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  • 1人~4人
  • 60分~120分
  • 12歳~
  • 2020年~
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7名
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2年以上前

2016年のパックス・ルネサンスの第2版が2020年に発売された。

パックスパミールの1版から2版への変更ではシェイプアップ、洗練された感覚が強 いが、ルネサンスは1版にアップデートと、いくつか新しい概念が加えられ、いくらかゲーム進行が難解となった印象である。このルネサンス2版は「フィル氏のパックス」の流れを汲むフィルエクルンド節全開のゲームであると言える。

今回は、2021年にパックスパミール2版の日本語版がせっかく発売されたので、パミール2版との比較を中心にレビューしたい。

ルネサンス2Eはヨーロッパルネサンス時代の銀行家として様々な有名人物、なかには王や女王などや、宗教の影響力、商人、農奴の勢力などを使って社会を導いていくという壮大なテーマを持つ。勝利条件としては、

○宗教の覇権達成(宗教は3種類[カトリック、プロテスタント、イスラム]あり、それぞれがビショップ、貴族、騎兵のユニットを持つ。ある宗教が特定条件でゲーム内に最も多くユニットを配置していて、かつ自プレイヤーがその宗教の威信アイコンをもつカードを多く所持しているというもの。パミール2Eの優勢判定成功時の条件に近い。)
○帝国的な勝利(各国には対応した帝国スクエアカードがあり、戦闘に勝利するなどでこのカードを自分のタブローに移すことができる。これが他プレイヤーより2枚以上多いという条件)
○多くの利権・探検的威信による勝利(いくつかのアクションで、商人を示すポーンを国境に置くことができる。これが利権となる。加えて、探検的威信アイコンを持つカードを他プレイヤーより多く持つ)
○共和・法治威信による勝利(特定のアクションで自タブロー内の帝国スクエアカードを裏返し共和制国家を標榜することができる。これと、法治威信アイコンを持つカードを他プレイヤーより多く持つ)

などが存在する。バラエティに富んでおり、それぞれ異なった道筋が要求される。

カードは相変わらずフレーバーテキスト満載であるが、ほぼアイコンに集約されている。ただしいくつかのカードには効果の説明が英語で付いている。パミール2Eと言語依存は同程度である。

ゲーム自体の進行という面では、基本的な流れは両者ともかなり類似している(他のパックスも皆似ているが)。

手番では基本2アクション。マーケットから人物カードを購入し、タブローに配置する。人物カードはプレイするときに独自のフリーアクション(ワンショットと呼ばれる)があり、タブローに配置したあと1アクションを消費して固有の行動(オプス)を行うことができる。

ルネサンス2Eでは、プレイヤーは東と西の2つに分かれたタブローを持っていて、1アクションでどちらかのタブローのカードをすべて活性化できる。特恵スートによるボーナスアクションのようなものはない分、ややエンジンビルドの連鎖のような動きを構築できる仕組みである。

ワンショットアクションや、オプスアクションの内容は、大別するとお金を得るもの、他のユニットを破壊するもの、他のカードを破壊するものがメイン。

こう書くとパミール2Eより物騒なようにみえるが、例えば戦闘関係のアクションでも、コルセア、攻囲、戦役、陰謀(以上オプス)、農民反乱、宗教戦争(以上ワンショット)など各種あり、それぞれ参加するユニットの種類や攻撃される対象が異なる。勝利条件をみても戦闘は目的ではなく手段であるわけで、どのような部分を狙っていくかと、戦闘後どうするかが重要となる。

ユニットの種類もパミールより細分化されており、各宗教のビショップ、貴族、騎兵、海賊船と各プレイヤー毎のポーンがある。ユニットはストックにあるものと盤上に存在するものの他に、盤上から除去されたのち帝国スクエアカード上に置かれる第3の場所も(抑圧されたユニット)用意されていることが戦闘の解釈に深みを増している。ちなみにビショップはタブロー内カードに置かれてそれのオプスを使用不可能にする。

アクションにはその他、交易、投票(利権の多寡で帝国を得るもの)、戴冠式(帝国スクエアカードに示された王と、女王の人物カードを結婚させるというもの)などもある。

4つある終了条件のうち2つは帝国スクエアカードの獲得(体制変更)に関わっている。体制変更は、投票、戦役、戴冠式、陰謀、農民反乱、宗教戦争などで可能であるが、後者4つはワンショットであるため、繰り返し行動できるアクションではない。このあたりの戦闘と非戦闘の必要性のバランスがうまくできていると感じる。

ただ、逆にワンショットによる体制変更は常に警戒しなければならず、マーケットに存在するカードの確認(と相手がどのカードまでを入手出来るのかの把握)の重要性は高い。

この時代は、十字軍、ジハードなどに象徴されるように宗教=軍隊であった。パミールにおける勢力、即ちロシアイギリスアフガニスタンがルネサンスでの3種の宗教に相当する。ルネサンス2Eではさらに領土争い(帝国カード=王、の獲得)や各ユニットのパワーバランスにも焦点が当てられており深みを感じさせる。換言すればパミールの方がより直接的で分かりやすい構造ということであるが。

ゲーム終了はコメットカードという優勢判定カードのようなものがデッキの下半分に含まれており、ここもパミール2Eと似ている。デッキの枚数は28+8nであるため、いたずらに長引くこともない。先に述べた4つの終了条件の他に、デッキが枯渇しても終了となりその際はパトロン威信アイコンを多く所有するプレイヤーの勝利となる。

BGGでのウェイトは4.5。勝利条件は比較的分かりやすいものの、ルール量は多く、全体的に見通しは良いとは言えない。

しかしこの重さを抜きにして考えれば、テーマとシステムの噛み合いの良さ、うまく分散された戦闘のオプション、ルネサンス期の人物像、丁寧なマニュアルなど現在の日本(のボードゲームシーン)に意外と合っているのでは?とも思ってしまう。

ゲーム進行の核の部分はパミール2Eとかぶる部分が多いので、1つ1つのアクションを丁寧に確認していけば、少なくともパミールをプレイできるのであればルールの把握にはそれほど苦労はしないのではないだろうか。

マニュアルは、例にもれず構成は分かりづらいがブックⅡとして簡単なプレイ例、戦略ガイド、ソリティアルールなどが添付されておりとてもありがたい。ありがたいといえばその和訳マニュアルを有志の方に公開していただけているのも素晴らしいことである。

PAXシリーズはトランスヒューミニティー、バイキングなど他のデザイナーが手掛けている(パミール2Eもそうであるが)ものも楽しいが、ルネサンス2Eこそ本家の気概をみせた作品といえる。パミール2Eと比べ、間接的なインタラクションをも持ちながら適度な時間で濃密な対人戦が満喫できる、

パミール2Eよりもう少し複雑なゲームを求める好事家の方に是非おすすめしたい。

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