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  • 3人~6人
  • 15分前後
  • 9歳~
  • 2012年~

クーうえにぃさんのレビュー

186名
2名
0
3ヶ月前
レーティングが非公開に設定されたユーザー

役職を騙れる正体隠匿 生存ゲーム

「Coup(クー)」は、役職の能力を駆使して自分が最後まで生き残るゲームです。

バトルロイヤルさながらの状態で、騙し討ちやプレイヤー同士の一時協定、その裏切り、嘘を見抜かれて逆転など、持ち運びも楽々というコンパクトさなのに、様々なドラマが楽しめる作品です。


最初にプレイヤーは、役職が書かれたカードと金貨をそれぞれ2枚配られます。役職には能力があり、それらを駆使して最後まで生き残っていきます。

プレイヤーに配られた2枚の役職はすなわち影響力のことで、これを2枚失うと政権争いに参加できなくなって脱落です。

また、特定の行動に対してブロックを宣言できる役職もあり、能力を仕向けられたときに宣言し、能力を使用させないようにする、ということができます。


プレイヤーがターンにできる行動一覧です。この中からどれか一つを行います。

共通でやれる行動;

収入:金貨を1枚得ます。

援助:金貨を2枚得ます。ブロックされる可能性あり。

クー:誰か一人を選び、その人の影響力=ライフを1点失わせます。金貨7枚が必要です。金貨10枚以上を所持している時、必ず行わなければなりません。

役職とその能力;

刺客 / 暗殺:誰か一人を選び、その人の影響力=ライフを1点失わせます。金貨3枚が必要です。ブロックされる可能性あり。

女伯 /   :自身が暗殺の対象にされたとき、宣言することでブロックできます。

大使 / 交換:山札から2枚カードを引きます。望むなら、引いたカードと持っていたカードを1枚交換します。カードを山に戻したらシャッフルします。また自身が強奪の対象にされたとき、宣言することでブロックできます。

船長 / 強奪:誰かの所持している金貨を2枚奪います。ブロックされる可能性あり。また自身が強奪の対象にされたとき、宣言することでブロックできます。

公爵 / 徴税:金貨を3枚得ます。また、だれかが援助をするときに、宣言してブロックできます。

役職カードは各3枚あります。

これらの能力や行動を駆使して金貨を集め、暗殺かクーで影響力を減らしに行くのが基本の動きです。


しかし、このゲームには他の正体隠匿ゲームにはない、大きな特徴があります。

それは

自身が持っていない役職の能力を、嘘をついて使用できる

という点です。

つまり、役職を騙り放題なわけです。その能力をもつ役職を持っていないのに、誰かを暗殺しようとしたり、国民から徴税して金貨を多く得たりなどできるわけです。

当然、周りも黙ってはいません。その行動を役職を持たずに行っている、嘘をついていると思ったら「ダウト」を宣言できます。自分自身以外の誰に対しても宣言可能です。

ダウトを宣言されたとき、その役職を持っているなら、その役職を手札から出して見せつけてやりましょう。持っていないなら素直に嘘だったと認めましょう。

ダウト宣言をして、もしその行動がウソだったなら、ペナルティとしてその人は影響力=ライフを1点失います。もし本当にその行動ができる役職を持っていたなら、ダウトと宣言した人が1点失うのです。

また、ブロックできる役職を持っていなくてもブロック宣言できますし、それに同様にダウトと言うこともできます。

人狼などでも役職騙りはありますが、それはあくまで参加者に対して口頭で言うだけで、実際にその役職として能力が使えるわけではありません。しかし、このゲームでは役職を騙り、さも当然かのように能力を使用できます。プレイヤーは実質どの役職にもなれますね。

ここがこのゲームの白熱する、面白いところです。


中世のイタリアがモチーフで、お金を使って人を引きずり下ろしたり、裏の手を使って成り上がるような、当時の泥臭い権力争いを体感できます。また、カードもオジサンオバサンが描かれており、現代によくみる萌えアートとは程遠いですが、むしろこちらのほうが雰囲気があっていいと思います。


2セット使用することで、最大プレイ人数を10人にまで増やすことが可能です。そちらは試していませんが、人数が増えすぎると、自分のターンまでの待機時間、ダウンタイムが伸びすぎてしまう気がします。7、8人までぐらいが許容人数でしょうか。5〜6人でやるのが最も楽しいと思います。3人でもできますが、同じ役職が3つまでという都合で、プレイヤーは4人以上いるのが望ましいです。誰かが嘘をついていることが分かりやすくなるので。

また、拡張版もあります。

拡張版では役職に加え「宗教」の観念が加わります。言い換えると陣営のようなもので、当時のキリスト教の二大勢力、カトリックとプロテスタントの2種の宗派が追加されます。おなじ宗派同士では攻撃できませんが、金貨1枚で自分の、金貨2枚で相手の宗派を変えられます。また、このときに払った金貨は普段の支払場所ではなく独立したプールに払い、またそこから金貨を奪うこともできるようです。私は拡張版は未プレイですが、非常に面白そうなので、Coupにハマったなら買い足すのもありだと思います。


箱はコヨーテなどに近いサイズで、中には役職カード5種×3枚と早見表とサマリーが表裏にあるカード6枚、袋に入った金貨がバラバラと入っています。カード類を束ねる透明なバンドがありますが、全部のカードを束ねるのはちょっとキツいです。私は早見表カード1枚をあえて束ねずに収納していますが、バンドにつけずに収納してもいいと思います。また、金貨はバリが残っている状態のものがありました。金貨はちょっと均してからでないと箱にきっちり収まらないです。


私的な感想

非常に面白いです!

プレイヤー同士が「コイツまだライフ多いから削っておこう」「今回クーを私にしなかったら、私も攻撃はしないから、頼む、アイツにクーしてくれ」などと言ってきて急に同盟を結んだり、それを急に裏切られたりなど、ドラマがあります。金貨や役職などの受け渡しや、実際の手札を見せるなどはできませんが、いかに相手に対して有利そうに聞こえる提案をするかなど考えると面白いので、交渉上手な方がちょっと有利です。孤高の存在でもいいでしょう。

そのゲームの性質上、得意不得意が分かれます。人狼は主な情報の整理方法が会話なので、「嘘をついた状態を維持し続ける」のが苦手、だとか「集団の中で自ら話を切り出せない」という人もいると思います。対してこちらは行動を順番に行うだけなので、「嘘をついた状態で人と会話をする」というのが苦手な人や「集団の中で話を切り出せない」という人にはあまり影響がありません。しかし、このゲームは「嘘をつく瞬発力」が必要(厳密にいえば、絶対に嘘が必要というわけはないが、嘘をつかないと勝利できないことがほとんど)なので、苦手のタイプが少し異なると思います。

どうしても苦手だ、という人は観戦していたほうが面白いかもしれません。観戦していても、ドラマがあったら盛り上がれます。

また、一定以上の親睦があるメンバーとやるのが良いでしょう。嘘をついても見破っても、大きな罪悪感を感じないメンバーとやるのがよいかも。そういうゲームですから。

ただ、ダウトを宣言しようにもデメリットが大きすぎて宣言できないということがちょくちょくあります。このあたりは自分たちで追加ルールを作ったりするのもありかもしれません。

(私は、ダウト宣言に2回連続で成功したら、役職を追加で1枚もらえる=ライフ+1としてやっています。成功例はありませんが、ダウト宣言をする割合は増えた気がします)

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