カラーキャッツじむやさんのレビュー

4匹の猫たちによる縄張り争いなカード配置ゲーム。基本は他のカラーを潰しつつ自分のカラーを増やしていくんですが、配置制限や特殊マス、仲間猫によるガードなど、システムが凄く好み。ソロも充実しており、NPC1～3体を相手に対戦できます。更にソロ用シナリオも完備のありがたい仕様。ソロプレイでのご紹介です。

概　要

ゲームは縄張り争いということで、自分が選んだ猫のカラーで大きなエリアを作ることを目指します。

4匹のねこたちはそれぞれ11枚のデッキを持っていて、猫コマ(移動できる親猫、ポイント消費で呼べる仲間猫)2個が1人分。あとは終了時得点&消費でスキルを使える猫ポイント(肉球型)が沢山という構成。カードはTCGサイズなので100均でもスリーブ調達が容易ですが、ソフトでも箱は浮きますので注意。

その他スキル詳細やサマリー、ソロモード説明用カードも入っていて分かりやすいです。

【4匹のねこたち。左から「ミコ」「ダイフク」「キャサリン」「アズキ」という名前。スタートカードの裏参照】

基本ルールは以下のとおり(ざっくり)。

・スタートマスに自分のカラーの親猫コマを配置、同色デッキ11枚を持ってスタート。最初に２枚をデッキから引いて手札（公開状態）にします。

・手番では手札2枚のうち1枚をプレイ。必ず親猫に隣接するように置き、親猫を新しく配置したカード内に1マス移動。

・移動した先にアイコンがあれば効果適用。猫ポイントの増減や、誰かのコマを1マス移動、ジャンプ(矢印の先の猫チップマスに移動)があります。

・プレイしたカードに「招き猫」効果があれば、即時誰かのコマをそこに移動させます。

・猫ポイントは手番中何時でも使用可能で1枚～4枚消費する4つの効果あり。特に4枚消費の「仲間猫」は2個目の猫コマを配置してエリアガード(コマがある上にカードプレイ不可)ができ、終了時2点になります。

・10枚(1枚残る)プレイしたら終了。最大エリアのマス数（※飛び地は換算しない）+仲間猫+所持している猫ポイント数で得点計算し、最大の人が勝利となります。

ソロプレイ

自分以外の色をNPCとして1体～3体追加してプレイできます。また、シナリオ（使う対戦相手指定・16点以上勝利でクリア)で遊ぶ場合は、指定の仮想相手とそれ以外の色を自分の色にして準備。難易度(敵としての強さ)は緑<青<黒<赤。なので最終シナリオは緑対青黒赤の4人戦です。

通常ルールとの変更点は、①「敵が1マス移動」適用時移動せず猫チップ1枚獲得に読み替え②敵が招き猫を引いたときは次手番の親猫に適用③使用するスキルは「仲間猫」のみ④敵の仲間猫配置は親猫から最も遠い肉球マークか移動マークに配置（候補が多いときは任意）　の４つ。

かならずこちらが後攻（複数なら最後）、さらに猫ポイント2枚を初期所持でスタート。

相手の手番では、デッキから直接1枚引いて配置。優先順位の数字に従い、自分のエリアを潰さずプレイヤー側に寄る形で配置していきます。複数候補がある場合は「なるべく自分のエリアをつぶさない（潰すときは最小限）」「相手のエリアを多く潰す」「なるべく相手に向かうよう配置」を考慮して配置します。

【優先順位1をスタートマス下に配置。ジャンプ効果を使い、移動先で猫ポイントを獲得】

こちらは2枚の手札から1枚プレイ＋1枚デッキから補充。必ず手札の2枚のうちどちらかをプレイします。

【右のカードを使用。移動先で猫ポイント獲得。さらに招き猫があったので、相手を移動させました】

こんな感じでプレイしていき、通常ルールと同じように10枚プレイ(1枚残し)したらゲーム終了。得点計算を行いますが、シナリオの場合はこちらが16点以上獲得も勝利条件に含まれます。

【下の例だと、緑：エリア17＋仲間猫2＋猫ポイント5＝24、赤：エリア11＋仲間猫2＋猫ポイント5＝18で勝利】

ちなみに3人プレイ（青と緑がNPC)だとこんな感じ。大混戦。途中まで中央赤はつながっていましたが青に分断されました。最終結果は赤：エリア8＋仲間猫2＋ポイント5の15。青：エリア5＋仲間猫2＋ポイント0＝7、緑：エリア7＋仲間猫2＋2ポイントの11。赤は最多得点なので、普通のソロ3人戦なら勝利ですが、シナリオ的には基準の16点を満たしていないので敗北となります。

感　想

ゲーム性:凄く好みのシステム。親猫しか動けない・招き猫であらぬところに飛ばされる→親猫仲間猫入れ替えで復帰とか、スキルの使いどころや仲間猫の配置も戦略。中盤以降の1手でいきなりエリア分断したりされたり、最後まで読めません。楽しい。

ソロ:充実のシナリオ&複数対戦。普通ソロモードってオートマ1人か同一ルールで回すんですけど、疑似2人～4人プレイに対応している。素晴らしい。カード配置優先が数字なので迷うことはない。ただ、数字に従うより明らかにこちらのエリアを配置があったりするので、そういうときはより厳しい方を選択してもいいと思う。

アートワーク:猫かわいい。一瞬コマとタイルが同化（特に仲間猫）してしまうときがあるけど許容範囲。ちゃんとそれぞれの猫に名前があるのもいいですね。ゲーム的にはそれこそウォーゲーム寄りだったり別フレーバーを乗せるのもあるんでしょうけど、猫で良かった。

収納:箱サイズはとてもコンパクトで持ち運び○。ただソフトスリーブでも浮くのでちょっと残念。ノンスリーブならきれいに(猫チップはきれいにならせば)収まりますが、モビロンはあった方がいい。

ということで、かわいいアートワークと好みのシステムが合わさった良ゲーで、個人的にお気に入りの1作となりました。ソロモードもかなりの充実度。ソロ勢の方にもおすすめです。