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  • 3人~6人
  • 120分~140分
  • 12歳~
  • 1999年~

ビンチmaroさんのレビュー

144名
1名
0
約3年前

すっかりスモールワールドに取って替わられてしまった感のあるこのビンチ。

多くのレビューでスモールワールドはビンチの欠点を改善したリメイク作であると言われる。

もともとはRISKあたりからの流れを汲む1999年の作品であるビンチは、マルチ色が強い上に得点獲得の形態が明確でかつ公開情報となっている。これが、トップ叩きやキングズメイクといった事象をより顕在化させているというわけだ。逆に、一定の得点差をつけられると、独力での挽回が不可能であろうということもすぐに分かってしまう。

舞台は古代のヨーロッパ周辺のマップをデフォルメしたものであり、チットや木製ディスクからなるコンポーネントに、文明の隆盛云々というテーマがいかにもマニア向けっぽい。それに引きかえ、スモールワールドでは子供でもプレイできそうな優しい印象を与えている。

勝利点を非公開としているゲームは現在では少数派である。インタラクションが少ないものが増えていることもあるが、コンコルディアなどは逆に得点が見通せない(非公開ではなく、終了時決算ということだが)のがマイナス点といわれていた。

ただ、メカニクス的な点から言えば、スモールワールドで採用された勝利点の非公開化というのはハウスルールとして対応可能なものであり、本質的には両者において決定打となるものではないと思う。

ファンタジー世界を舞台としたスモールワールドは、その後も多数の拡張、アンダーグラウンド、ウォークラフトなど派生していっている。見た目がキャッチーなだけでなくかなり派手になった非対称の特殊能力、人数に応じた可変マップ、種族や戦闘に関わる適度なランダム性など2000年代らしい要素が追加された作品になったと言える。ただその分大味とも思えるわけで、ビンチのほうは勝利点の獲得方法が限られているため文明タイルの選択の影響が大きいものの、プレイ感としてはより緻密さを感じることができる。

とはいっても所詮は砂の城を崩し合うような内容だ。「陣取り」にこだわるというより、効率の良い勝利点獲得を目指し毎ラウンド繰り返すところが、結果よりもその過程と経験を印象的なものとしている。

最後に。洗練されたシステムをもつリメイク作のほうがが全ての人にアピールされ得るとは限らないことは、過去の幾多の作品が証明している。ビンチもその例にもれない。旧いゲームでも初めてプレイする人にとってはいわば新作である。とかく古参のプレイヤーは分析的になりがちだが、むしろ新規のプレイヤーこそ、あらゆるゲームを新鮮に楽しめるだろう。

スモールワールドを楽しめる方であれば、こちらもぜひプレイしていただきたい。

評価6/10  重さ5/10 リプレイ性6/10

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Bluebear
maro
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