- 2人~6人
- 15分~30分
- 10歳~
- 2023年~
ファラウェイBluebearさんのレビュー
神秘的な土地を探検し、そこの不思議な住民たちとうまく交流することで勝利点を得るのがテーマのカードゲーム。
発表後の評価は高く、2023年、2024年にミープルチョイス賞やゴールデンギーク賞などにノミネートされ、フランスの年間ゲーム大賞を受賞しました。
この評価ならハズレはあるまいと信頼して購入しましたが、予想通りユニークでなかなか面白いゲームでした♪
◼️コンポーネントは2タイプのカードのみ
基本的にサイコロや駒は使いません。2種類のカードだけです。
①地域カード
正方形で、自分たちが探検する土地を表します。そこには《探検する時間》を表す数字や、《動物》《水》などの資源アイコン、そして様々な民族が描かれています。
この民族のデザインが神秘的かつユニークで、このゲームの独特な雰囲気を盛り上げてくれます。
②聖域カード
それらの土地の民族との交流に成功した場合にのみ探検できる《聖域》を表します。
これらを使って合計8ラウンドの探検を終えたら、勝利点(どれだけ土地の民族と交流できたか)を合計して勝利者を決める流れです。
何人でやっても8ラウンドで終わるので、20分から40分程度で終わるという軽さでありながら・限られた時間の中でより得点を得なければならない考え深さもある面白いゲームでした。
◼️ちょっと変わった新感覚ルール
進行は基本的に3枚の手札から1枚を伏せて出し、一斉に公開するだけ。
①前に出したカードより《時間の数字》が大きかったら、じっくり民族との交流ができたことを表して、《聖域カード》を引ける。
(地図マークがあるだけ追加で引いて1枚選べる)
②《時間の数字》が小さいプレイヤーから、場の地域カードを1枚選んで補充する。
これだけ。
大きい数字のカードを出さないと《聖域カード》が得られません。
しかし小さい数字のカードを出さないと、場のカードを先に選べません。
ここにまずジレンマがあるわけです。
基本的に同時進行だから最大6人でもサクサクいけます。(ここポイント高いです)
そして全員が8枚出し終えたらおしまい。
ね?単純でしょう?
ところが問題はここから!
自分の場のカード8枚はいったん全部伏せて、《最後に出したカード》から逆順に開いていき得点計算をするのです!
カードに記されている条件を見て、アイコン数やカードの色などが適合するものだけを見て、指定の勝利点を得ていきます。
この感覚が非常にユニークで、悩むところなんですね♪
◼️運まかせではなく、実はかなり頭を使うぞ
普通のカードゲームって、前に出したカードの効果を踏まえて次のカードを出していきますよね。そのため基本的にだんだん効果が重なって大きくなっていくわけです。
ところがこのゲームは逆です!
後ろのカードから表にしていくので感覚がちょっと狂う。
さらに各カードには結構アイコン指定のあるものが多く、公開されるまでそのアイコンは適用されないので、公開の順番はかなり重要です。
やってみるとわかりますが、だいぶいろいろ考えます。悩みます。
テキトーにやってると絶対勝てません。
単純ながら工夫の跡が見られ、我々的には高評価でした♪
「じゃあ公開ね、せーの!」
「これで《動物》3つだな」
「この部族の人、カワイイから好き〜♪」
「よし、私はこれで《聖域》3枚引けるのね。」
「おお、まずいなぁ」
「じゃあ私から補充ね。やった〜これもらう〜♪」
「だああっ、取られたっ!」
「それ強いよね。」
「条件きついから難しくない?」
「これ、数字の小さいカードって効果が弱いから使いにくいのよねぇ」
「くそぉ、どうしたらいいか分からなくなって来た…。結構難しいよ。」
…と言う感じです。
小粒なカードゲームながら、ノリと勢いの盛り上がりゲーム…ではなく、しっかり考える思考型のゲームでした。
なかなかオススメです!
《追記》
海外では拡張セットが既に出ているそうです。
これも《Engames》さんから『FARAWAY 地下世界より』として発売予定となっているので、楽しみに待ちたいと思ってます♪
- 184興味あり
- 583経験あり
- 160お気に入り
- 419持ってる
私もファラウェイのレビューを書いたり消したりしてるうちにBluebearさんのレビューが投稿されててビックリでした!😅 私の中でも今年屈指の評価だったため勢いで投稿してしまいました、内容はあまり被ってないはずなのでお互い食い合う事は無いはず…💦
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