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  • 2人~5人
  • 60分前後
  • 10歳~
  • 2010年~

太陽、海、そして砂荏原町将棋センターさんのレビュー

152名
5名
0
2年以上前

「ツォルキン」「テラマラ」など、時間差を利用した未来ワーカープレイスは意外とありますが、それらの先駆者と言えるのが、この「サンシーアンドサンド」です。


5人家族でリゾート地を造るゲームです。期限は8週間!

アクションは4種類で、「ジェンティス」のように時間とお金を消費します。


A 看板を作る(時間1週間、費用0)

B 小屋を建てる(時間2週間、費用Σn)

C アトラクションを設置する(時間3週間、費用1〜14金)

D 観光客を呼び込む(時間1〜4週間、費用0)


1週間=1ラウンドなので、現ラウンドが終われば1週間終わると言うことです。例えばCアトラクション設置にワーカーを送り込んだ場合、3ラウンド後までそのワーカーは使えなくなります。

家に居る全てのワーカーを1人ずつ配置していきます。同じアクションを何回繰り返しても構いません。A看板、B小屋、Cアトラクションは、即座に完成し、タイルを貰って自分のリゾートに配置することができます。

港にはボートが8隻あり、それぞれ観光客が沢山乗っています。D観光客の呼び込みは、現ラウンド(一番左)のボートの中の一グループを選べば、直接、自分の小屋まで連れて来ることができます。ただし、客の人数分以上の小屋がなければいけません。

2〜4週間目のボートのグループ客を予約しておくこともできます。この場合も、そのボートの一グループの上にワーカーを置き、観光客を貰い、自分のリゾートの予約スロットに置いておきます。予約の場合はA B Cアクションと同じで、現ラウンド終了時、ワーカーは家に帰って来ません。

↑ スタート時、5人のうち2人はすでに(一週間の)働きに出ていて家にいない。3人体制の13金スタート。ABCアクションをする時は、右上のタイムトラックにワーカーを置く。メインボードは工夫されていて、8週間分のボートを表す縦型ストライプは、そのまま使えば5人プレイ用だが、例えば3人プレイなら、このようにアトラクションボードで3人プレイ用のラインまで隠すことができる。普通、タイルなどで隠すのが一般的だが、ボードを重ねて隠すというアイデアがスゴイ。右側に空間が出来た場合は、このようなサマリーを入れて隙間無く長方形をキープする。


全員アクションを終えると、ボートの先端に乗っていたバックパッカーが、誰かのプレイヤーのリゾートに泊まりに来ます。このシステムが面白く、バックパッカーが「ずいずいずっころばし」の要領で、プレイヤー間をグルグル周ります。最後に止まったリゾートに、小屋の空きさえあれば泊まってくれます。

その後、自分のリゾートの小屋にいる観光客を数え、この数分、収入を貰います。これで1週間は終了です。

観光客はそれぞれ、赤(娯楽)、緑(太陽の元、スポーツ)、青(海)、そして黄(砂浜)の4色に分かれており、宿泊先のリゾートで、それぞれの目的を楽しみたいと思っています。

ラウンドの最後に、小屋にいる観光客は、自分の好みの(同じ色の)アトラクションに移動し、もう一週間泊まってくれます。この時、(同じ色の)アトラクションが無いと、チェックアウトして帰ってしまいます。

ガラ空きになった小屋には、(1週間後の)予約の観光客が入ります。(ガラ空きと言っても、アトラクションに移動した客はまだ小屋に泊まっていることになっています)

アトラクションは4色×3種類、計12種類あります。費用の小さい順に、


モーターボート(青=海、1金、1VP)

ジム(緑=スポーツ、2金、1VP)

日光浴(黄=砂浜、3金、2VP)

プール(緑=スポーツ、4金、2VP)

バー(赤=娯楽、4金、0VP)

海の家(黄=砂浜、5金、3VP)

公園(赤=娯楽、6金、3VP)

スキューバダイビング(青=海、7金、4VP)

ビーチスライダー(黄=砂浜、8金、4VP)

レストラン(赤=娯楽、9金、5VP)

クルーザー(青=海、10金、5VP)

テニスコート(緑=スポーツ、11金、6VP)

(下の4つは、2×1マスの長方形タイル)


VPはゲーム終了時に貰え、このゲームの主な得点源です。アトラクションタイルはプレイ人数より少ない枚数なので、熾烈な早取りとなります。同じアトラクションは2枚取れません。また、先に取られるたびに、費用は1金高くなります。バーは、終了時VPがありませんが、収入フェーズ時にバーの上にいる客の数だけ収入が増えるというもの。(このタイルだけは人数分あります)

また、アトラクションタイルを自分のリゾートに置く際は、最初のタイル(何色でもいい)だけは左端に置きますが、その後は、「殺しの7並べ」と同じやり方です。

同じ色のアトラクションタイルが2枚(MAX3枚)あると、ラウンド終了時の客移動の時に、その色の観光客は、チェックアウトせず、次の右側のアトラクションに移動できるのです。これが強みです。

また、「殺しの7並べ」で出来た「死に札」部分、つまりタイルを置かなかった部分は、囲まれた空き地としてその数分終了時VPが貰えます。(「殺しの7並べ」と違ってL字型も一つとみなします)。フレーバー的には、アトラクションを密にしないことが、景観が良くなるとのこと。納得です。


VPを整理すると、

・ゲーム終了時の観光客の数(1〜7ラウンドは収入)

・全てのアトラクションのVP

・空き地の数

・看板の数


看板は、製作時間1週間0金なので、いつでもアクションできて、ワーカーも次ラウンド必ず戻ってきます。ゲーム終了時一つにつき1VPで、最高4種類作ることができます。看板は、しゃがみに近いアクションですが、もう一つ、バックパッカーを呼び込む確率が高くなります。「ずいずいずっころばし」をやる時、看板の数もプラスして自分のリゾートを数えるからです。


ポイントとしては、

■初手はB小屋アクションしかない。本当は初手Dでベストな観光客グループを呼び込みたいのだが、小屋がないと呼び込めない。小屋の費用はΣn。MAXの4軒建てたいところだが10金は痛い。3軒6金が妥当か。

■観光客は、赤=娯楽優先がオススメ。そうしておいてバーを設置する。これで、コツコツラウンド収入を増やす。それだけカツカツなゲームだ。

■また、3つのうち2つが2金と4金という激安の緑=スポーツもオススメだ。序盤設置しやすいので、観光客も緑に特化する手もある。

■赤戦略、緑戦略の他に、後半5〜8週目のボートの客層を見て、少ない色のアトラクションは需要が無いと判断し、一色捨てるという「三色戦略」も強力だ。

■大きなVPのアトラクション設置を目指したいのだが、序中盤は、小さいVPの安いアトラクションを買うのがセオリー。まずは何週間も長期滞在してもらえるように収入を増やしたい。ただし、これは全プレイヤー同じ感覚のはず。小さいアトラクションは早めに取っておきたい。

■次のアトラクションがなければ、客はただ帰っていくだけだが、予約客が小屋不足で入れない時だけは怒って帰る。(当たり前です笑)。その時は一人につき−1金となるので注意。

■このゲームの肝は、小屋の買い方。小屋の総数を最終的にいくつ位にするべきか。多いに越したことはないが、余り過ぎると、無駄金で無駄アクションをしたことになる。

■観光客の嗜好(色)を特化してアトラクションを設置したいところだが、同じ色のタイルばかりだと、平行線となり空き地が生まれにくい。できるだけアトラクションをジグザグに置いて、最低でも4、5個の空き地(4、5VP)を作りたい。


このゲーム、ワーカーが5人家族という割には、5人揃ってアクションできるラウンドを一度も経験したことがありません笑。(スタート時も3人ですし)

↑ 最終8週目。ワーカープレイスが終わり、あとはバックパッカーを動かしたら、点数計算。最終ラウンドは収入フェーズ無し。(バックパッカーのやり方は省略しますが、)今、放浪しているバックパッカーが3人いて、結果、赤のバックパッカーが一人、右のオレンジプレイヤーのリゾートに入った。左のピンクプレイヤーの合計は、客10+看板2+アトラクション15+空き地6=33VP。一方、オレンジプレイヤーは、客10(バックパッカーで+1)+看板4+アトラクション16+空き地4=34VP。オレンジプレイヤーは青=海遊びが全く出来ないという顰蹙なリゾートだったが笑、「3色戦略」で1点差勝ちした。

ピンクプレイヤーは、4VPの青スキューバダイビングの置き場所を誤った。空き地を増やすために斜めに置いたのはよかったが、5VPのクルーザーが買えるチャンスがあったのに、置く場所が無くなって設置できなかったのだ。


時間差という新しいワーカープレイスを取り入れながら、フレーバーも見事に表現され、メインボードの工夫も斬新で、伝統文化的な遊びやトランプ遊びの隠し味も効いていて……こういうゲームこそ、賞でも貰うに値すると私は思います。


重い部分もありますが、「ツォルキン」などと違って、疲れず、明るく爽やかで、オドロオドロしてないので笑、「サンシーアンドサンド」は、まさにファミリーでも楽しめます。

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荏原町将棋センター
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