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マジック:ザ・ギャザリングのような対戦カードゲームのKeyforgeを、公式自らソロ/協力型ボスバトルにアレンジし、プリントアンドプレイ形式で無料(!)公開されたのがこのKeyforge Adventures。

プレイするにはPnPで作成したカードのほか、Keyforge本体(シリーズどれかの2人用スターターセットか、「Deluxe Archon Deck」という名前のトークン入り1人用スターターセット)が必要。

(最新シリーズのDark Tidingsを購入。Adventuresでも使用する、Tide(潮の満ち干)のシステムが追加された)

そもそもKeyforgeとは何か、というところは、ボドゲーマにも基本セットのページがあるのでそちらを参照していただきたい。
面倒な人にざっくり説明すると、「デッキ構築がない」「コストがない」「1ラウンドでプレイできるのはデッキ内の3種類の勢力のうち一つだけ」「勝敗用のリソース【アンバー】を集めて3つのキーを起動すると勝利」といったところ。

 

そのKeyforgeも本国ではシリーズが進んでいて、最初のCall of the Archonsから、Age of Ascension、Worlds Collide、Mass MutationにつづいてDark Tidingsが発売になり、Adveturesはこの海テーマのDark Tidingsの設定でデザインされている。

そしてこのAdventures自体もシリーズ(二部作?)になっていて、ここで紹介するRise of the Keyrakenのほかに、第2弾のAbyssal Cospiracyがすでにリリースされている。

 

前述のとおり、AdventuresはPnP形式で公開されていて、公式サイトからデータをダウンロードし、印刷して遊べるようになっている。

対戦形式のカードゲームをボスバトルにアレンジするというのもなかなか大胆なかじ取りだが、その辺は新型コロナで外出がままならない最近の情勢も影響しているのだろう。パブリッシャーのFFGがMarvel Championsなど同形式のゲームをいくつも出版していて、その手のノウハウが蓄積されているというのも大きいと思われる。

 

(印刷したものをカットしてスリーブに入れた状態。大きな5角形のボードは第2弾のAbyssal Conspracy用。Rise of the Keyrakenは大判のボスカードと46枚のボス用デッキで構成されている)

 

本題のRise of the Keyraken では、タイトルにもなっているKeyrakenと対決するという内容になっている。


Keyrakenは毎ラウンド、ボス専用のデッキから2枚(ノーマルの場合。イージーは1枚、ハードは3枚)のカードをプレイし、深海から海面へと上昇しようとする。上昇に使用するアンバーの蓄積を妨害し、30点(×プレイ人数)あるKeyrakenのHPを削り切ればプレイヤーの勝利、その前にKeyrakenが4回上昇してしまうと敗北となる。

このあたりのシステムは、日本語版も出ているイーオンズ・エンドみたいな感じ、と言えば想像しやすいだろう。

(ボスカードとボスが使用する専用カードの一部。どれも一度場に出てしまうと対処にてこずらされる)

 

Keyrakenが繰り出してくるクリーチャーやアーティファクト、アクションはどれも強力で、早めに対処していかないとどんどん押し込まれてしまう。運良く空撃ちや効果の低い行動をしてきた隙に、一気にこちらの強力なコンボで攻め切りたい。

自分がプレイしてみた感じでは、初回はボスデッキ、自身のデッキ共に引きが良く、ほとんど危なげなく勝利できたのだが、気をよくして挑んだ2回目では序盤から強烈なシナジーを構築され、徐々に不利になって壊滅、という状況で、カード引き運も結構ある印象だった。

この辺りはデッキの当たり外れも多分に影響してくると思われるので、他のデッキでも試してみたい。

 

日本では知名度が低く、扱っているゲームショップもほぼない状態で、おそらくローカライズもされないと思われるので、Keyforge本体の入手難易度はそれなりに高い。

米amazonなどから個人輸入するか、送料を入れても割高だが手続きが手軽な日amazonの並行輸入品を購入するかの2択だろうか。

基本ルールはともかく、カードの効果表記もこの手のカードゲームの英語版に慣れていないと読み解きづらく(「they」を単数形として使用していたり)、こちらもハードルが高くなっているが、BGGの評価も良く、この手のレイド系カードゲームが好みならプレイしてみてほしい。

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