ゴーストバスターズしのじゅんぴょんさんのレビュー

同名映画を元にアレンジしたオリジナルエピソードアドベンチャー協力型ゲーム。ゴーストを退治しつつ、現世に開いてしまった複数の霊界の門を封印して各キャンペーンのクリアを目指し最終話に待ち受けるボスゴーストを退治出来れば勝利です。

登場する各ゴーストにはレベルがあり、クラス1の１番弱いギャロッピンググール×２０体、クラス２の恐ろしい二人組×１２体、クラス３のブーガルの兆候×８体、クラス５のボスゴースト、スライマー、クラス６のボスゴースト、イドゥルナ、そしてお馴染みの最強ボスゴースト、クラス７のマシュマロマンとクラスの高いゴースト程、手強いゴーストでミニチュアの数も多く、ゲームへの没入感も高まります。カード類は皆無でゴーストバスターズの４個のコマやゴーストバスター専用車コマ(ectoー１）、盤面１０枚、霊界タイル、PKEメーター、ゴーストコマのミニチュアにコストが掛かっている感じです。

ゴーストカードには、各ゴーストバスターズがゴーストにプロトンレーザーで攻撃した時の成否情報やゴーストの特殊能力が記載されています。そしてゲームセッティングが記載されているシナリオカードは全４話×３種類と単発１話×３種類あり、ゲームの勝利条件や敗北条件、霊界の門を攻撃した時の成否情報が書かれています。

１人〜４人までプレイ可能で、ソロプレイ時は４人のゴーストバスター全て使用し、２人プレイなら１人二役担当という具合に全てのゴーストバスターズを使用します。プレイ時間は大体１話６０分〜１２０分まで掛かりますので、中量級、もしくは重量級ぐらい。

試しに上記のキャンペーン１、最終話(キャンペーン４）にボス、スライマーが待つスライマーの状況をソロプレイしてみました。

各手番２アクション行動出来るアクションポイント製。選べるアクションは以下です。

移動…スペースを１つ又は２つ移動する。

ectoー１を運転する…最大６スペースまで運転する。斜め移動は出来ない。

捕えたゴーストを預ける…ectoー１に霊界へゴーストを送り返す装置が有り。

隣にいるゴーストバスターからスライムを取り除く…基本ゴーストは実体が無く障害物等無視して移動するので、ゴーストバスターズの体をすり抜けて移動したり、特殊能力のあるゴーストだと隣接しただけで、スライムを浴びせられ、スライムトークンをそのゴーストバスターは得なければなりません。これは１つに付き１アクション減ってしまい戦略上厳しくなって来ますので(ゴーストバスターが２アクション上限ならスライムトークンは１枚迄しか得ない。２枚貰って動け無くなるという事はない）邪魔なスライムトークンを隣接している仲間に除去してもらうアクションです。

自分自身でもスライムトークンは取り除けますが、２アクション使い切ってしまいアクションが行なえなくなりますので考え所です。

ゴーストとの戦闘…プロトンレーザーを放ちゴーストを攻撃します。弱いゴーストだと攻撃が命中すれば一発で捕獲出来ますが、クラスの高いゴーストだとゴーストカードに示された数のプロトンレーザーを命中させなければなりません。攻撃を外せば、事態は思わしくない方向へ向かいます。門を封じるのに門へ攻撃して外せば、霊界から新たなゴーストが現れプレイヤーを苦しめます。初回プレイで自分もこれで敗北しました。ボスまで辿り着けず。攻撃する時はプロトンダイスをダイスロールします。

下記は敗北時の１枚です(汗）霊界タイルにゴーストが居なくなり、出現しなければならない時に出現出来ずジ・エンド。

作戦行動

これはアクションとは別にアクションの前後関係なく手番一度だけ使用出来ます。

捕えたゴーストを他のゴーストバスターに預ける…隣接している仲間に捕えたゴーストを預けます。これを使用しながら仲間とリレーしてectoー１まで運び霊界へ送り返す作戦も効果的かも?　ectoー１に乗車している仲間にも預ける事が出来ます。

ectoー１の出入り…特殊車両に乗ったり降りたり出来ます。

全てアクションを使い切ったらイベントダイスを振り神に祈りましょう。良い事は起こらないので。強いて言えば、何も起こらない事が良い結果です。各門のマークが記載されたダイスをロールして開いている門のマークなら霊界タイルに置いてあるクラスの１番低いゴーストが出現したり、閉じた門のマークだとシナリオにもよりますが、更に悪い事が起こる事もあります。敗北したシナリオでは、捕えたゴーストが逃げ出しそのゴーストバスターの隣接したスペースに出現するという手痛いルールとなっていました。折角捕えたゴーストが逃げ出しスライムトークンまでプレゼントされるという結果に…　

視覚

ゴーストにもプレイヤー側にも視覚があり、３スペース以内で、障害物が無ければ、クラスの高いゴーストだと、プレイヤーに近寄ったり、(クラスの低いゴーストはランダム移動）プレイヤー側だとゴーストに攻撃を仕掛けたり出来ます。プレイヤー側はゴーストに近寄り過ぎるとスライム攻撃される危険性があるので、距離を保ちつつ戦いたい所ですね。ゴーストの移動時には、移動ダイスをダイスロールしてPKEメーターに基づいて移動方向を決める場合もあります。

勝利条件(シナリオによるがオーソドックスに）

①開いている霊界の門を全て閉じる

敗北条件(オーソドックスに）

①霊界の門からゴーストが出現しなければならない時に霊界タイルにゴーストがいない

総括

ゴーストの移動をランダムに決める移動ダイス、ゴースト攻撃時に使用するプロトンダイス、ターン終了時に使用するイベントダイスとダイス運にかなり左右されますが、ダイスを使用するゲームに抵抗無ければ、難易度は高いですが、中々楽しいゲームだと思います。ダイス運に左右されつつもゴーストに攻撃を１回当てれば、１EX経験値が貰え一定の経験値が貯れば、レベルUPして新たな能力を得られるので、この能力を武器に現世を彷徨っているゴーストを捕え霊界に送り返し霊界タイル上のゴースト切れをディフェンスしながら、門を閉じたりボスゴースト打倒を目指しながら、如何にしてシナリオの勝利条件に持って行けるか、試行錯誤しながらでも何度でも遊べるので、戦略も練れるのが面白い。レベルは５までUP可能。

注意事項…「バック・トゥ・ザ・フューチャーバックインタイム」と同時購入した本作。ご多分に漏れず和訳付き英語版ながら、コンポーネントは言語依存だらけです。和訳シールなんてものはありません。キャラクターシート、ゴーストカード、シナリオシートどれもプレイするのに必須な情報が記されているので、これらが分からないとゲームが成り立ちませんのでご注意下さい。特にシナリオシートの翻訳作業に骨が折れ軽く３週間程度は掛かってしまいました。私も購入時、くどく購入元に和訳はあるのか確認し、「和訳付きですよ。ご安心下さい」との回答を信じて購入しましたが、和訳はあるけど、各シートの和訳がないじゃないか！と。和訳が付いている時点で販売元も嘘は言ってはいないので、苦言は伝えました。最後は愚痴になってしまいましたが、お許し下さい。

それでは、ゴースト退治に取り掛かろうじゃないか。