ラブレターmaroさんのレビュー

ごくシンプルな構造のこのゲーム、１回プレイすると不思議に何回かプレイしないと物足りなく感じます。

また、初めてのプレイでは、物足りないのではなく、１回では理解しがたいゲームといえます。

特に非ゲーマーにとってははなおさらです。

プレイ人数２－４人、１ゲームは実質数分で終了します。ルールも簡単でインストも

時間がかからない。しばしばこのゲームは初心者向けか否かという議論がされていました。

以前インターネット動画で、プロの雀士がこのラブレターをプレイする企画を見たことがありま

す。

もちろん、動画に映っているところが全てではなく、事前にある程度のインストラクションは

あったのでしょうが、なかなか見ごたえのあるコンテンツでした。

普通に考えれば、単純な短時間カードゲームで魅せるというのは無理があります。時々芸能人が

ババ抜きをやっている企画などがありますが、あれは芸能人を見ているのであって、ゲームを

観ているのではありません。

たった１６枚のカードが織りなす極限までの推理、駆け引きを手軽に味わえるこのゲームです

が、カウンティングも必要ですし、当然、運にも恵まれていなければ十分には楽しめません。

時には何もしないうちに殺される理不尽さも併せ持っています。

が、さまざまなテクニックを用いて運の介在する要素を最低限に減らし、心理戦を楽しむ。

ここに到達するにはいわゆる初心者であれば１０数回以上のプレイが必要でしょうし、通常の

ゲーマーでも数回の試行が費やされることもあると思います。

自分はどちらかというとじっくりとプレイするゲームが好みなので、短時間ゲームに手を出すこ

とはあまりありません。ましてや、自分に全く非がないのに脱落させられるゲームなんて

本当は見たくもないわけです。しかしこのラブレターでは負けても面白い。というより、

１回１回のゲームが評価の対象となるのではなく、繰り返し何回かプレイしたその結果が

心に残るということに気が付いてからは、だいぶ印象が変わりました。まあそのようなゲームは

ラブレター以外にも数多くあるのですが。