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  • 1人~4人
  • 30分~45分
  • 12歳~
  • 2025年~
17名
0名
0
約1時間前

人・金・ものが回っていく。「経済」を楽しめるワーカープレイスメント

このゲームを遊んでいて面白いと思ったのは、単に「ワーカーを置いて建物を建てるゲーム」ではなく、人・金・ものの関係が、かなりうまくゲームの仕組みになっていることです。

経済というと難しそうですが、このゲームでは小学生の子どもたちとも一緒に遊びながら、

「人を増やすと、できることも増える。でも支払う給料も増える」
「ものを作るには人が必要」
「作ったものがお金になり、そのお金でまた次のものを作る」
「誰かが手放した資産が、今度は社会全体で使われる」

ということを自然に遊べます。(公式は、12歳以上と書いてありますが、8歳と11歳でも遊べました。)

経済を勉強するためのゲームという感じではなく、普通に遊んでいると、いつの間にかCEOになったつもりで経済のことを考えている。そんなところが、このゲームの面白さだと思います。

2025年にクラウドファウンディングがあって、再販が話題になって私も購入し、しばらく未プレイでしたが、行ってみると非常に面白かったので全力レビューをします。

1.「人」は大事――苦しくても給料は払う

このゲームで特に面白いのが、人を増やす仕組みです。ワーカーが増えれば、それだけ多くのアクションができます。

アグリコラなど他のワーカープレイスメントではワーカーを増やす場合には、一人ずつ増やしていくことが多いと思いますが、ナショナルエコノミーでは、条件が整えば一気に人数を増やすことができます

2人だった労働者が、いきなり4人、5人になる。

行動回数が一気に倍以上になるので、

「あれもできる、これもできる!」

となり、会社が急成長したようで非常に楽しいです。

ただし、当然ながらワーカーに支払うための給料も一気に増えます。

私自身、ついつい人を雇いすぎてしまい、

「こんなに行動できる!」

と喜んだあとで、

「この人たちの給料、どうやって払おう……」

となることがよくあります。

お金が足りなくなっても、簡単に人を切って解決するわけではありません。(欧米のフードチェーンマグネイトのように、要らなくなったら首を切るというシステムではなく、人が大事にという日本文化的な要素もあると思います。)

せっかく作った建物を売ってでも、まず給料を払う。

人を増やせば強くなる。でも、その人たちを養っていかなければならない。

人を増やす楽しさと、人を抱える責任がセットになっているところが、このゲームらしいと思います。



2.人が働き、ものを作り、売って、さらに良いものを作る

人を雇っただけでは、お金は生まれません。

人が働き、ものを作り、その施設を使ってさらに価値を生み出していく。

必要であれば、作った資産を売ってお金に換える。

そして、そのお金で給料を払い、また次の仕事をしてもらう。

つまり、

人 → もの → お金 → 人

という循環があります。

このゲームを遊んでいると、経済学で出てくる単純化した式、

Y(総所得・GDP)= C(消費)+ I(投資)

も少し思い出します。

得られたものを使うだけでなく、人や施設に投資して、さらに次の価値を生み出していく。

もちろんゲームの仕組みがこの式にそのまま対応しているわけではありませんが、今あるお金をどう使い、どう次の生産につなげるかという感覚が、ゲームの中にうまく表現されています。

うまく回り始めると、生産力が上がり、より価値の高い建物を作れるようになっていきます。

単なるカードコンボではなく、人と協力して価値を作り、それをお金に換えて、さらに大きな価値を作る。

そんな経済活動そのものを、ゲームの中で体験しているように感じます。


3.世の中に生まれた施設は、みんなが利用する

もう一つ、このゲームならではだと思うのが、売却した建物の扱いです。

自分が苦労して建てた建物でも、資金繰りのために売ることがあります。すると、その建物はなくなるのではなく、今度は他のプレイヤーも使えるみんなの施設になります。

自分としては、

「給料が払えないから仕方なく売った……」

という建物なのに、その瞬間に社会全体は少し豊かになる。

そして、次の手番にはライバルがその施設を使っていたりします。

これはゲームとしても悔しいのですが、考えてみると面白い仕組みです。

誰かが作ったものが世の中に出て、それを他の人も利用して、また新しい価値を作っていく。

つまりこのゲームは、自分の会社だけを成長させるゲームでありながら、

全員で一つの経済圏を作っているゲーム

でもあります。

遊んでいるうちに、盤面に使える施設がどんどん増えていきます。

最初は何もなかった社会が、プレイヤー全員の経済活動によって少しずつ豊かになっていく。

「ナショナルエコノミー」というタイトルが、遊んでみるとよく分かります。



プレイヤーによって経営スタイルがまったく違くなるのが面白い

家族で遊んでいて特に興味深かったのが、同じゲームなのに経営の仕方がまったく違うことです。

①堅実経営。

娘は、できるだけ自分の資産を売りません。

無理な拡大はせず、給料をきちんと払える範囲で経営し、作った資産をなるべく手元に残していく。

かなり堅実な経営です。

②市場のお金を読んで相手を揺さぶる経営。

息子は、家計にあるお金を意識して減らし、他のプレイヤーがお金を得にくい状況を作って、給料日に資産を売らせようとしてきます。

自分の会社だけを見るのではなく、

「今、世の中全体にどれくらいお金があるのか」

を考えている。

③急成長を目指して人海戦術経営。

私はというと、人を増やせる場所を見ると、ついつい増やしたくなってしまいます。

2人から4人、5人と一気に増やし、大量のワーカーでいろいろなことをする。

一番派手で楽しいのですが、その後の給料で苦しみ、資産を売ることもしばしばあります。


同じルールなのに、それぞれの性格が経営方針に出るのが面白いです。

しかも、小学生の子どもたちが、

「資産を残した方が安全」
「相手がお金を持っていなければ苦しくなる」
「人を増やしすぎると給料が大変」

といったことを、ゲームの中で自然に考えている。

経済について難しい説明をするよりも、こうして一緒に遊びながら考えられること自体が、このゲームの大きな魅力だと思います。


日本発で、長く残ってほしい名作

もう一つ、このゲームでうれしいのは、日本発のボードゲームであることです。

宝石の煌めき、バトルライン、ラミィキューブ、カルカソンヌ、ボーナンザ、交易王、ニムトなど、何年経っても遊ばれ続けるボードゲームがあります。

新しいゲームが毎年大量に発売される中でも、本当に面白いゲームは、流行に関係なく長く残っていく。

ナショナルエコノミーも、そんなゲームの一つであると思いました。

「人・金・もの」という普遍的なテーマを扱いながら、ルールとしても独創的で、家族でも楽しめる。

日本だけでなく、もっと世界にも広がってほしい作品です。

また、『完全版』は、カードやワーカーなど、いろいろなコマや内容物が盛り沢山に入っているのに、箱はかなりコンパクトにまとまっています。

最近のボードゲームの価格上昇を見ていると、定価4,400円(税込)という価格もかなり良心的に感じます。

箱を開けたときの「いろいろ入っている」楽しさがありながら、大箱ゲームのように場所を取らない。

内容、価格、収納性まで含めて、手元に長く置いておきたいゲームです。



まとめ

ナショナルエコノミー:完全版は、ワーカープレイスメントとして面白いだけでなく、人・金・ものがどのように関係して経済が回っていくのかを、とても自然にゲームにしている作品だと思います。

本当に面白いボードゲームは、何年経っても遊ばれ続けます。

日本から生まれたナショナルエコノミーも、宝石の煌めきやバトルライン、ラミィキューブ、カルカソンヌのように、これからも長く遊ばれ、世界にも広がってほしい。

そんなことまで思わせてくれる、我が家でも長く残しておきたい一作です。


スパ帝国さん、コロコロ堂さん、再販、ありがとうございました!!

翡翠の商人の再販も、ぜひ、お願いします(未体験ですが、他の方のレビューをみて、すごく気になっています。)

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A remastered edition featuring the complete trilogy of the acclaimed economic game series.
1~2営業日以内に発送
日本語ルール付き/日本語版
¥4,400(税込)
大賢者
poclab
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