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  • 1人~4人
  • 60分~75分
  • 12歳~
  • 2022年~

サポテカ荏原町将棋センターさんのレビュー

986名
14名
0
約3年前

4回目にして気付いたピラミッドの恐怖!

初発の感想

「え、もう終わり!?」

「これ、司祭取らないと話にならないなあ」

2回目の感想

「これ、短すぎて、戦略組めない」

「おかしいな、クラマートラック100だから、5、60VPってことはないはずだけど…」

3回目の感想

「クラマートラックだけでなく、供物トラックも進まないね笑」

「ピラミッドも、思ったより弱くない?」

4回目の感想

「ピラミッドの建築回数しか儀式できないから、儀式も弱い…」

「あ!今暗算したら、ピ、ピラミッドは30VPにもなるよ💦」


どうしても手番数が少ないので、ピラミッド建築が後手後手となり、最終的に建築回数が1回だけ、のようなプレイが続きました。しかし、ピラミッドアクション1回だけだと、該当の家の数(大体5つだとすると)、1×5=5VPしか入りません。

ピラミッドはプレイヤー人数の数だけ建設用地があり、3階層で完成となるのですが、他プレイヤーと別々に作ってもいいし、途中のピラミッドに相乗りして完成させてもOKです。完成させると、5VPのボーナスが付くのですが、それでも小さいと思ったのです。

しかし、例えば、完成したピラミッドの2/3が自分の建築だったとしたら、話は違います。1軒につき2VPとなるので、2×5。そして5VPのボーナスも2倍となるのです。つまり、2×5+5×2=20VP。これが、3層独占の一色ピラミッドだと、3×5+5×3=30VPとなります。

この具体的な数字がなぜすぐ見えてこなかったのでしょう…

先程言った通り、ピラミッドの建設を中終盤から始めてしまうという起動の遅さと、プレイヤーそれぞれ別々に建てていて、結局完成しないという、相乗り感覚が無かったからです。

↑ ゲーム終了時、左のピラミッドの場合、オレンジは、平原(茶色の土地)にある自分の家の数×1しかVPが入らないが、右のピラミッドの場合、青は、オコトラン地区に家が7軒(宮殿(灰色)は2軒分)あり、2層建てているので、2×7。さらにピラミッドが完成しているので5×2、合わせて24VP貰える!オレンジは2軒あるので、1×2+5=7VP。


したがって、プレイ人数が増えればVPも全体的に上がります。3人プレイでは、一つのピラミッドが1層ずつ2色になると、みんな目の色が変わります笑。なぜなら、自分の2つ目を置いて完成させれば10VPは確実で、優位になるからです。その2色の二人は急いで造ろうとしますが、3人目のプレイヤーも、蚊帳の外にならないよう参入しようと頑張ります笑

ただし、お互いにピラミッドを完成させないような展開は、投手戦となります。ただ、投手戦でも、最低1回はピラミッドを造ると思われます。なぜなら、儀式カードという終了時VPが貰えないからです。ピラミッドを1回建築していれば、1枚の儀式カードにマーカーを置くことができます。儀式カードは全部で3枚公開されているので、1枚は欲しいところです。3つの権利を得るには、ピラミッドに最低3回アクションすることになります。

儀式カードは、家のセットコレクション目標が多く、その場合は2セット12VPあたりが一枚あたりの期待値となるでしょう。

↑ 全10枚ある儀式カードのうち、この6枚はなんとも視認性がよろしくない笑。平面で3次元を表すのは難しい……。左下は、アクションカード。


ラウンドの最初に、全員、手札のうち一枚を出します。アクションカードには数字、資源、場所が書かれており、数字は、プレイ順を決めます。(一番小さい人がスタピー)

手番では、まず資源を貰います。資源は、基本資源(石、木材、レンガ)と、建物から生まれる上級資源(司祭、黄金、トウモロコシ)の6種類があります。

第一ラウンドは、カードに書かれた資源を一つ貰うだけです。次にアクションを行ないますが、4つのアクションには、司祭または黄金が必要なので、第一ラウンドはアクションができません。

次に、家を建てて、VPをカウントして終わりです。

メインボードとカードには、場所を表す9つの特性の一つが書かれています。エトラ、ミトラ、オコトランの3つの地域。それぞれの地域は、平原、丘陵、森林の3地形に分かれており、トウモロコシ畑、神殿、村の3種類の建物タイルが沢山置いてあります。

家を建てるには、出したカードの特性に沿って建てなければなりません。例えば、エトラを出したらエトラ地域の任意の場所、丘陵を出したら丘陵地形の任意の場所、神殿を出したら神殿タイルのある任意の場所。コストは、

トウモロコシ畑…石、木材

神殿…レンガ、石

村…木材、レンガ

(宮殿…石、木材、レンガ。家2軒分に数える家。ゲーム中1回建てられる)

と決まっていて、これを払って、個人ボードにある家と建物タイルを交換して、家を建て、建物タイルを個人ボードの資源グリッドに置きます。

第一ラウンド、家は建てられます。スタート時、全プレイヤー、石、木材、レンガの3個があるからです。

資源グリッドは、3×3の9マスあり、建物タイルに書かれている2つの資源が、次の手番から入手できるようになります。2つの資源のうち一つは、

トウモロコシ畑…トウモロコシ

神殿…司祭

村…黄金

の上級資源で、もう一つは基本資源です。

↑ 個人ボード。第二ラウンド以降は、資源が段々と集まるようになる。例えばこの状態で、石資源のアクションカードをプレイすれば、この縦列か横列を指定し、計7つの資源が手に入る。


問題は、どれから建てていくか…

これには、一つには、各ラウンドVPが目安になります。メインボードの中央に、アクションカードが1枚置かれており、この特性に沿って建てられている家一軒につき2VPを、手番終了時にカウントします。

もう一つ指針となるのは、次ラウンド以降のアクションに使うコストを生産するものです。4つのアクションは、

交易…黄金を1〜3払い、即時やラウンド1回効果タイルを買う。

供物…司祭1とトウモロコシ1〜5を払い、トウモロコシの数だけボーナストラックを上げる。終了時トップ9VP、2位6VP、3位3VP。

ピラミッド…司祭1、石1、木材1、レンガ1払い、個人ボードのピラミッド部品を一つ、建設用地に置く。当然低層階から置く。なお、最初に新しい建設用地に置いたプレイヤーが、ピラミッドの特性を決められる。

儀式…司祭1払う。ただし、他プレイヤーが先にマーカーを置いていた儀式カードに置く場合、黄金を払わないといけない。また、ピラミッドの建設回数と同じ回数までしか置けない。

忘れやすいのは、ピラミッド→儀式という連鎖が一つあるということです。

↑ 4種類のアクションは、メインボードの右上に固まっているので分かりやすい。なお、アクションも家の建築も、一手番で何でも好きな回数だけ行なうことができる。(建築の後アクションはできない)


内容は、これで終わりです。あとは、

■手番の最後にカードを補充しますが、これは人数+1枚公開されているカードのうちから一枚を取ります。手番が最後のプレイヤーは、残り2枚しか残っていない状態で取るので損をしているようですが、取られず余った一枚が次のラウンドの特性になるのです。つまり、最後のプレイヤーが二択から決められるということ。これもユニークなシステムです。

■資源は、このゲーム、交易タイルを買う前までは、平均的に集めないといけません。コストを見れば分かるように、三つ巴の様相です。なので、同じ資源が手元で余る展開は損です。グリッドのビンゴの置き方も悩ましいのです。

■ほとんどのアクションで使う司祭をどこに優先して充てていくか。とりあえずピラミッドを1回だけ建てておき、儀式が1回できるようにしておく手は有効です。

■儀式アクションも急ぎたいです。なぜなら、他プレイヤーより遅れると、その儀式に置かれている他マーカーの数だけ黄金を支払わなければならないからです。

■黄金は、イコール「効果タイル」なので、できれば儀式で1枚も捨てたくありません。単純に「黄金1タイル」は資源2個にあたります。そう考えると、黄金即ち、村も建設したいです。

■例えば第二ラウンド早々にピラミッドを造ってしまうと、まだ資源グリッドが完成していないうちに、家建設用の資源を失います。建物タイルが貰えず、つまり収入が増えません。いつピラミッドに手を出せばいいのか。それが戦略の分かれ目となります。

■グリッドに神殿が少ないと、司祭が生まれにくいです。3つの建築タイルの中では、神殿が大事で、その次が村という感じでしょうか。

■トウモロコシ畑は、トラックのVP差が小さいので、トップにこだわる必要性は弱いと思われます。あとは、当然ながら、トウモロコシは一アクションで5つ。(できる限り多く)。


慣れてくると、交易の効果タイルでエンジンが作れるので、エリアマジョリティが好きな方だけでなく、エンジンビルドが好きな方も、細かな戦略を見つけられそうな中量級ゲームです。5ラウンドは、思った以上に短いですが!!

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