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  • 1人~4人
  • 120分前後
  • 14歳~
  • 2021年~

タバヌシ:ウルの建築士たち荏原町将棋センターさんのレビュー

1187名
12名
0
2年以上前

40ページの説明書の重ゲーです。「テオティワカン」よりは難しく、「テケン」ほど複雑ではありません。また、「ツォルキン」のような特化戦略型でもありません。

ルールは、数回遊べば覚えられます。2人プレイは120分も掛かりません。

問題は手の進め方です。手なりでプレイしていく重ゲーほど、苦痛なものはありません。何かしらの方針を持ってプレイできるようなレビューが書ければ…

↑ 沿岸都市ウル。下が一般地区1〜3、右下が第4地区の港、中央上がジグラット第5地区。


メカニクスはダイスドラフトですが、各地区にダイスの数が5〜7個あり、6の目は「グランドオーストリアホテル」同様、任意の目となるので、スタート時は運要素を感じません。しかし、ダイスの数が減っていくと、じわじわ感じてきます笑

各5地区は、第1〜3地区が一般地区で、家を建てます。第4地区は港で、即時効果や永続効果、第5地区はジグラットという祭壇でVPとなります。

プレイヤーは、建築士と助手の2つの駒を操ります。まず彼らが今いる地区のダイスを一つ取ります。(ダイスは各地区ごとに色分けされています)。目の数は、地区番号を表すので、まず、建築士をその地区へワープさせます。次にアクションを行ないますが、アクションは、残っている助手のいる地区、つまり、建築士が今いた元の場所のアクションを行ないます。

各地区、アクションが3〜4種類用意されています。第1〜3地区の4つのアクションは全て同じです。手番では2アクション行なうことができます。一般地区のアクションの場合、

・計画タイルを置く

・家を建てる

・水域や庭園を造る

・アクションタイル(これだけ内容が違う)

の4つとなっていて、基本は、計画タイルアクションです。これで家建設用の土地を確保し、資源が揃えば、家を建てることができます。各地区のマスにはボーナスが書いてあり、序盤はそのボーナスを覆って資源等を集める意味もあります。

資源と言っても、このゲーム、ダイス自体を意味します。例えば青の資源を貰えるというのは、青のダイスを貰えるということ。アクションの初めにダイスをドラフトするのも、その色の資源を一つ取るということです。

アクションタイルというのは即時ボーナスを得ることで、スタート時、全5地区に1枚ずつ(第5地区は2枚)ランダムに配置されています。


計画タイルは黄、茶、白の3色あり、この3色は、熟練トラックとリンクしています。「どの色の計画タイルをどこに置くべきか?」初見ではそれさえも五里霧中です。……それには、布告タイルと都市タイルの内容を見て決めるのがベストです。

布告タイルは、いわゆる早取りの達成VPタイルで、ボード上に公開されています。都市タイルは、スタート時全員一枚貰っている終了時VPです。布告には「黄3個茶3個の家を建てる」など色指定が多く、都市カードは「第1地区に3個、第2地区に2個家を建てる」など場所指定になっています。どちらも10VP前後あります。

これを序盤の「小さな目標」とすれば、なんとなくですが、この通り家を建てていこうと、安心します。


第4地区のアクションは、9つある船タイルのどれかにマーカーを置いて、永続効果を得る、または、3×3の船の周りに家を1軒建てる、またはアクションタイルです。船タイルも家建設も資源が必要です。

第5地区のアクションは、ラウンドVPとなる3種類の祭壇タイルに家とマーカーを置く、あと、アクションタイルが2種類あります。祭壇アクションには資源が必要です。


小さな目標は、布告と都市タイルということが分かりました。次は、「大きなVP」ですが、このゲーム、全5ラウンドの各ラウンドVPとなっています。実際はラウンドという概念はなく、一つの地区にあるダイスが全て取られた時、VP決算となり、5回目の決算でゲーム終了となります。

ラウンド決算は、そのダイスが無くなった地区だけで行なわれます。(最後5回目の決算では、全5地区行なう)。第1〜3の一般地区だった場合、各家につき、「建物のサイズ×その色の熟練トラックのVP」を貰えます。例えば、建物サイズが2で、トラックの単価VPが1だった場合、2×1=2VPです。建物サイズというのは、建物自体のサイズに庭園タイル(その建物に接している)の数を足したものです。

第4地区の決算は、各家ごとに、その家の列(行)に含まれているマーカーの数を数えます。第5地区の決算は、祭壇タイルに書かれている通り計算します。


大きなVPとなるのは、第1〜3、5地区です。第4地区の港は、もし仮に9つの船に全てマーカーを置き、かつ周りの6つの全ての用地に家を建てたとしても18VPなので、形成途中のVPなど大したことはありません。やはり、一般地区です。布告や都市タイルと絡んでいるのが大きいです。

あと、個人ボードにある12個の家を建てた時、10VPが入ります。したがって、このゲーム、方針としては一つ。「とにかく家を建てる」です。ただし、家を建てるだけなら、実はジグラット第5地区の方が簡単です。緑資源2つだけだからです。一般地区は、計画タイルを敷く手間と、最低3個以上の資源が必要です。

したがって、「一般地区を本線とし、どのくらいジグラットや港に寄り道をするか」という話になります。このあたり、「テケン」の構造と似ています。

↑ 個人ボード。右が、都市カードと獲得した布告カード。左が、いろんなボーナスやアクションで獲得した資源など。個人ボード内右にあるのは木箱タイル。これも重要アイテム。第4地区にある。


さて、このゲームの一番画期的なところは、熟練トラックの上げ方です。家だけ置いてもVPは伸びません。いわゆるパラメーターを上げるアクションをしたいのですが、「直接的に上げるアクションがほぼ無い」のです!

アクションタイルの一つに、「2VPを捨てて任意のトラックを1上げる」というのがありますが、これは勇気がいるので序盤は手が出ません笑


では、どうやってトラックを上げていくか。大きく二通りあります。一つは、「他プレイヤーが家を建てた時、その建物の計画タイルに参入(相乗り)していた」場合です。

ルールとして、すでに置いてあるタイルと同じ色の計画タイルを置く場合、「どのプレイヤーのタイルだろうと隣接させなければならない」というものがあります。また、建物の最大サイズは3ですが、家は、参入しているプレイヤーであれば誰でも建設ができます。その色の計画タイルを置いた順番は関係ありません。

そこで、トラックを上げるために、相手の計画タイルと同じ色のタイルをくっ付けておく手が効果的となります。(同じ色の4枚目は置けない)。これを嫌って、相手が家を建てないのであれば、自分で建ててしまうこともできます。(勿論他プレイヤーのトラックが上がる)。また、上がるトラックの色は、そのタイルの色となるので、なかなか計画的にトラックを上げるのが難しいのです。

もう一つ、熟練トラックには、スゴイルールがあり、それは、トラックが一段ずつ上がる時のボーナスが普通に貰えません。ルールとして、3色のトラックのうち「一番下にあるマーカーが上がった時だけボーナスを貰える」となっているのです!これはスゴイことで、ボーナスが欲しければ、どの色のトラックも均等に上げていきなさいと言われているようなものです。

↑ 熟練トラックの右側にボーナスが書かれている。例えばオレンジプレイヤーが、白か黄のトラックを一段上げたとすると、マーカー1個は貰えるが、右側のボーナスの4VPは貰えない。茶のトラックを上げれば、黄金と1マーカーが貰える。


トラック上げもう一つの稼ぎ方は、決算時です。全て取られた地区にはダイスが無いので、その色のダイスを全て回収します。その時、自分の手元から一つでも回収されたら、黄、茶、白の場合、トラックが1進みます。しかし、3つ持っていたりした場合は、素直に喜べません。トラックは一段上がりますが、せっかく貯めた3つの資源を取られてしまうのと同じです。このゲーム、資源を持ったらすぐ使うように計画すべきです。(最低1つ残しつつ)

また、オールマイティ資源となる黄金は、意外と手に入りやすいのですが、同様に、建築やアクションに惜しみなく使うべきです。一般地区内は、中盤になると建物や庭園や水域で敷地面積が狭くなります。また、アクションに付随したボーナスで土地が拡大することも多いので、勿体ぶって使わないでいると、家のサイズ拡大に出遅れます。

↑ 第1地区と第2地区の間は水域があったが、庭園で埋め立てられた。このL字型の茶色の家は、サイズ3+庭園2なので、実質サイズは5となる。


一つの戦略として、家サイズ1戦略が有力かと思うのですが、第4地区の効果も含めながら、初手(序盤)の考察を戦略スレに書きました。


とにかく、ダイスの役割に驚くと言われていた「タバヌシ」ですが、実際は、「トラックの上げ方」に驚いたということです……

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