モダンアート：韓国版Modern Art: Korean Edition

豪華なコンポーネントが面白さを際立たせる「上質なゲーム」です。価格の釣り上げにどこまで冷静でいられるか、相手をどのように熱狂させて利益を得るかという勝負要素も、もうこの上なく楽しい。

ルールは単純に見えて、やってみると心が躍るような贅沢なシーンが続きます。想像してみて下さい。ゴッホ、マネ、ムンク、ダビンチという超有名な画家の絵がカードとして溢れかえり（1枚1枚絵が違うので種類もものすごい）、それを「ゴッホのひまわりがたったの20億円（単位は億円にすると盛り上がる）！場にはゴッホの絵が2枚！値上がりするよ！？どうする？」などと煽りまくり、「22億！」「24億！」「30億！」「もういない？木槌鳴らしちゃうよ！？」「さ…31億！」と熱狂させたあとにカン！と鳴らす…。形容するならばもうこれは"かっこいい大人のごっこ遊び"！オークション方式も「自由に落札価格を提示する方式」「貨幣をグーでにぎり、一斉に開く方式」「値札をつけて一周させ、買う人がいなければ自分で買い取り」など複数ありますから、中だるみもしませんし、戦略も多様です。大して貨幣を手の中に入れてないのに握りながらガシャガシャと鳴らして相手に絵を高値づかみさせたり、思いっきり低い言い値で周りのテンションをさげつつ安値でカードをかっさらう…なんていう高尚なテクニックもあります。最後の方は一枚の絵が70億円になるなど、インフレしすぎるのもまた楽しい。

一回のプレイ時間は1時間超とやや長めですが、通常のモダンアートとルールは同じでも、上記理由から退屈しませんし、面白さは倍以上でしょう。美術に詳しい方とプレイしても盛り上がること請け合い。

小学4年生と年長の子供から「絶対に手放さないよう頼まれているゲーム」でもあります。ゲームだけの面白さは良く見積もって星7くらいですが、定期的にやりたくなる不思議な魅力があります。そもそもこのゲームを持っていること自体がレア。ボードゲームカフェにもなかなか置いていないようですし、手放す理由がありません。通常のモダンアートよりは美術の勉強にもなるのでこちらをオススメします！