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  • 1人~5人
  • 45分~120分
  • 13歳~
  • 2019年~
352名
6名
0
1年以上前

19世紀の「グレート・ゲーム」を題材にした重厚なストラテジー

 このゲームは19世紀、イギリスとロシアがアフガニスタンを巡って繰り広げた抗争「グレート・ゲーム」を題材にしています。プレイヤーは地元アフガニスタンの有力者となり、イギリス、ロシア、アフガニスタンの3つの勢力のいずれかに肩入れし、勝利点を競います。

勢力間抗争から内部抗争へのシームレスな以降

 ゲームが進むにつれ、上記の3勢力のうちのどれかが支配的になります。すると、これまでの「各勢力間での抗争」から、今後アフガニスタンを支配するであろう勢力へと鞍替えしての「内部での権力闘争」へと移行します。すなわち、地政学的な戦略要素の強いウォーゲームから、暗殺や貢物を駆使した宮廷での政治ドラマへとゲームが変化していくのです。この移行が、フェイズを区切るようなことなく、また新たなルールの導入なしにシームレスに行われます。

 ゲーム中に自分の担当する勢力を変更できるゲームはいくつかありますが、あくまで「変更できる」までに留まるものが多いと思います。ゲーム側からの押し付けを感じること無く自然に権力闘争へと移行するこのゲームのシステムは、私が遊んできた中では唯一のもので、非常に素晴らしいルールだと思います。

強烈なインタラクションに抵抗がなければぜひ遊んでほしいゲーム

 このゲームは扱っているテーマからインタラクションが非常に強く、相手を直接攻撃する選択肢も多くあります。そういったゲームに抵抗がなければ、ぜひ遊んでいただきたい作品です。

 布製のマップに重みのあるレジン製のコマ、雰囲気満点のイラストが描かれたカードと、コンポーネントは非常に豪華です。カードには大量のテキストが記載されていますが、これはそのカードの人物がどういった人だったのかが書かれたもので、ゲームに直接関係はありませんが読み物として面白いです。ほとんどのアクションがアイコン化されており、ゲーム自体の言語依存は低い部類です。

 ルールの記載が少しわかりにくい部分がありますが、各要素の相互作用を理解できれば難易度自体はそこまで高くないと思います。とてもよく出来たゲームだと思いますので、強いインタラクションやこのテーマが受け入れられるのであれば、非常におすすめです。

 私はこのゲームのおかげでコール・ウェレとフィル・エクランドの大ファンになってしまいました。

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