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  • 2人~6人
  • 120分前後
  • 12歳~
  • 2004年~

電力会社 充電完了!Bluebearさんのレビュー

826名
7名
0
約1年前

緑色の有名デザイナー、フリーゼ氏が作った超傑作ゲームがこの「電力会社」ですね。

なんとMENSA(IQが上位2%に入る人たちの国際グループ)セレクトに選ばれたというくらい有名。

ならばこれはやらずにおくまい、とベテランメンバーを6人集めていざプレイ!となりました。(6人でガチの勝負ができるというのは非常に貴重。最近はソフトな4人ものばかりで、ベテランが集まってギリギリの勝負ができるゲームが少なくなりました…)

結果は、脳みそをフルに絞り切る、やりごたえ抜群の好ゲームでした!

メンバーからも絶賛され、再戦の約束をしました。

いくつかのバージョンがある

もともと初代の作品は2004年発表ですが、その後Deluxe Editionが2014年に発表。(日本語版では『新・電力会社』として発売)

そして現在はRicharged Versionとして2019年発表のものが流通しています。(これが『充電完了』と付いているバージョンです。)

旧バージョンをやった事がないので、ルールやコンポーネントがどこまで異なるのかは、すみません、あまりよくは分かりません。

とりあえず我々が今回プレイしたのは、この『充電完了』バージョンで、イマドキに合わせて発電システムに《スクラップ》によるリサイクル発電や、風力などのエコ発電が加わっているのが特徴らしいです。

かなり場所をとるので要注意

縦長の平箱に4つ折りの大きなマップボード。表にはアメリカ大陸。裏面はドイツとなっています。

↓これアメリカマップ

架空の大陸とかではなく、現実の国の中で、現実の都市をつないでいく現実感は、ゲームにリアリティを加えてくれるので、緊迫感のある展開になりますね。

↓こっちがドイツマップね。

この大きなボードの横に、《発電所カード》の競りをおこなう場ができるので、けっこう大きなテーブルが必要になります。(我々はBGGページから有り難く頂いた、マーケティングボードに並べて分かりやすくしております)

また、各自が自分の確保した発電所や資源、お金を前に並べていくので、その分もスペースが必要です。

大きなテーブルを用意しましょう♪

発電所と資源と、送電場所の争いが本気でシビア!

電力会社の経営ですから、発電所を保有してないと発電のしようがありません。

この発電所確保が、なんと競り!(電力会社が建設してるんじゃないのかいっ!)

発電所は、《石油》《石炭》《原子力》と、その他に資源を必要としない《エコ発電》、そして《ゴミを燃やして発電》の5種類があり、発電量が効率的であればあるほど基本価格が高くなっています。これを熾烈な競りで奪い合うところから熱い!

そして必要な資源の早取り!

そしてそして、良い送電場所の早取り!

全部手持ちの資金との兼ね合いと、周りの出かたを考えて、必死に考えなければならないシビアなルール。

『あいつがあの発電所取ったから、こっちはこれで行こう』とか、『あの子がこっちへ送電網を伸ばすだろうから、こっちは向こうへ伸ばそう』とか、考える要素がひたすら多い。(こりゃ確かにメンサが喜びそうなゲームだわ、と感動)

ルール自体が複雑で面倒臭いわけではなく、シンプルにまとまったルールの中で色々と試行する楽しさをじっくり味わう事ができます。

自分の発電所が増えて、送電網が増えて、それによる収入が増える事で、さらに発電所を増やして…という拡大再生産が回り出すと、勝負はどうあれ、なかなかの気持ち良さを味わえます。

経験の浅いメンバーでも、きちんと説明したら、ちゃんとプレイできました。結果はけっこうボロボロでしたが、それなりに楽しんでおりました。(もちろんフォローは必須ですね♪)

↑こんなふうに、接続するラインによってコストが違うので、繋がるルートをよく考える必要があるのです。

なぜか送電線ではなく、水道管に見えるのは…謎です(笑)

なぜ電力会社なのか?

このテーマには大きな意味がある事が、プレイするとよく分かります。

工場を建てて製品を作ってお金に換える、というのはよくある拡大再生産のパターンですよね。

でも《電気》って、生産したぶんのストック(在庫保管)ができないんですよ!(発電した分は、いくつであろうと送電した瞬間に全部無くなります)

また、製品を搬送する必要がありません。送電ルートさえ確保してしまえば、あとはずっとコスト無しで送電可能です。(トラックに乗せて輸送したりしないわけです)

だから、①生産拠点(発電所)と、②原材料(発電資源)、③販売ルート(送電網)をとても単純に再現する事が可能となるのです。

余計な要素を考えずに、上記の①②③に絞り込んだリアルな企業運営に専念する事が可能となっているのです。

これは素晴らしい!

このように、テーマとルールがしっかり噛み合っている作品は、やはり完成度が違いますね。

(そのぶん、わーきゃー盛り上がるプレイ、というよりは、うめきながらじっくり考え込むゲームとなっています。)

「ダメだー、もう無理だわ。降りるよ。それ欲しかったのに

「やったー♪この発電所、どっちの燃料も使えるのよね」

「取られたか、仕方ないな」

「やったー、エコ発電所残ってたー」

「またエコかい!資源使わないぶん楽だけど、発電弱いからなー」

「いいのいいの♪これからだから」

「今資源高いもんな。狙ってたな」

「う〜ん、どうすればいいか、分かんなくなっちゃう」

「発電資源が取れなかったら意味ないしな」

「それよか、ワタシは送電先が問題よ!あなたがこっち来るから!」

「だってしょうがないじゃーん」

「じゃあ、〇〇ちゃん!協力してこっち抑えよう!」

「いいよー♪」

「おいおい!」

…と、こんな感じでした。

6人でやって、正味3時間はかからなかったくらいかな。

しっかりゲームやった感があって、集中できて程よく疲れるいい感じの長さです。(やっぱりボードゲームやるからには、このくらいないと、やりごたえがないかも)

■余談①

旧版にはかなりの種類の拡張追加ボードが発売されていますが、この新版でも使えるのかどうか、よく分かりません。

誰か詳しい人いないかな。


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