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  • 1人~4人
  • 90分~120分
  • 12歳~
  • 2021年~

ヒポクラテス荏原町将棋センターさんのレビュー

462名
9名
0
2年以上前

大好物のアカデミックテーマ、医学ボードゲームです。「クリニック」の経営ゲームとは違って、医療に焦点を当てているので、治療費を貰う→薬を処方する→下手すると亡くなる、という本来の意味での「お医者さんごっこ」が体験できます。


まずは、患者さんを受け付け。
患者は、6つの地域の病人達で、マケドニア(赤)、カルタゴ(紫)、ペルシャ(薄緑)、アレクサンドリア(青)、アテネ(濃緑)、キュレネ(黒)からそれぞれ12人、行列を成しています。

そのうち3人ずつがズラッと並び、ドラフトを行ないます。ドラフトはダイスドラフトで、3の目ダイスを6個振り、まず、各地域それぞれ一人ずつ患者が決定します。

スタピーから、その患者を早取りしていくわけですが、患者タイルには、治すのに必要な薬、払ってくれるお金、治った時貰えるVPが書かれています。

問題は、患者タイルが置かれている18箇所に書かれてあるミニボーナスで、このボーナスによって、患者選びに心が揺らぎます笑

↑ 最初のフェーズの「受け付け」。一番左の黄色のプレイヤーから、ダイスの置いてある患者をドラフトしていく。下に書かれているミニボーナスが貰える。赤字の数字はマイナスだ!


全員一人ずつ取ったら、再びダイスを6個振って、2回目。このダイスドラフトを3回繰り返し、全プレイヤー、診察室に3人を迎え、3人の診察代の合計のお金を貰います。

現在擁している医者の人数分(最初はヒポクラテス一人だけ)の給料(スタート時3金)を払ったあと、

次に、医者と薬を調達します。

医者は、6地域の医者と、フリーの医者4人の計10人スタンバイしていますが、初めから能力が公開されているフリーの医者は、雇用契約に予約金2金が必要で、6地域の医者を雇った後、正式に雇用できます。

医者の能力とは、飲み薬、薬草、塗り薬のどの薬を扱うかという点、何人の患者(1〜3人)を同時に扱えるかという点、それから、退任した時のVPと雇用コストです。

一つの地域から、医者だけを雇っても薬だけを買ってもいいのですが、医者と薬のペアで買うと、知識タイルという効果が貰えます。この知識タイルは、即時またはゲーム中一回の使い切りで、任意の薬一つにも化けることができます。

↑ 上の4人がフリーの医者で、下の6人が各地域の医者。その間にある評判トラック。一番右の青プレイヤーが雇用購入アクションのスタピー。他プレイヤーが取った地域の医者や薬は選べないので、プレイ順も重要。知識タイルの中には、ワンタッチ式の「非常勤医者」や「救急患者」もある。楽しい!


さあ、いよいよ、処方です。処方は、医者タイルの薬マークに接するように患者タイルを配置し、その患者タイルの上に、指定された手持ちの薬を置きます。医者と患者の薬の種類が合っていること、薬の数が揃っていることが、処方できる条件となります。

患者タイルを裏返し、治ったVPを貰います。また、医者タイルも、それぞれ対応できる患者の数1〜3人の分タスク(接続箇所)があり、その全てが、治った患者で繋がれた時、その医者の退任VPが貰えます。

4ラウンドで終了です。

なお、そのラウンドで治療できなかった診察室の患者は、症状が悪化し、治療室へ移り、次ラウンドさらに治療できなかった場合、甲斐なく亡くなります。亡くなった患者は、終了時一人につき−3VPとなります。

また、そのラウンド選ばれなかった行列の患者達は、「プエルトリコ」のようにタイル上に1金が置かれ、「もう1金払うから次ラウンドは診察してくれ〜」と叫びます笑

↑ 今、2人の患者に処方を行ない、病気が治った!(評判値も2上がる)。それぞれ7VP、6VP計13VPを貰い、タイルを裏にする。左手前の若い医者は、タスクが一つで、今、患者が治ったので、若くして退任する笑。このタイルを破棄して2VPを得る。残りの3人の医者は、まだタスクが残っているので退任できない。右上は個人ボード。上段が診察室、中段が治療室、そして、一人亡くなっている…


という、自転車操業の医者の体験ができます笑

患者のドラフトが運要素に思えますが、それを無くしているのが助手トークンで、この3色の助手トークンが、ダイスの位置を変えたりできるので、戦略性が強まります。3回連続ドラフトをするので、3回目のドラフトの時など、ダイスは患者のいない場所を指定ことが多々あります。患者の代わりに空き地ボーナスを貰うこともできますが、患者=お金なので、できれば患者が欲しい笑。その時、助手が役立つのです。

知識タイルと同じように、助手トークンも、その色の薬になります。さらに、3金でも任意の薬が買え、2金で売ることもできます。これらはフリーアクションで、患者に合った薬に調合することができるわけです。


このゲーム、「ダイヤモンドクラブ」のようなダブルタイムトラックになっており、最初の受け付けフェーズでは、マケドニア→カルタゴ→ペルシャ→アレキサンドリア→アテネ→キュレネの順が、(その患者を取ると)、次ラウンドのプレイ順になります。(つまりマケドニアの患者を取れば確実にスタピー)

また、評判トラックは、医者の給料の単価を表すトラックですが、同時に、医者&薬の買う順番にもなっています。この評判値も、受け付け時のミニボーナスで増えたり減ったりするので悩まされます。


ポイントとしては、

■受け付けは、左から2番目のカルタゴ、4番目のアレクサンドリア、6番目のキュレネのミニボーナスに必ず助手が付いてくる。同じ色の助手を2つ持つことはできない。ただし、フリーアクションなので、2個目を貰う寸前に、助手を薬(あるいは2金)に変えればよい。

■それ以外にも受け付けには、地域ごとにミニボーナスの特徴がある。一番左のマケドニアはマイナスが無い。左から3番目のペルシャは、お金が多い(特に3の目は7金)、5番目のアテネは、評判値が大きい。

■受け付け時、できるだけ助手を使わないようにしたい。助手は、(色はその色と限定されるが)薬1個に化ける。

■評判トラックは、序中盤は、ある程度いい位置をキープしておきたい。そうでないと、よい医者や薬が他プレイヤーに取られてしまう。逆に、治療を急ぎたい終盤は、トラックの順位が変わらないようであれば、「評判値は下がるが薬が手に入る」ようなミニボーナスを持つ患者を敢えて取りに行く。

■医者と薬のペアで買いたい。そのためには、医者(4〜7金)、薬(8〜14金)なので組み合わせによるが、手元に15〜20金ぐらいは用意しておきたい。そのあたりの金額は、患者3人の治療費の合計とほぼ一緒。なので、お金の無い序盤は、フリーの医者にはあまり手を出さない方がよい。

■最終第四ラウンドは、個人ボード上の全ての患者が、薬がないと亡くなってしまう!その代わり、医者がいなくても薬だけ見繕うことができれば亡くならない(VPは貰えないが)


これは傑作!重いのに何回も繰り返し遊んでしまいます!


p.s  大事なことを書き忘れていました。このゲーム、何人で遊んでも4人ゲームとなります。つまりNPCが必ず入ります。3人ならNPC1人、2人ならNPC2人。

NPCに拒否反応の方も大丈夫です。NPCの役割は、患者や医者を削除するだけ。自分の手番の目の前で、突然患者や医者がいなくなる面白さ!私もNPCは苦い顔をするタイプですが、これは、逆に盛り上がる!

NPCに先に削除されないためにも、どちらのタイムトラックの順番取りも重要です。

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麺たつ
18toya
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Sato39
ドウメイシ
荏原町将棋センター
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