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  • 3人~8人
  • 20分前後
  • 8歳~
  • 2006年~

インカの黄金krmさんのレビュー

320名
4名
0
1年以上前

剥き出しのゲーム性への過小評価に思う

最軽量級、チキンレースのテンプレートの様なゲーム。
大まかな流れは以下の通り。経験者は次の傍線まで読み飛ばして欲しい。


  1. 山札を1枚めくる。
  2. めくったカードの効果を適用する。得点カードとアクシデントカードが存在する。
     2-1.同種のアクシデントカードが同ラウンドで2枚めくれた場合、直ちにラウンド終了の処理を行う。 
     2-2.得点カードがめくれた場合、書かれた点数を探索中のプレイヤーで頭割りし、同数の宝石トークンを配る。
       端数はめくれたカードの上に残しておく。
  3. 各プレイヤーは秘密裏に探索続行するか撤退するかを選ぶ。
  4. 各プレイヤーが手順1で選んだ結果を公開する。
     4-1.撤退する場合、そのラウンドで得た得点が確定する。
       この際、手順2-2で残していた宝石トークンを、同時に撤退したプレイヤーで頭割りし、取得する。
       端数はそのカードの上に残しておく。
       その後、撤退したプレイヤーはラウンド終了時まで得点を得られない。
     4-2.続行する場合、続行を選んだプレイヤー全員で再度手順1を行う。
       全プレイヤーが撤退するまで、この処理を繰り返す。

    ラウンド終了処理
    アクシデントでラウンドが終了した場合、探索続行していたプレイヤーは、そのラウンドに得た得点を全て失う。
    終了の原因となったアクシデントカードを1枚ゲームから取り除く。
    その後ゲームから取り除かれていないカードを全てシャッフルし、新たな山札を作る。

上記の流れを5ラウンド繰り返し、合計得点を競う。


本作は「逆張り」のメリットが探索続行・撤退を問わず大きい点が白眉と言える。

得点を獲得する際、カードに書かれた点数を頭割りする。頭割り後の端数は誰の得点にもならず、一旦その場に残してゲームを続行する。その後、撤退を選択したプレイヤーで残した得点を頭割りして獲得する。これにより「前に進むよりも引き返した方が得点の期待値が高い」という状況が発生する。

逆に敢えて確率に逆らった単独行では、1ステップごとの得点を独占して大きなリターンを得ることもできる。また単独で撤退した場合にしか獲得できないレリックの存在が「無謀な一歩」に価値をもたらしてくれる。
撤退の判断が難しくなる様、プレイ人数は4人以上、出来れば6人程度が望ましい。

本作において、運の比率が極めて高いことは間違い無い。しかしその中で安定した勝率を上げる為には、カウンティング、確率計算だけでなく周囲との心理戦、失敗時のリスク勘案…と必要な要素は多岐に渡る。…「決して高いレベルではないが」と付け加えておく。

作品としてはさておき、商品としてはやや微妙。
宝石トークンの数が足りない。手元に収めた宝石はなるべく人目に晒したくはないが、トークンが少ないため、どうしても両替が発生し、トークン数を探られてしまう。各プレイヤーで条件は同じだが気分はよろしくない。身も蓋もない話だが、トークンのやり取りが面倒で、BGAの様な場でプレイする場合と実物でプレイする場合の感覚に乖離がある。


シンプルなシステム故に、展開はダイナミックでドラマチック。確率を超え、独り探索を続けている時の「恍惚と不安」は実に味わい深い。

軽量級専門のプレイヤーにすら「運ゲー」と揶揄され、敬遠されることの多い本作だが、現代で評価されている軽量級で運が絡まない作品がどれほどあるのか。結局運でケリがつくゲームなのにギミックで誤魔化されているだけではないのか。

無論、ギミックは大切ではある。一生かけても遊びきれない量のゲームが存在する世の中で、目先を変えることで飽きさせない・ダウンタイムを削る・救済措置を用意する等の工夫は、同種の商品の中で抜きんでるにあたっては重要である。そういった面の配慮が無いことは、このゲームの短所と言えるかもしれない。

それでも、時折「原点」に触れる機会を設けて欲しい(原典ではない)。本作の抜き身の刃の様なゲーム性・原始的なシステムを好まないという方も多かろうが、何年かに一度でいいから遊んで欲しい。チキンレースの何たるか、カウンティングの何たるか、確率・期待値計算の何たるか、リスクヘッジの何たるかを思い出させてくれる。

そして負けたら叫ぼう。
「運ゲーじゃねーか!」

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ねこじたのヒロ
くま
ねこいち
びーている / btail
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仙人
krm
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