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  • 1人~4人
  • 90分~120分
  • 14歳~
  • 2022年~

リバイブ真夏。さんのレビュー

109名
2名
0
23日前

リバイブは、全てが凍りついた終末世界で再び文明の灯をともすという壮大なスケールの物語を持つボードゲームです。文明が滅んでから五千年後、地下でひっそりと生き延びていた人類が、氷に覆われた地上に再び進出し新たな時代を築こうとします。そんな背景のもとプレイヤーは異なる部族のリーダーとして、技術の復興、地形の探検、建築、そして過去の遺産の再発見を通じて人類の再興を目指します。

本作は重厚な世界観と複雑な戦略性を見事に融合させたボードゲームであり、コンポーネントの美しさや豊富な内容物と相まってボードゲームファンの間で高い評価を得ています。初めてプレイする際にはその情報量に圧倒されるかもしれませんが、一度ルールを把握すれば「もう一度遊びたい」と思わせる中毒性を持つ名作です。

ゲームの基本的な構造は非対称の部族能力、リソース管理、デッキ構築、陣取りといった多様なメカニズムで成り立っており、それらが違和感なく統合されたシステムに仕上がっています。まさに「重ゲーの理想形」と呼ぶにふさわしい構成です。


ゲームメカニクスの魅力

リバイブのゲームメカニクスは、デッキ構築と個人ボードの能力解放によるエンジン構築を中心に展開されます。カードは一度使うとすぐには戻らない仕様になっており、リカバリーのタイミングや順番を計画的に調整する必要があります。このため、短期的な利益と長期的な成長とのバランス感覚が問われる設計です。

また、カードのスロット挿入によって発動する資源獲得の仕組みには、「色の一致」によるボーナス効果があり、これが絶妙なコンボの快感を生み出します。資源が連鎖的に得られる爽快さはプレイの後半に向けて加速度的に高まっていきます。

加えて、マップ探索や建築などの行動はプレイヤー間の位置取りに関係しており、直接的な攻撃こそないものの間接的に競合する要素がバランスよく設計されています。たとえば他プレイヤーより先に建築することで、得点やボーナスを有利に獲得できるのです。


コンポーネントとアートワーク

リバイブは視覚的にも非常に魅力的です。氷に閉ざされた大地、地下から現れた巨大遺跡、再建される施設群など、ポストアポカリプス的なSF世界を美しく描写しています。プレイボードは色彩が美しく視認性も高いため、長時間のプレイでも視覚的な疲労が少なく、快適に楽しめます。

内容物も非常に充実しており、木製コマ179個、紙製タイル208枚、カード77枚、さらにキャンペーンカード30枚とボリュームたっぷり。部族ごとの勢力ボードや個人ボードにはさまざまなスロットや能力解放スペースが用意されており、エンジン構築の工程が視覚的に確認できるようになっています。

このように、見た目の美しさと機能性が両立しておりプレイ中の没入感を大きく高めてくれます。


優れている点の詳細

  1. 多彩で独自性のある戦略ルート
     各部族には異なる能力や勝利点獲得の仕組みがあり、プレイヤーごとに戦略がまったく異なります。「今回はこの能力を活かして技術ブーストで突き進もう」といった具合に、毎回異なるアプローチが楽しめます。
  2. コンボの快感とエンジンの爆発力
     序盤は控えめだった資源獲得が、後半には1アクションで大量に得られるようになります。その変化がプレイヤーにとっての「成長実感」となり、毎ターンが待ち遠しくなるほどです。
  3. ほどよいプレイヤー間インタラクション
     攻撃的な要素はほとんどありませんが、建築や探索の競争、共通目標の争奪など、他プレイヤーの動向には常に注意が必要です。適度な緊張感がゲームに深みを与えています。
  4. 何度でも遊べる構造
     可変マップ、目標タイル、共通・個人目標カード、勢力の選択など、リプレイ時のバリエーションが非常に豊かで、プレイごとに新たな戦略が求められます。
  5. キャンペーンモードの導入による長期的な楽しみ
     ルールが段階的に追加されるキャンペーンモードは、ボードゲーム版レガシーゲームのような進化の楽しさがあり、プレイヤーを飽きさせません。
  6. ソロプレイでも満足度が高い
     一人でじっくりエンジン構築を楽しみながらスコアアタックを目指す形式になっており、対戦相手がいない時でもリバイブの世界にどっぷり浸れます。


懸念点と注意点

  1. 初回プレイ時のハードルが高い
     ルールブックは丁寧ですが、要素の多さに戸惑いやすく最初はゆっくりと進める必要があります。
  2. 視覚的な理解に時間がかかる
     アイコンが多いため慣れるまで一つ一つ確認が必要です。プレイヤー間でアイコンリファレンスを共有しておくとスムーズになります。
  3. リカバリーが難しいゲーム展開
     序盤に出遅れると挽回が難しい構造になっているため、初心者には若干厳しさがあります。
  4. キャラクターのバランス問題
     一部勢力の能力が他より明らかに強いと感じられる場面があり、ドラフト形式で勢力選択することである程度バランスは取れますが最初はランダムにした方がよいかもしれません。
  5. セットアップと片付けが煩雑
     コンポーネントが豊富な分準備や片付けに時間がかかります。収納方法やプレイマットなどの導入で改善の余地があります。
  6. 価格の高さ
     一万円を超える価格帯は、ボードゲーム初心者には手を出しづらいかもしれません。しかし、そのぶんのクオリティは十分に保証されています。


実際に遊んでみた感想

リバイブを初めてプレイしたとき、私はその重厚なテーマ性と滑らかなプレイ感覚に驚かされました。事前に情報を得ていても、「ここまで気持ちよく拡大再生産ができるのか」と感動したほどです。

一手の重み、計画通りに動いたときの達成感、終盤のコンボの快感——それらがプレイヤーの心を掴み、次のプレイへのモチベーションを生み出します。「もっと上手くやれるはず」と思わせる再挑戦の意欲こそが、このゲームの魅力の根幹でしょう。

ソロプレイでも同じ満足感が得られるのは非常に嬉しい点で、忙しい日常の中でも「今日は一人で探検しよう」と思える安心の作品です。


総合評価とおすすめポイント

リバイブは、重量級のボードゲームとして非常に完成度が高く、戦略性・テーマ性・拡張性のどれを取っても優れた水準に達しています。派手なバトルではなく、地道な構築と緻密な計画によるリターンを楽しめるプレイヤーには強くおすすめできる一作です。

価格の面ではやや高価ですが、それに見合うだけのボリュームと品質が詰まっています。特に「何度でも遊べるリッチなゲーム」を探している方にとっては長く付き合える価値ある一箱になるでしょう。

文明が滅びた世界に再び灯をともすその瞬間を、ぜひ体験してみてください。

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山彦
じむや
真夏。
真夏。
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