メガシティ：オセアニアマクベス大佐＠Digブログさんのレビュー

建物は他のプレイヤーの手番に作るべし！ヘンテコ建設物だらけの都市建設ゲーム！

【ざっくり解説】

　都市建設とバランスゲームの融合したゲーム。ランダムにいろんな種類の建物のパーツを獲得して、それで建物を作ります。最高に変わっているのは「他人のターンの間に建物を完成させておく必要があるシステム」です。待ち時間対策としては面白いシステムです。

　出来上がった建物は手元から押して都市に配達します。この時に倒壊したら作り直しです（手番終了）。バランスの悪い建物は配達中に潰れます(笑)。バランスゲームと都市建設の要素を融合したユニークなゲームです。

【長所】

　最高の高さを持つ建物にボーナスがあります。これによりバランス面がギリギリのヤバイ建物を作って、高さを競い合う部分があります。もうこの時点で起こり得るパプニングをご想像ください(笑)

　他人の手番の間に建物を作らせるゲーム性です。物理的に待ち時間を無くそうという工夫が感じられます。スピード重視でいい加減な建物を作ったら倒壊するし、しっかり考えて作ると数が作れません。

【短所】

　バランスゲームと建設ゲームのバランスは悪くないです。しかし、バランスゲームに比重を置くのか、建設ゲームとして得点バランスを面白くするのか半々なゲーム性で、良くも悪くも中途半端な印象を受けます。

　建物のパーツを袋から引くのですが、高い建物を作りたいのでどうしても大きなパーツから売り切れやすいです。大きさは手触りで分かるので、ゲーム終盤はちっちゃなパーツばかりになりやすいです。

【ベストプレイ人数】

　BGGの投票で2票しか入っていないので難しいのですが、個人的にも4人だと思います。また競うシステムも多いので人数は多いほうが良いでしょう。手番間に建物を作るという面からも人数は欲しいです。

　同様の理由で2人は不向きといえます。ちょっと忙しすぎますね。建物を作る時間が取れない気がします。

【個人的な感想】

　ユニークなゲーム性です。中でも待ち時間をアイデアで解決しようとする発想は素晴らしいと思います。他人の手番の間に建物を作るので「むしろ長考してくれ～」と思うぐらいです(笑)。このアイデアだけでも本作の価値は十二分にあると思います。

　ゲーム性は見た目に反して手堅いです。プレイ中の見た目は奇妙なゲームですが、得点方式などは王道の拡大再生産のような手堅～いシステムで練られています。そのため、パーティーゲームなのか、戦略的なゲームなのかポジショニング的にどっちすかずな感が本作の一番の難点かもしれません。

　プレイ回数は1度。とにかく建物の高さの争いは見ていて楽しかったです。ムチャクチャなバランスで高い建物を作る人が居たので、大盛り上がりでした。ただ、勝ったのは手堅く作った人でしたけどね(笑)。

　感想としては悪くはないです。ただ都市建設ゲームとしては『ビッグシティ』、バランスゲームとしては他に色々な選択肢があります。どちらかに特化したゲームを遊んだほうが良い気はします。所有しようとは思わないけど、たまに遊ぶ分には良いかなと思います。