- 1人~4人
- 60分~90分
- 10歳~
- 2012年~
アンドールの伝説あーるさんのレビュー
親 2 人と 12 歳の子供 1 人の家族 3 人で、3 つめの物語までプレイしての感想です。
僕が考える「ウチの家族にとってのこのゲームの魅力」をまとめてみると、要するに
- インストが楽。楽しみながらインストできる
- チームとしての一体感と達成感が大きい
の 2 つなのではないかと思います。
今のところ奥さんも子供も、もちろん僕もアンドールを気に入っています。
なので子供がこれくらいの年齢に達しているなら、ファミリー向けにもたぶん安心してお勧めできると思います。
そして、これから述べる感想はあくまでウチの家族のハナシではありますが、ファミリーでない人がアンドールを気に入りそうかどうか判断する場合にも、おそらく参考にできるところがあるのではないかと思います。
僕らがどういう点でこのゲームを気に入っているのか、はじめに挙げた 2 つの魅力をもう少し詳しくみていくために、4 つに分けて紹介していきます。
他にもいろいろな魅力があるとは思いますが、それらについては他のレビュアーの方にお譲りして、ここでは「ウチの家族 (僕自身も含めて) にアピールしている点は何か ?」という視点で 4 つに絞りました。
ほんの少しでも、アンドールの魅力を伝えることができればさいわいです。
1. プレイ手順が比較的シンプル
ハイファンタジー系のゲームにはヘビー級のゲームが多いのですが、その中では比較的システムがシンプルで理解しやすく、ウチではプレイミスが発生する頻度が低いです。
ただし、あくまで「ヘビー級の中で比較すると」です。全体からみると、やることはまぁまぁ多いと思います。
ちなみに「比較的」というのは何と比較して言ってるのかをはっきりさせるために、今ウチにあるファンタジー系のゲームを挙げると、以下のようなかんじです。
- ディセント:第2版
- タリスマン・支配の王冠と危険な探索・第4版改訂版
- ミドルアース・クエスト
- ダンジョンズ&ドラゴンズ:キャッスル・レイヴンロフト・ボードゲーム
- ダンジョンズ&ドラゴンズ:ラス・オブ・アシャーダロン・ボードゲーム
- ダンジョンズ&ドラゴンズ:レジェンド・オブ・ドリッズト
- ダンジョン・ツイスター
まだ比較対象が少なく偏りも激しいので、この点については否定されるむきもあるかと思います。
これは単なる僕個人の感覚であって、ただの偏見かもしれません。悪しからず。
2. チュートリアルが親切
チュートリアルがおそろしく親切で、かつ 1. に挙げたシンプルさのおかげもあって、子供もすんなりインストできました。
ルールブック自体驚くほど薄っぺらいのですが、その冒頭に「これを読む前に、まずはチュートリアルをやりなさい」的なことが書いてあるほど、チュートリアルには力が入ってます。
チュートリアルの冊子も同じようにペラペラで、内容の大半は実際にプレイしていく中で理解できるようになっています。
最初にルールを読み込む苦痛 (または、長ったらしい説明を聴く苦痛) もなく、とにかくプレイしてみれば理解できるというのは、子供の (大人も) 憶えやすさに大きく貢献してると思います。
また、チュートリアルも後半になるとしっかりした冒険へ発展していくようになってるので、始めてから実際に楽しめる場面に至るまでにかかる時間も短いです。
これはプレイヤーに子供が含まれている場合、非常に大きなポイントではないでしょうか。
気の短かい大人のプレイヤーにとっても、同様なのではないかと思います。
3. 絶妙なバランス
これまでに 3 つの物語をプレイして、3 つともギリギリの展開を楽しめました。
1 つめの物語は、チュートリアルです。
とは言っても、短い前半は確かに基本システムを理解するために手順を追っていくだけのものですが、後半は急速に事態が悪化して危機的状況を楽しませてくれる、かなり充実した冒険になっていきます。
この最初の任務を見事完遂すれば、ゲームのシステムはしっかり把握できて、もう立派なアンドールの勇者です。
2 つめのプレイでは、実は最後のボス戦で 1 度敗退しました。
子供にせがまれて、最後の戦闘は夢だったことにしてやり直してなんとか勝利という、若干後味のよくない終り方をしてしまいました。
ほんとに頑張って、それでも勝つか負けるかギリギリの土壇場に追いこまれるという、呆れるほど絶妙なバランスです。
3 つめはこれまでで最もランダム性が高いシナリオになっていますが、1 度はまったく歯が立たず、またもや敗退しました。
リベンジで最初からやり直して、今度はほんの僅かの余裕をもって勝てました。
この物語ではモンスターの出現位置がランダムで、しかも半分くらいは出現のタイミングまでがランダムなのに、なぜかしっかり連携をとっていいかんじのスピードで迫ってきたりします。
また、助っ人キャラの登場 / 退場タイミングもランダムなのに、どうしても必要になるタイミングを見計らったように現われて、うまい具合に必要最小限の助力だけして退場していったり。
このゲームでは時間を有効に使うことが非常に重要で、移動はもちろんモンスターを攻撃することでも時間が減っていきます。
時間が進めば物語も進行して、ある程度進んでしまうと強制的に終了になります。
そして、その時点で完遂できていない任務があれば敗北です。
時間の他に、モンスターを倒すことでも物語は進行していきます。
つまりモンスターを攻撃するたびに時間が進んだうえ、倒したら倒したで物語自体が進んでしまうわけです。
かといってモンスターを放っておいても、拠点の城が蹂躙されてしまいやっぱり敗北です。
このへんのバランスも絶妙で、モンスターは無視できない速度で侵攻してくるし、そっちばかりにかまけていると今度は任務を果すのが間にあわなくなってしまいます。
眼前に迫っているモンスターに専念すべきか、それとも後のために攻撃力を上げておくべきか、あるいは別の所で今しもモンスターに襲われそうになっている農民を助けるべきか。
農民を助けて城に避難させてあげれば、城自体の耐久力を上げることができるので、単なる人助け以上の意味があります。
アンドールの地のいろんな場所であらゆる事態が同時進行で動き、常に二者、三者択一の選択を迫られます。
そのうえ物語の進行に従って新たな敵が現れたり、追加の任務が発生したりします。
「この切羽詰まった状況で、さらに追い討ち !?」「今になって、そんな任務押しつけられてもムリ !」と悲鳴を上げたり。
この時点で一瞬「詰んだかも」と絶望してしまいそうになることもしばしばです。
でもさらにこのゲームの見事なことに、諦めずに探せば、たいていどこかキワドイところに道が見つかるようにもなっています。
そしてときどきは、物語の進行によって思わぬ助力が得られたりします。
いくつもの困難を乗り越えてギリギリのところで勝ち取ったものだからこそ、勝利の味も格別で次の冒険への意欲がかき立てられます。
4. 自然と求められる団結
他の方のレビュー (他サイトも含めて) で「最弱のザコくらいなら一人でも問題ない」と言われてたりもしますが、ウチではそんなことまったくありません。
最弱のモンスターであっても、こっちの攻撃力があまり上昇していない状態だと倒すのに丸一日 (ゲーム内時間です。念のため) 費してしまったり、最悪返り討ちにあうことさえあります。
一人では、最弱のモンスターでさえ互角です。
ダイス運の悪い家族なんです。
なので少くともウチでは、常に複数での行動 (あるいは、もし登場しているなら助っ人キャラの動員) が基本です。
しかし複数人で攻撃 (アンドール日本語版では "共同攻撃" と呼ばれます) すれば、今度は人数分の時間を一度に消費してしまうことが問題になります。
なので共同攻撃するのなら、できるだけ確実に 1 撃で決めて、最小限の時間で済ませたいということになります。
でも必要以上の人数でいけば、それはそれで余分に時間を消費してしまう。
最小限の人数で、なんとか早く倒せる可能性にかけるか、余裕のある人数で確実に 1 撃で仕留めるか。
いずれにしろ、その作戦の中でそれぞれが最大限の力を発揮して、できるだけ短時間での決着を目指します。
そうやって、複数の勇者でいかに効率的に行動できるか。慎重な判断とチームワークが求められます。
ここでもバランスが素晴しくて「この敵なら 1 人 + 助っ人でなんとかなるな」「こいつは絶対 2 人がかりだ」「こいつは全員の力を結集する必要がある」みたいなのがわりとわかりやすく、やってるうちに自然とつかめてきます。
相手の基礎的な強さがわかりやすいので、ダイス目以外の余分な不確定要素が少なく、途方にくれるということはあまりありません。
この強さの敵に対してこの人数ならどれくらいの確率で勝てそうとか、ちょっとやってみればなんとなくわかります。
なので、誰もが積極的に考えようという気になります。
その分誰か一人が作戦を立てて、他の人は指示どおり動くだけという状態ではなく、みんなで意見を出しあうかんじになりやすいかと思います。
しかるべき局面になり、目をあわせて「よし、次はこのデカいのを全員攻撃だね」と言えば、みんなすでに覚悟を決めていて、話題はすぐに最も効率のいい集合のしかたに移ります。
各自できる限り早く、無駄の少ないやりかたで標的の元へ馳せ参じて戦闘配置につけば、先陣 (そのときの手番プレイヤーのことを言ってます) の戦闘開始の合図で一斉攻撃。
力を合わせてめでたく強敵を倒せば、全員でハイタッチです。
しっかりと協力しあわなければ、勝利することはほとんど不可能な状況を突きつけられて、自然と一致団結。
そうして勝利すれば、みんなで喜べる。
これこそ、冒険の醍醐味だと実感できます。
以上、4 つに絞ってアンドールの魅力を振り返ってみました。
- "チュートリアルが親切" だからすんなりはじめられ、
- "プレイ手順が比較的シンプル" なのでプレイミスの発生が少なく、
- "絶妙なバランス" で一つ一つの局面に一喜一憂させられて中だるみもなく、
- "自然と求められる団結" によってみんなの力で勝利を掴みとり、みんなで勝利を喜びあう。
たぶん、これが僕らが気に入った、アンドールのプレイ感ではないかと思います。
そして今でも、ウチの家族みんなが次の物語をプレイできるときを心待ちにしています。
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