マイボードゲーム機能「持ってる」「興味あり」など知人に共有できるコレクション管理機能。人数別や時間別などの並び替えも。
ボードゲーム発見機能マイボードゲームの登録データを統計分析し、未経験かつ未所有のおすすめボードゲームを自動抽出します。
レビューや日記の機能投稿した記事が読まれるたびに、通販でお得に商品を購入できるボドクーポンをGET! ハードル低めです。
コミュニティ機能専用掲示板・ボードゲームリストの合体機能が便利!公開コミュニティ、秘密のコミュニティ、設定も豊富。
ボドゲカフェ情報自分の「興味あり」「お気に入り」に登録したボードゲームカフェが提供するゲームが一目でわかるように。
通販ショップ国内主要メーカーや同人ゲームなど様々な商品をご購入いただけます。会員登録しないで購入することもできます。
  • 1人~4人
  • 30分前後
  • 11歳~

伝説のオブシディアンデュエルじむやさんのレビュー

268名
9名
0
約1ヶ月前
レーティングが非公開に設定されたユーザー

エルフィンクラフトやワルプルギスの作者GRANDNOTEさんの最新作。敵も味方もランダムなデッキから始まる作りこまれた世界観で送るTCG風オートバトル。オールユニークなカードは圧巻の240枚(追加購入分合わせると272枚)。ソロプレイでのご紹介です。


概 要

世界観:バイストンと呼ばれる世界が舞台。様々な思惑で戦う者たちを相手に、魔力の源「黒曜石オブシディアン」の力を活用しながら世界の争いを鎮める…というフレーバー。この世界に存在する龍や鬼神・天聖(天使のような姿)や悪魔・精霊などはもちろん、騎士や戦士・魔法使い等様々な職業の者たちや、アンデッド・猛獣の類もいます。それらを率いて最強の軍団を作り上げます。

【箱裏。中央の珠=オブシディアン。ゲーム中カードを強化するチップとして登場。それを取り巻く各種族の図】


ゲームについて:冒頭書いたとおり敵も味方も共通の山札からデッキを構築してのバトル。バトルは配置したカードの左側(先頭)から1対1の殴り合い。そこにカード効果(配置時点の効果や先頭に来たときに発動するもの等)やレリック効果(バトル用とは別に設置。こっちもルールに影響を与えるものやラウンドスタート時や終了時に発動するもの、ショップフェイズと呼ばれるときに発動するものなど様々)が加わり一筋縄ではいかない展開に。引いた手札をどう並べるか、どう使うかが楽しいゲームとなっています。

ゲームは1~4人で遊べる「バトルロイヤル」と、2人又は4人の「チーム戦」、ソロ専用の「ソロラン」の3種の遊び方があります。※すいません本レビューではチーム戦は触れません。

 〇バトルロイヤル:規定ラウンドでのバトルクリア数やレリック効果等による点数を総計した勝利点が最も多い人が勝ち。勝利点に応じてランクを上げることができ、カード追加や初期レリック選択方法が良くなり、さらに最高まで上がると「アセンションモード(高難度スコアアタック)」も解除されます。

【クリップレーティング表。自分のランクと得点でランクが上下します】

 〇ソロラン:自キャラとボスキャラを選択して、ラウンド制限なしで自分か相手が倒れるまで戦うモード。1度デッキ&ボス(または自キャラ)を倒すと倒れた方の体力チップが削られ、先に相手のチップを削りきれば勝利。使用カードや難易度に応じた加点によるスコアアタック要素もあり。また、使用したボスカードのレアリティがランクアップの条件になっています。

【例)ソロラン用追加設定。こんな感じで、下が自分:選択した難易度で初期チップの枚数が変わります。上がボス:カードのランクによって置かれるチップの枚数が変わります】

どちらも基本的な流れとしては、レリック・初期手札選択からの①バトルフェイズ→②敵の再構築(カード追加)→③ショップフェイズ(カード購入や圧縮・廃棄ボーナス等)を繰り返してデッキの強化→バトルを行っていくことになります。


カードについて:オールユニーク&全て手書き。キャラクターは台座付きでフィギュアっぽい。今回は主線なしの過去作までのテイストは封印でくっきりぱっきり味のあるテイスト。種類としては、術カードとバトルカードの2種類に大別されます。

術カードは手番最初に1枚だけ使え、即時効果又は装備の2種類に分けられます。バトルカードは属性的なもの(剣や盾・竜や獣等)8種のカテゴリ分けされていて、アイコンに即した特徴になっています。それぞれコモン・アンコモン~レジェンドレアまで★1から★10までのレアリティも設定されています。

カードにはコスト=新たに獲得する際に必要な金貨数、バトルカードの場合はHPとPOWERの値があり、下部にレリックと呼ばれる効果があります。

【カードの例①:術カード。このカードは使い切りの方。発動すると場のカード全てに×1つ(3つで倒せる負傷チップ)ですが、使いどころがちょっと難しいです。レリックは中々の強効果で、ラウンド終了時に敵の場のカード3枚墓地送りに】
【カードの例②:バトルカード。カテゴリは「獣」。先頭に来た時に発動効果で合成した敵がいたら墓地送り。㏋は10、パワー8。レリックはギャンブル要素。敵の先頭カードのレアリティを当てたらドロー】

レリックもこんな感じでボードの設置場所に設置。色によってどのタイミングでの発動になるかがわかります。


バトルについて(ざっくり)

※モードの違いや敵の術カードが捲られた時の処理・レリックの処理順等細かいところは割愛。詳細は本作の説明文内にあるkickstarterのページ等を参照してください。

基本的には場に並べたカードを左から順番に効果適用していきます。最初は自分の場に表向きに手札を配置、敵の手札を裏向きに配置して、敵の先頭カード1枚のみを表にして、自分の先頭カードとのバトル。どちらかが倒れれば次のカードを先頭にして…といった形で継続し、敵の全ての場のカードを墓地送りにしたらバトルクリアで逆ならバトル敗北という流れ。

【例)1ラウンド開始前。手前が自分の場、奥の裏面が敵の場となります】

処理の順番は自分→敵の順になりますが、攻撃は同時処理で殴れば反撃がきます。(効果「スピードアタッカー」持ちなら攻撃で倒したら反撃を貰わない効果あり)。敵HP<こちらのPOWERであれば1撃で倒せますが、逆の場合は負傷チップ1枚(3枚で墓地送り)を乗せます。当然こちらも同じことが適用されます。

他にも各カードの能力やレリック効果で、「HPは0(=3回殴らないと倒せない)のアンデット」「場の〇(特定カテゴリ)の枚数分黒曜石チップを配置」「2枚攻撃」「×がついたらカードドロー」「墓地送り時に味方に黒曜石チップ配置」等、様々な付与効果が発生します。

【例)母竜の配置効果:場に並べたときに1回発動で場の竜の枚数分黒曜石チップ(強化)を竜カードに置ける。母竜自体はHPが高く耐久向きなので、今回は後続の竜に黒曜石を配置】

【例)敵の最左をオープン。ビッグアックス(HP10/P8)と母竜(HP14/P8)との戦闘。普通に殴り合いするとどちらも致命傷にはならない(HP>POWER)ので負傷チップ1枚ずつ配置→3回目で相討ちになるので、こちらのドラゴンライダー対敵の2枚目とのバトルへ】

こんな感じで各カードの効果を考え、どういう順番でバトルをさせるか、獲得したバフを誰に乗せるか等色々考えて勝利を目指すゲームになっています。


感 想

ゲーム性: オールユニークカードなので運要素も強いですが、同時攻撃・倒せないときHP差し引きじゃなくダメ蓄積による撃破判定・多彩なスキルや発動順を考えての配置等、今ある材料での最適解・最善手探しが非常に楽しい。得点に応じてランクが上がっていくのもリプレイ性に繋がって○。

ゲーム中は『こちらがゾンビデッキ(アンデッド&そのカードコピー+聖盾付与)組めたと思ったら、相手は「×つくたびにドロー」みたいな違う意味での耐久デッキができてて削り負け』『1撃でやられても召天効果でオブシディアン付与して後続につなぎ、さらに後続も発動効果でオブシディアンおかわり』『最初は負けたけどレリック効果でショップで豪遊して次ラウンドで逆襲』『敵の最後の1枚が「ダークソウル」(★6以下のカードを墓地送り)でこちらの場札が一掃され、ボス同士の殴り合いを制して勝利』みたいな、色んなハイライトが発生。カードのレアリティは強さを見る意味では有用ですが、それだけじゃなくてレリックやカードのシナジーで上手く切り抜けられると嬉しい。そういうのを模索していくのが楽しい人には刺さるはず。

アートワーク:今回はいつもとテイストが違いますがこれもまた味があって好き。ちょっとカラーリングがビックリマン風味(個人の感想)。なお今回も登場のスレイプニルは6本足です。過去作のカードと見比べると面白いですね。専用のプレイマットも雰囲気出てて好き。この手のゲームはプレマがあるならセット購入一択です。

世界観:冒頭書いたとおり。力の入った作りこみ。背景がしっかりしているとプレイしてて楽しいですよね。エルフィンクラフトの時は別売でフルカラーの攻略本がありましたが、今回はモノクロですが取説後半にがっつり入っていて読み応えあり。(加筆ありのカラー攻略本が出るならそれはそれで欲しい)

収納:カードが大量&箱の厚みを考えるとジップ袋のがいいのかな。インサート作れたらベストですが、ケースを使うならハードスリーブ(セリアのSサイズ)付きで100均のこのケース5個でちょうど初期分が収まります。チップ類は某4分割ケースの中身2つ+ハードスリーブ筒状にしたやつをカバーにしてぴったり隙間に填まります。アンロック分や追加購入分をどうするかが悩みどころ。ノンスリーブ・ソフトスリーブなら問題なく全部入ると思われます。


気になるところは以下のとおり。

各種処理:とにかくリアル熟練度をあげないと×。このゲーム特有の用語もあるので慣れるまで相応の時間は必要な部類。確認事項と判断に迷うなってところが結構多く、しばらくは取説片手にプレイすることに。作者様による追加取説QAが更新されているのでそちらを参照。

取説内にチュートリアルはあるんですが、流れをしっかり把握するためにも、
・1ラウンド分通してのプレイ動画
・同じカードで一連の処理を追えるチュートリアル
・初回推奨カード(レリック+自分と敵のデッキ。配置は自由裁量)の指定
みたいなものがあるとわかりやすかったかなと思います。

チップ類の視認性:サイズがちょっと小さいってのもありますが、チップサイズが全部同じなんですね。誤認&見失いがち。ちょっとでも大きさや形が違うとなお良しでした。アナログのいいところ=自前アップグレードができるので、私は別のゲームから駒やチップを持ってきたりしています。


ということで、最初はルール・カード効果・例外処理の把握が大変ですが、プレイを繰り返して理解が少しずつ進むに合わせて楽しさがじわっと染み込む感じに。まだまだプレイミス・勘違いは多々あると思いますが、楽しく遊べています。

TCGのシールド戦+1人回しをがっつり遊べるように作られているような感じで、ソロ専+TCG好きとしては願ったりなゲームでした。だいぶ尖ったゲーム性でプレイする人を選ぶとは思いますが、私はとても満足。他のプレイヤーさんたちの意見を是非聞いてみたい。個人的にはソロTCGなゲームの1つの到達点なのではないかと思うところです。 

この投稿に9名がナイス!しました
ナイス!
TERU
ぺるにゃんにゃん
GRANDNOTE
黒海
ボードゲームワイワイ
スマイリー
勇者アッキー
オルサ
じむや
じむや
シェアする
  • 16興味あり
  • 2経験あり
  • 5お気に入り
  • 7持ってる
ログイン/会員登録でコメント
ログインする

じむやさんの投稿

会員の新しい投稿