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  • 1人~4人
  • 30分~120分
  • 12歳~
  • 2020年~

アルナックの失われし遺跡ダイスケさんのレビュー

789名
8名
0
3年以上前

気分はインディー・ジョーンズなワカプレ+デッキビルディング

 

遺跡が眠る島で調査を行い、その謎を解き明かすというテーマの、ワーカープレイスメントとデッキビルディングが融合したスタイルのボードゲーム。

遺跡の調査といってもアカデミックなものではなく、インディー・ジョーンズのような、「秘宝を見つけた! やったぜ!」的なおおらかなアドベンチャームービー系。当然アイテムにムチやフェドーラハットなどもあり、そのあたりを強く意識しているテイストになっている。

 絶対狙ってるアイテムたち

 

基本はワーカーをアクションエリアに送り込んでリソースを手に入れ、そのリソースでカードを購入してやれることを増やしたり、メインの勝利点獲得手段である研究トラックを進めたりするのを繰り返していく流れとなる。

デッキビルディングだけあって、初期手札の効果は弱く、徒歩で行ける範囲以外のロケーションを調査するのは難しいので、自動車や船として使え、単体でプレイすると強力な効果のある遺物やアイテムのカードを獲得してデッキを強化していく。

それを行うためのワーカーはゲームを通して2体から変わらないので、できることは限られている。強化した手札でアクションを補佐しつつも、無駄のない行動が求められる。

 遺跡とそれを守る守護者の存在も雰囲気を盛り上げてくれる

 

このデッキビルド+ワカプレ、というのが、単に「流行りを両方入れてみました」というだけにとどまっておらず、2体しかいないので増えたワーカーをどう使うか悩むということもないし、デッキをいくら強化しても使えるワーカーは2体だけなので、方向性が絞りやすいというようになっている印象。

「結局ワーカー増やすのが正義」というワカプレの面倒なところや、「コンボが膨大すぎてデッキの管理が面倒」というデッキビルドの、楽しいけど重い要素をうまく取り除きつつ、中盤以降はだんだんできることが増えてくるという楽しさは維持している上手いやり方だと感じた。

 

勝利点に関しては、文明の調査研究を主軸に置きつつ、カードの得点、ロケーションの発見、遺跡を守る守護者の撃退など、サブで獲得できる点数もおろそかには出来ず、テーマをブラさない範囲で獲得方法に幅を持たせているように思えた。

 長大な研究トラック。段階によっては1ラウンドに1回能力を使用できる助手も獲得できる

 

ソロのルールはAIとの対戦形式。毎ターンタイルを引いて対応したアクションを行い、順番はランダムだが必ず用意された10種類の行動を行ってくるので、ある程度行動が予測しやすく(毎ラウンド少なくとも調査を1トラック進めてくる、とか)、対抗する計画は立てやすい……少なくとも緑のタイル(イージー設定)では。

ただ、「タイルをシャッフルして引く」というのは正直やりづらいので、自分は適当なバッグに入れて引くようにしている。裏面を見ないようにシャッフルさせるなら、カードのデッキでいいように思うのだが、なぜタイルにしたのだろう……。

……と思ったら、ホビージャパンの製品ページにプリント&プレイのソロ拡張を日本語化したものが公開されていて、その中にカード版のアクションタイル(タイルではないが)があった。

 作成してみたカード。アメリカンミニサイズで、できれば通常サイズが良かったが……

 

また、スマホやPCを使用するのに抵抗がなければ、Czech Games Editionの製品サイトから、web版のAIアクション&スコア管理アプリが使用できる。

バニラのルールのほか、上記のPnPミニ拡張ルールも適用できる


キャンペーンモードもあるので (こちらは日本語化されておらず英語でのプレイとなる)気合があったら試してみようと思う。

訳は若干怪しいが、Googleレンズで翻訳も可能 。できればHJに訳してもらいたいが……


冒頭の写真でわかるとおり、ゲームボードは巨大で(90cm×50cmくらい)、それにプラスして個人ボード(25cm×10cmくらい)も置くので、固定で占有するプレイスペースはかなり広いが、リソース含めほとんどがその枠の中で完結していて、それ以外で使用するのは使用したカードを置くところくらいなので、ボードさえ置ければプレイは問題ない。

遺跡由来のリソースは立体になっているなど一つ一つのコンポーネントの質も高く、手触り重視のプレイヤーも満足できるだろう。

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