マイボードゲーム機能「持ってる」「興味あり」など知人に共有できるコレクション管理機能。人数別や時間別などの並び替えも。
ボードゲーム発見機能マイボードゲームの登録データを統計分析し、未経験かつ未所有のおすすめボードゲームを自動抽出します。
レビューや日記の機能投稿した記事が読まれるたびに、通販でお得に商品を購入できるボドクーポンをGET! ハードル低めです。
コミュニティ機能専用掲示板・ボードゲームリストの合体機能が便利!公開コミュニティ、秘密のコミュニティ、設定も豊富。
ボドゲカフェ情報自分の「興味あり」「お気に入り」に登録したボードゲームカフェが提供するゲームが一目でわかるように。
通販ショップ国内主要メーカーや同人ゲームなど様々な商品をご購入いただけます。会員登録しないで購入することもできます。
  • 1人~4人
  • 30分~120分
  • 12歳~
  • 2020年~

プラハ 王国の首都maroさんのレビュー

1192名
14名
0
3年以上前

ボードゲームギークではレート8.3(1900vote)、先日のゲムマでも海外重量級の目玉の一つであった作品。

ラストウィル、パルサー2849、アンダーウォーターシティーズなどで著名なvladimir suchy氏の2020年の新作です。

ゲームの概要は数寄ゲームズのブログに詳しいので、ここでは2回ほどプレイした感想を書きます。

やや軽めの重量級でアクションを共有のホイールから選択します。アクションはリソース獲得/産生強化、個人のアクションボード強化、市壁や建物、王の道の建設、と極めてオーソドックス。

勝利点もメインボード上に配置した建物タイル、アクションボードに隣接した市壁タイル、ハンガーウォールや大聖堂といった特殊建築物、技術トラックなどや、ゲーム中に獲得したトークン類と、ポイントサラダですがこれも王道的な体系となっています。

近年のユーロゲームによくあるように、アクションを選んだあとはいくつかのシークエンスが続いてこれまでの行動で強化された内容が加味される、というように最初の選択肢は狭いがそこから網の目のように拡がります。

たとえば市壁タイルのアクションボード隣への設置により報酬獲得、ハンガーウォールへのアクセス、隣接タイルとのコンボアクションなどが起動します。その後ハンガーウォール、タイルコンボの処理へと続きます。

王の道の建設からはチャールズ橋のタイル獲得、その効果でハンガーウォールや大聖堂、技術トラックへのアクセスに続いたりします。

ゲーム中に悩まされるのは、まずアクションの強化を行うのか、リソース獲得や建造物に手を付けるのかです。構造自体は(BGGのウェイト4点台のゲームと比べると)そこまで複雑ではないため、勝利点への見通しは良いです。ただし、あるアクションの結果が他のアクションの効果(あるいは勝利点ボーナスなど含む)に影響したり、最終得点計算に絡んだりというのが多いため、計画は重要です。

計画といえば、やはりある程度いずれかに特化するのが本流と思えますが、共有のアクションホイールにおいて、しばらくの間選択されないアクションは勝利点ボーナスが付くエリアに流れていくような構造となっています。アクション選択で直接勝利点ボーナスが付くなんてなかなかないことです!そして同じアクションを繰り返し行っても、得点は伸びない軽い循環的な構造となっています。

共有のホイールというとツォルキンがまず頭に浮かびますが、これと同様、他者と戦略上のバッティングをしない方が有利は有利でしょう。更にいうと戦術的に勝利点ボーナスを狙いに行くことも必要となるかもしれません。

非常によくデザインされた典型的な近代ユーロゲームですが、ここまで書いて、目新しい要素というのは目立ちません。それだけ真っ向から勝負と言えるわけですが、この手のゲームをいくつもプレイしている人からみると、少々新鮮味に欠けるかもしれません。アクション間の相互作用もあるにはあるのですが、ここが妙に複雑で枝葉末節感が強いです。個人的な嗜好ですが、アクションのシークエンスがもう少しシンプルで、その代わりアクション間およびプレイヤー間のインタラクションがある方が好みです。2-3回ならいざしらず、10回、20回というリプレイ性を求めたとき、自分としてはそのような意見となります。もう一つ付け加えると、「このゲームでなければならない何か」には欠けていると感じます。

目的とした実行アクションから伸びてゆく多層の副次的アクションやボーナスに焦点を当てたものとしてルチアーニ(ニュートンやバラージなど)やラセルダ(リズボアやオンマーズなど)が思い出されます。西ブランクの聖騎士などもこのタイプでしょうか。いずれも濃厚なねっとりとしたプレイ感を満喫できるゲームです。プラハはラセルダよりは見通しが立てやすいですが、特定の状況で起動するボーナスが多く、誘発忘れには注意が必要でこのあたりが細かい印象を与えるといえます。ラセルダの作品で枝葉末節感をあまり感じないのは、テーマ性の素晴らしさと、あそこまで行くとあきらめもつくからということもあるかと思います(というか超複雑なゲームを遊んでいるという自己満足感からか)。

これから中~重量級の現代的なゲームをプレイしたい方には、一見複雑そうですが進行自体は意外とシンプルで、何かすれば点が取れる(もちろん高得点を狙うには考えなければなりませんが)構造なのでむしろおすすめできるかもしれません。

BGGでも8割強の人たちが8-10のレートを付けています。このオーソドックスさでこの点数というのは驚きです。suchyファンによる得票も含まれてるのでしょうが、今後どこまで順位を上げるのか注目です。 基本的に言語依存はありませんが、4月末には日本語版の一般販売も予定されているためどのような意見がでてくるかも楽しみです。

この投稿に14名がナイス!しました
ナイス!
DKnewyork
塔
jurong
くまちま
kahn
山形
Strategy Lover
[退会者:26897]
maro
maro
シェアする
  • 184興味あり
  • 422経験あり
  • 98お気に入り
  • 306持ってる
ログイン/会員登録でコメント
ログインする

maroさんの投稿

会員の新しい投稿