あやつり人形鳴屋さんのレビュー

率直に遊んだ感想を言う！

キャラカードのドラフトを軸にした心理戦。
コンポーネントは他に”建物カード”、”コイン”があります。建物カードは共通の山札と各自が持つ手札として使っていきます。

ルールはシンプルで、ラウンドの内訳は、
①キャラを選ぶ←ドラフト
②順番にターンを実行する
　②-1）コインor建物カードの好きな方を貰う
　②-2）必要コインを支払って建物1軒(手札1枚)を建築する(手元に出す)
これだけである。キャラにはそれぞれ特殊能力があり、②で自分手番中に発動できる。

これを繰り返していき、誰かが８軒を建築したラウンドでゲームが終了。
建物にある勝利点＋ボーナス点の合計が最も多いプレイヤーの勝利となる。

本作のウエイトの９割は①にある。
各ターンで出来る事は｢収入｣と｢建築｣のみなので、キャラ能力を駆使してライバルと差をつけていかなければならない。

他のカードドラフト式だと、”世界の七不思議”や”ﾜｰﾘﾝｸﾞ･ｳｨｯﾁｸﾗﾌﾄ”があるが、これらのゲームはドラフトするカードの母体が多すぎて、自分の欲しいカードはともかく、ライバルへの意識と対応が薄弱になる。　例えば『渡したくない種類があってもそれが複数枚来てしまった』や、『ここで封じても、どうせ似たカードが次また回ってくるのでしょ？』のような状況の事である。
本作は、たった８枚(もしくは９枚)のキャラカードを毎回ドラフトするので、ライバルへの意識が向きやすく、より戦略的な選択が迫られる。
加えて、能力の他にもキャラによって②の手番順が決まるため、総じてドラフトパートのインタラクションが強めになっている。

ドラフト方法も素晴らしく、ラウンドの始めに人数に応じてランダムにキャラカードを数枚捨てて調整する。←ここが良くて、捨てられたキャラは今回のドラフト対象から外れるため、運の要素も絡んでくる。そのため計画通りにはいかない。 　捨てられるキャラにしても非公開カードが１枚はあるため、スタートプレーヤー以外は全体状況を推測するしかない訳である。

オススメ人数は４人❕　　人数が多いと捨てられるキャラが少なくなる(つまり使われるキャラが多い)ため、”捨て”と”残り”のバランスが良いのは４人だと思っているからだ!!

説明は省くが、キャラ能力も攻撃型・防御型・改善型とバランス良く揃っており、自分が欲しいカード＆上座が何を取ったか？＆下座が何を狙っているか？の３つを考えると物凄く悩ましくなっている☻

カードドラフトゲームの中では最も好きで、最も遊んだゲームです❤ このゲームめっちゃ好きだ‼️

まとめると…

Good👍
ルール難易度が低く、プレイ難易度が中程度。もっとも遊びやすいクラスである。　ドラフトの真価を最も引き出しているゲームでありながら、コンパクトな規模に収まっている点も良い。
ドラフトで選ぶキャラカード以外にも、手札の建物カードから来る戦略というものもあるため、飽きにくく、毎ゲーム会で１回は遊びたい作品になっている。…と思う。

Bad👎
若干ゲーマー寄りな点と、とにかくドラフトが悩ましいため長考する人が出てしまう点でしょうか。直接攻撃もあります。
欠点では無いですが、バリアントなキャラ拡張があります。が、超蛇足です。　建物カードの拡張はとても面白いのでデフォルトで混ぜた方が良いです。←「舞踏場」の効果はとてもユニークなのでご自分の目で確認してみてください(笑)