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  • 1人~4人
  • 10分~30分
  • 10歳~
  • 2020年~

レジサイドうえにぃさんのレビュー

230名
4名
0
3ヶ月前

協力してJ、Q、Kを倒すトランプゲーム

「レジサイド」は、プレイヤーと協力して(もしくは一人で黙々と)敵であるJ、Q、Kをすべて倒す、タワーディフェンスのようなゲームです。

ゲームの勝利条件は、すべてのJ、Q、Kを倒すことです。

失敗条件は、誰かが攻撃を受けられなくなることです。

そう、誰かが攻撃を受けられなければ、全員が敗北です。このシステムはザ・ゲームなどに似ていますね。自身の手札の内訳を共有できない点も同じです。


プレイ人数に応じた最大枚数があり、各プレイヤーにその枚数の手札が配られます。

残りは「酒場」として山札となります。

また、Jの束、Qの束、Kの束をそれぞれ作り、それをシャッフルしまして、上からJの束、Qの束、Kの束の順になるようにカードを裏向きに置いた「城」をつくります。

そこから1枚めくって、いずれかのスートのJをボスとして場に出した状態から勝負です。


各プレイヤーは手番内で、次の順番で戦闘を行います。

1.手札からカードを出す

2.スート効果の処理

3.ボスへのダメージ計算

4.自身への被ダメージ計算

これらを繰り返して、各階級のボスに定められた体力を削ります。


手札の出し方は基本的に、カード1枚を出すか、そこにAを追加して出すかです。

Aは数字としては1です。ただし、他のカードとともに出したなら、もう片方の数字との合算値となり、スート効果も両方のものを使用します(例:スペードの9とダイヤのAを出すと、スペードかつダイヤの10として処理)。スート効果については後述。


ボスの体力を0以下にすることで、そのボスは倒され、酒場の一番下に入ります。

つまり、スートの効果で山札を引いたら、連戦して苦戦している中盤〜後半にボスが手札に加わるわけです。熱い展開です!

味方としての、つまりは手札にいるJ、Q、Kはそれぞれ10、15、20のカードとして扱えます。ボスだった頃の攻撃力と同じ数値です。味方にしたボスたちはいずれも数字が大きいため、起死回生の一手になり得ます。もちろん、ボスでダメージを受けて凌ぐことも可能です。

ちなみに、このときボスの体力をちょうど0にして撃破すると、そのボスは酒場の一番上に入ります


自分ターンの最後にボスの攻撃を、ボスの攻撃力以上の数字分、カードを捨てることで受けられます。例えば攻撃力10に対して手札から6と5を捨てる、などです。この捨てる行動ではスートの能力は発動されません。

つまり、手札の数値の合計が自身のライフです。全ての手札を足してもボスの攻撃力を下回ってしまう時、敗北です。


ここで、スートの能力について。1.で出したカードのスートによって、2.で処理する内容が変化します。どの能力も重要です。

ハート:捨て札からの治癒 捨て札の下からカードに書かれた枚数分、酒場の一番下に戻す。

ダイヤ:手札の補充 カードに書かれた枚数分、酒場からカードを手札に、時計回りで均等に補充。

スペード:攻撃力の抑制 そのボスの攻撃力を、カードの数だけ下げる。

クラブ:数値の倍加 出したカードの合計値を2倍する。

ハートは序盤は出番がありませんが、酒場が尽きてくる中盤〜終盤に、適度に挟む必要があります。ダイヤは手札の補給=戦力の増強かつ受けられるダメージ数の増加なので、生存に直結する最も重要なスートです。スペードはそのボスの攻撃力を下げることで、プレイヤーたちが行動しやすいようにできます。クラブは大きなダメージを与えられます。Aと他の数字を同時に出した時、どちらかがクラブであればとんでもない火力になりますね。


ボスについても少し。

Jは10/20、Qは15/30、Kは20/40です(攻撃力/体力)。

Kはかなり強敵です。Qも手札次第では普通に負けます。Jも手札次第で詰むことも(ちょいレアケースだが)。

また、ボスのスートと同じスートの効果は無効化されます。例えば、ダイヤのKはダイヤの手札補充の効果を使用不可にしてきます。手札補充無効化は相当キツい。

なお、ボスを倒したら、次のボスを最初に対処する人はボスを倒した人です。つまりステータスがリセットされた敵と連続で戦うことになるため、ボスを撃破してしまい、次のボスが手札的に対処しきれない、なんてことも起こり得ます。お気をつけて。


上記の事態を避けるために、1.〜3.をパスし、4.のボスからのダメージ受けるだけ、ということもできます。

今なにかを出したらダメージを受けきれないとか、今何かを出したら撃破してしまって次が対処できないとか、パスしないと生存できないこともあるので、見極められるようにしましょう。

そして、次の自身の番までに、味方に助けてもらいましょう。助けてもらえなければ、それはどうにもできなかったということで。


ジェスター(ジョーカー)のカードは重要な役割を持っています。

ジェスターは数値0、スートなし、単独でしか出せません。Aとセットで出すこともできません。ダメージを受けるときに捨てる意味もないのです。

しかし、ジェスターを出すと、ジェスターを出した人は、2.〜4.をスキップします。つまり、ジェスターを出したときはダメージを受けません。

また、次にカードをプレイするプレイヤーを相談して決めることができます。カード内訳の共有はできませんが、「なんとかできる」「助けてくれぇ〜」など抽象的に伝えるのはヨシ。

さらに、ジェスターが出されたボスに限り、同じスートが効力を発揮するようになります。これによってダイヤの手札補給をしたり、攻撃力を落としたりさせて凌ぐ感じですね。

無効化されると厳しいダイヤやスペードが出てくるまで温存したいですが、そうでなくても手札が厳しいなら使ってしまいましょう。ハートの効果で山札にもどってから、そのうちに誰かの手札に巡ってくるかもしれないですし。温存しすぎて死ぬのもよろしくないです。


コンポーネントは、タバコのケースのような箱に、トランプと同じ内容のカードたちと説明書、両面別印刷のサマリーカードが1枚入っています。

しばらくプレイしていたらカードの絵柄が擦り切れてきます。まだプレイに支障は出ていませんが、背面が擦り切れ続けると、摩耗具合からカードがなにか分かってしまいそうでちょっと怖いです。かといってスリーブに入れると箱に収まりません。消耗品だと割り切ったほうがいいでしょう。

1枚しか入っていないサマリーは表裏で書いてある内容が違うため、同時に確認できないのはちょっと残念でした。

またボスの攻撃力と体力の基準値を示すサマリーにありますが、現在のボスの数値を示せるツールがありません。かといって空計算するのはけっこう厳しいため、ボスの攻撃力と体力を示せるダイス的なやつとか、シートとマーカーとかがあればよかったなと思います。一応アプリで管理できるツールが配信されているようですが、私はボードゲームにスマホを使いたくない、机上ですべて完結してほしいと考えてる人なので、、、


どうやらAの柄が販売国によって違うようで、日本販売のものは柴犬になっています。かわいい。


web使ってやれるのもあるみたいですね。やったことないので詳しいことはわからないです。


私的な感想

普通にトランプでよくないか、という意見もあると思います。

正直そうかもしれません。

レジサイドはトランプにあるカードだけで遊べるゲームです。なので、レジサイドを買うのは絵柄目的か、細かいルールを把握するためという感覚ですね。そうだとしたら少し高いかもしれませんが。

逆に言えば、普段のスートや絵札が書かれている見慣れたトランプとは違って、JQK以外のカードたちにも絵柄があります。ファンタジー世界の戦士のような絵柄になっていて、スートごとに特徴は揃えつつも全てオールユニークとなっているので、変わった絵柄のトランプとして使えますね。レジサイドのカードを使ってトランプゲームもできちゃう、といえば買うメリットになるか…?

トランプが使えなくなったならレジサイドを買うのもありかなと思います。


私の評価は「ゲーム内容」に関してのものの比重が高いです。「トランプでよくね」という観点は無視しています。


ゲーム内容に関しては、運や連携、戦略がほどほどに絡んでいて楽しいです。引き運で初手から負けることもありますし、「オレが救ってやる」なんて言われて仲間のダイヤやジェスターで命を救われたり、逆に「大丈夫です!なんとかします!」って言って仲間を救ったり、「ここでコイツを出したから負けてしまった」と悔しく思ったりと、いろんなドラマがあります。トランプだけでよくこんなゲームを考えついたな、と思いますね。ゲームとしての完成度は高いと思います。


ただ、ルールが少しややこしいため、ボードゲーム初心者に教えるのはちょっと難しいかもしれません。一試合の時間がそこそこ伸びるため、ライトゲームからは片足踏み外している印象です。


一人が続行不能になると全員が敗北しますが、続行不能になった一人が脱落する、とか、基本はすべて同じで、誰がキルリーダーになれるかを競うのも面白いかも。簡単すぎると思ったらジェスターを抜いたり、ステータスをいじったり、ジェスターを最後のボスとしてステータスを決めてやってみたりなど、やれることは多いと思います。拡張性があるのもメリットかも。これこそボードゲームらしくていいですね。

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