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  • 1人~3人
  • 60分~120分
  • 14歳~
  • 2018年~
186名
6名
0
4年弱前

スルージエイジスとスピリットアイランドを合わせたようなシステムを持つ、BGGのウェイト4.5のカードゲーム。

フィル氏のパックスの流れを継承した2018年の作品である。

ボックスは15cm×15cm程度で、コンポーネントはカード120枚と約50枚のタイル、ミープル類、トークン、ダイスくらいのものである。



ゲームは、18世紀のイギリスによる奴隷解放をテーマとしている。


コンパクトなマニュアルが付属しているが、他のPAXシリーズ同様なかなか解読には難儀する内容である。


ゲームにはボードは付属せず、一部のカードをボードにみたてて進行していく。

興味深いのは対応人数が1-3人となっており、ゲームの前半は半協力プレイ、後半は競争プレイとなることだ。

ルール全体のボリュームはかなりのものであるが、基本ルールの他に細かな選択ルールが含まれているため基本ルールのみであれば思いのほか複雑ではない。

目的としては、マップ上(10枚のマップカードで表されている)に20か所程度存在する奴隷区域に自分たちのミープルを配置していくことで奴隷を開放したり、奴隷商やバリアーチットといったタイルを除去すること。この目的はプレイヤーにより異なり、能力にも若干の差異が付加されている。


おおまかには、資産管理トラックにて資産(お金)の準備を行い、それを元手に市場に存在する人物カードに自分のエージェントを配置する。


エージェントが配置されたカードでは、その固有の能力をアクションとして発動することができる。要するにその人物の助力を得て、各種の行動を遂行していくイメージである。


エージェントは各区域に存在するスポットや、区域間にある艦船に配置する(海兵隊)こともできる。


人物カードによるアクションは、そのコストとして主にお金を必要とするが、区域のマジョリティ(ミープル、エージェントなど)、対抗勢力(バリアーチット)などの影響も受ける。

現在どの区域の情勢にフォーカスが当たっているか(象の設置と移動)という概念もあり、これによってもアクションを行える区域が制限される。

対抗勢力は放っておくとラウンドごとにミープルやエージェントを排除する性質を持っているため、適宜対処する必要がある。


ゲームは一定ラウンド終了後に特定の勝利条件を全てのプレイヤーが満たしているかがチェックされる。

プレイヤーごとに役割が異なっており、ボーナスアクションや、どの種類の対抗勢力に与しやすいかなど差があり、勝利条件もそれぞれ異なるものが与えられている。


全てのプレイヤーが勝利条件を満たしていれば、その場でゲームは終了。

勝利点の計算に移る。そうでなければ、もう数ラウンド、競争ゲームとして継続することになる。


このイマンシペーション(2018年)とトランスヒューマニティ(2019年)は資産管理トラックなど、これまでのPAXシリーズとはやや趣が異なる。

カードや盤面に配置するこのエージェントコマは、資産管理トラック上では下段に1つ動かすことで1金を得ることができる。資金調達アクションでこれらの位置を再編成できる。


対応人数が1-3人ということは前述したが、協力要素が強いため多分にソリティアでのプレイも念頭に置かれているように思える。

一見パックス ルネサンスに似ているようだが、これらの点が強烈なアイデンティティとして感じられる作品だ。


とはいっても中身は相変わらずの重量級タブロービルドある。


協力ゲームとしては、スピリットアイランドのように次から次へと相手(対抗勢力)が増えるわけではないのだが、お互いに連携しつつこれらを排斥した上で奴隷の開放などを行っていかなければならない。


リソースの管理や拡大再生産的な要素はやや抑えめであるが、縦横に張り巡らされたファクターを考慮しギリギリの攻防を制して目的を達成していく展開はかなり熱いものがある。

見た目に反し言語依存も驚くほど少ない。価格も適当で、送料も安い(コンポーネントに対し見合った価格かというと・・・・)。

ただ、これだけ複雑で、思考要素が強いゲームなのに、結構重要な判定にダイスが使用されるのは若干歯がゆさが残る。が、どの地域で蜂起が起きるかわからないという危うさをうまく表しているし、また、協力ゲームと言う体裁にはマッチしているのだろう。

PAXの諸作はなにか地味なイメージで損をしているように思えるが、本作などはスルージエイジスやスピリットアイランド を好む人には十分プレイする価値のある作品といえるのではないだろうか。

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