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  • 1人~4人
  • 30分~60分
  • 14歳~
  • 2015年~

逃げゾンビBluebearさんのレビュー

520名
1名
0
5年弱前

いかにもB級ホラー映画っていう雰囲気をうまく表現した、パーティ系のダイスゲームです。

原題は『Run,Fight or Die!』と言って、『走れ、戦え、さもなくば死ね!』という意味合いなので、アークライトの日本語版タイトル『逃げゾンビ』が、どうにもいまだにしっくり来ず、何となく積んだままになっていたのですが、たまたま年末に友人と集まった折、ちょうど人数が4人だったことで、引っ張り出してみました。(普段はたいてい5~6名なので、4人用は基本的に出番がないんですよ。)

それでもやはりルールの比較的簡単なダイスゲームなので、シビアに戦略を練り合うゲームではなく、ダイスをガラガラ振ってはギャーギャー騒ぐ、盛り上がりのいいゲームとしてはなかなか楽しめました。(なんだかんだ言って、担当キャラクターを変えて、連続3ゲームやってしまいました。笑)

1.深く考えずに、とにかく大きなダイスを振る

自分の手番には、大きめに作られた専用の「アクションダイス」を5つと、1つの「イベントダイス」をまとめて振ります。当然目はバラバラなので、当然自分の意図に合わせてダイス目を揃える必要があります。ここはスタンダードに、2回までの任意の振り直しができます。ダイスゲームなので、狙った目が出る時はあっさり出るし、振りなおしても出ないときは出ませんから、何を狙おうか悩みながら、「おおー」とか「きゃー」とか騒ぎながらダイスを振りまくります。(うん、やっぱり何だかんだ言ってもダイスを振るのは楽しいですね。)


この目によっていろんな効果が発生します。

「バット」が出れば、1個につき目の前のゾンビを2体撲殺できます。「拳銃」が出れば、1個につき好きなエリアのゾンビを1体射殺できます。(威力はバットの方が強いのね、笑)

タイトルの「走る」が出たら、任意のエリアのゾンビを「1体」だけ、1マス遠ざけることができます。(1体だけだし、倒せるわけじゃないし、あんまり意味はないかなーといった印象。これ元々のルール記載では、「全部」のゾンビを「1マス」遠ざけるとありましたが、発表されたエラッタで改定されたので注意です。うーん、イメージ的には改定前の方がしっくりくるんだけどなあ…、タイトルにもRunってあるしね。まあバランスの問題なのでしょう。)

他にも、複数揃えるといろんな効果がある「本」マークとか(ネクロノミコンだそうですが…何でゾンビにネクロノミコンなのかは謎です、笑)、「場所カード」「住民カード」を引ける「探索」マークとかがあります。さらに「ゾンビ」マークもあって、このダイスだけは振り直しができないうえに、この目が出た数だけゾンビが湧いてしまうのです。


2.ゾンビコマは立体で60個入り

目の前にわらわら湧いて出るゾンビに囲まれるゲームなので、これが立体フィギュアになっているとやはり壮観ですね!(男バージョンと女バージョンの2種類がありますが、特にどっちでも関係ないです。)造形も悪くないです。


…が、気になる点は2つ。

材質の関係なのか、このゲーム、箱を開けた瞬間に樹脂の臭いがかなりします。(他のフィギュアゲームではそれほど感じたことがないので、なんでだろう?)開封してだいぶ経つけど、いまだに臭いますね。

また、時々強力な『ボスゾンビ』が登場するのですが、なぜか肝心なこの敵だけ、丸い厚紙のメンコみたいなタイルなのです。(せめてスタンドで立てるようにして欲しかったなあ…)この落差がちょっと気になります。

なんかちょうどいいフィギュアはないかなあと探し中です。


3.クセモノだらけの住民を助けて脱出するゲーム。

このゲームで勝利するには、住民カードを一定枚数手に入れる必要があります。しかし、この住民が癖のあるヒドイやつらも多く、やっかいな奴ほど勝利点が高く設定されています。(役に立つ奴は1点とか2点しかないんです)

「マニアなゲーマー」とか「絶叫するチアリーダー」とか「クールな黒人」とか「気丈な母親」とか、いかにも映画に出てきそうなステレオタイプなキャラばかりなので、彼らを連れて逃亡劇を繰り広げている雰囲気がイメージしやすく、没入感は思ったより良かったです。

4.他のプレイヤーとの絡みはかなり少なめです。

このゲーム、順番に自分の手番になったら、規定通りダイスをジャラジャラ振り、振り直しをして、効果を適用しておしまいです。ほとんど他のプレイヤーとの駆け引きはありません。全員にゾンビを増やしてしまう効果があったり、自分のゾンビを誰かのエリアに飛ばしたり、といった効果が多少あるかな…といった程度です。(むしろ事前の各種情報で、もっときっぱりとソロプレイかと思っていましたので、少しマシな印象です。)

やっぱりアナログゲームは、対面で血の通った人間相手に駆け引きがあってこそ面白いと思っているので、このように絡みが薄いゲームが多くなっている印象の最近のデザインは、正直あまり好きではありません。(ゲームと言えばデジタルゲームが主流の現代においては仕方ないんでしょうか。「くそお、やられた~!」「おお、見事にハメられたよ!」「どうだ参ったか!」「ううむ、次こそは!」というあの感覚こそが醍醐味だと、個人的には思っています…。あくまで個人の好みに過ぎません。念のため。)


海外ではいくつも拡張版が発売されており、新しいキャラクターなども増えているだけでなく、5・6人プレイ対応用セットも発売されています。でも調べてみると、新しいキャラクタータイルと個人ボード(ゾンビを置くやつね)と追加のゾンビコマが入っているだけのようです。現在のセットでもキャラクタータイルは6枚含まれているので、個人ボードを2つ作って用意すれば簡単に6人プレイができそうです。実際にすでに場所カードの『都市境界線』で、プレイヤー5・6人での場合の記述がありますので、このまま対応できそうな感じです。(まだ試してないので、いつかやってみたら御報告しますね。)

《追記》

他のプレイヤーさんと話をした時思ったのは、直接攻撃や妨害を含めた相互干渉の度合いはやはり好みの差が大きいようです。(我々のグループは私の影響か、全員が直接攻撃、相互干渉に抵抗がありませんが…)

このようなカード主体のゲームなら、両方のバージョンのカードを入れておいて(直接攻撃?のあるカードとそうでないもの)、プレイヤーの好みに応じて数枚を差し替えれば、簡単に調節できるのに…と思いつきましたが、

そういうゲームを見たことないですよねー。

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おとん
Bluebear
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