターンが少ない。
これらは推理方法を明示してくれる。「何を考えればよいか、何を取っ掛かりにすればよいか分からない」という状況が発生せず、ダウンタイムの均一化、プレイ時間の短縮にも一役買っている。

個人ボードが推理の進捗を管理してくれる。
個人ボードに正しくマークを付けていれば、推理を誤る恐れはない。そしてマークを付けて除外した数字の数が、そのまま推理の進捗状況と言える。これは毎ターン確実に進行し、プレイヤーに小さな達成感を与える。55個の数字を除外するのが最終目標だ。

推理するのは相手の数字ではなく自分の数字となっている。
実際のところ、相手の数字を推理するのと本質的な差はあまりないのだが、相手の推理の進捗によって自分が「追い詰められている」感覚は薄くなる。

プレイヤー間で情報を隠匿することはできない。
ともすれば陰湿とも言えるような駆け引きは発生せず、ゲームは徒競走じみた展開を見せる。


タイルのヒキの問題以外で、本作プレイ中に感じるストレスは極めて少ない。多くの推理ゲームが「道を探す」ゲームであるとするならば、本作は「舗装された一本道を往く」ゲームだ。

本作のプレイは「快適」である。


両論放棄

「快適」であることは、前述の短所を隠してはくれない。

ゲームをライトにアレンジするにあたって、要素の規模を小さくする、丸ごと切り捨てる、運要素に置き換えるという手法はよく見られる。多くの場合は、絞り込んで目立たせた要素をさらに強調したり、見た目をポップにして耳目を惹くよう、もしくは単純すぎる要素から目を逸らすよう、調整するものだ。おそらく本作も「タギロン」を叩き台に、主に軽量化を意図した調整を施したのではないだろうか。

推理ゲームというジャンルにおいて、このような軽量化は難しいように思える。他のジャンルであればフィーリングのみでプレイする人もいる。だが推理ゲームで、しかも数字パズルで論理的な処理を行わずにプレイする人は極めて稀だ。その処理を効率化するために、システムは速やかに解剖され、その長所・短所が詳らかにされていく。そして後発の作品は、常に先発の作品と比較され続ける。本作の短所に気づくまでの時間は……決して長くはかからないだろう。


本作を推理ゲームの入り口として作ったのであれば、目論見は失敗である。入り口と言うには、あまりにカジュアルに寄り過ぎているし、行われる推理の実態が異なり過ぎている。本作仕込みの地続きの情報整理では、一般の推理ゲーム相手では何もできないだろう。これを別の推理ゲームに応用できるのであれば、最初からその推理ゲームに手を出せるはずだ。

本作をパーティーゲームとして作ったのであれば、目論見は成功である。湿度の低いプレイ感。ある程度の運要素と逆転性。ファミコンのゲームを思わせるデザイン。すべての要素のベクトルは正しく揃って、パーティーゲームに向けられている。快適さによって、ゲーム本来の地力を超えた面白さを見せてくれる。

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仙人
krm
krm
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