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  • 1人~4人
  • 60分~90分
  • 8歳~
  • 2019年~

アイル・オブ・キャッツハナさんのレビュー

275名
5名
0
約1年前

猫を島から救出しよう!がテーマの中量級パズル+ドラフトゲーム。パズルとドラフト、個々のパーツはわりとメジャーですが、2つの組み合わせは珍しい印象ですね。

【ゲーム内容】

まずはパズル部分。個人ボードがマス目が描かれた船の形になっており、そこに猫のタイルを綺麗に敷き詰めていきます。船には7つの区画があり、それぞれを綺麗に埋め尽くさないと減点、船に描かれたネズミマスが埋められないと減点。猫タイルは5色あり、同色猫を3個以上隣接した塊にすると加点が入ります。また、船に描かれた宝の地図マスを埋めるとボーナスタイルが貰え、隙間を埋めるのに役立ちます。

ここまでは非常にベーシックなパズルゲームです。マイナス目をタイルで潰していくのは「オーディンの祝祭」で見られますし、綺麗に敷き詰めないとマイナスになるのは「パッチワーク」あたりが有名です。ボードの特定のマスを潰してボーナスを貰ったり、タイル配置のお題を達成していくのはまんま「クマ牧場」。(いずれも私が大好きなゲームです)


アイル・オブ・キャッツの一番の特徴は、ここに大量のカードによるドラフト要素を組み合わせた点です。

猫タイルを購入できる枚数やボーナスタイル、追加資金の獲得、得点になる課題の追加等、全ての行動はカードによって決められ、それらのカードはラウンド開始時にクローズドドラフトされます。ドラフトで手元に残したカードは、全て入手ではなく、必要なものだけコストを払って購入する「テラフォーミング・マーズ」仕様。猫タイルを購入するコストとカードを購入するコストは「魚トークン」という共通の通貨なので、カードを買わないとラウンド中に動けないし、欲しいカードを全て買っていると猫タイル購入コストが苦しい、という、テラフォと同様のジレンマが発生することになります。


【プレイ感】

このゲーム、パズル部分は非常にベーシック(悪く言うと平凡)なので、楽しめるかどうかはほぼこのドラフト部分の是非だと思います。

大量のカード(150枚!)とドラフトがあることで戦略性とリプレイ性は大幅にアップしています。この手の「大量のカードでゲームを回していく」ゲームは、「テラフォーミング・マーズ」や「アークノヴァ」等、重ゲー好きにとても受けが良く、単純なパズルゲームにない奥深さ、やり込み甲斐を約束してくれています。

同時に、難易度や煩雑さもアップしてしまっています。大量のテキスト依存カードを読みながらのドラフトは、慣れるまでテンポや見通しが悪く、次々と追加されていく課題カードを把握するのもかなり大変。課題カードの点数ウエイトが非常に高いので、メインのパズル要素(同色を集めたり、ネズミマスを潰したり)そっちのけで課題に集中することも。

良くも悪くも「パズルの楽しさ」<「カードドラフトの楽しさ」となっており、かなりゲームの比重はドラフト寄りに感じます。


テラフォ等と比べるとラウンド収入が固定で余裕があり、ゲーム自体も5ラウンドで終わるので、この系統のゲームの中ではかなり軽い印象です。カード運要素が結構大きい点や、パズルのカジュアルさもプレイ感を軽くしていると思います。そういう面ではライト層からゲーマーまで広い層にアクセス可能なゲームなのですが、それでも大量テキストカードのドラフトというだけで、ある程度人を選んでしまう感じはしますね。

また、パズル+ドラフトということでプレイ人数の問題もあります。人数が少ないとドラフトの楽しみが薄くなり、逆に多いとパズルの待ち時間が気になります。BGGでは3人がベストと言われています。


【オプションルール】

このゲームにはオプションで「ファミリーモード」と「ソロモード」があります。

「ファミリーモード」は難易度が高いドラフトやコスト管理を全てなくし、出ているタイルを順番に取って配置するだけの簡単モード。子供でも十分遊べる難易度ですが、ゲームとしてはさすがに淡白すぎます。これをメインでやるなら「クマ牧場」で良いと思います。ゲームとしてはいまいちなモードですが、子供とアイル・オブ・キャッツを遊びたい、将来ドラフトも導入したい、みたいなときには良いので、このモードがある事自体はとてもありがたいです。

「ソロモード」は、姉(bot)と対戦することになります。姉と得点を競うというよりも、姉の陰湿な妨害を乗り越えよう!という感じ。難易度調整が柔軟にできてやり応えがあり、とても楽しいです。パズルというジャンル自体がソロと相性が良く、姉botの操作もカードで簡単に処理できるので、結構1人で夢中になれると思いました。姉の強さにかなり振れ幅があり、勝負に運が絡むのは少し好みが別れるところ。


【コンポーネント等】

コンポーネントは素晴らしいです。猫のイラストは少し派手ですが十分可愛らしく、猫型の駒や厚手のタイル、個人ボード等、いずれも非常に高品質。猫タイルをバッグドローできるように袋まで付属しており、プレイしやすさにも配慮されています。

また、箱や説明書から世界観を非常に重視しているのが伝わってきます。

難点は、とにかく箱が異常に大きいこと。この内容物なら箱のサイズ(特に厚さ)は2/3くらいにできた気がします。猫を入れるために大きくしたのでは?とも思ってしまいますね。


【まとめ】

カジュアルなパズルゲームとコアなドラフトゲームの中間みたいなゲームです。プレイした感じは、見た目よりもドラフト寄りでした。

ドラフトで自分に合った課題カードを取れるかが相当大きいので、純粋にパズルで楽しみたいと思っている人は煩わしく感じてしまうかもしれません。逆に大量カードが大好物な人にとっては、手軽に遊べる良ゲームだと思います。私はパズルゲーム好きで大量カードも好きなのでかなり楽しめました!

可愛いコンポーネントと高い評判に対して「思っていたのと違う」というパターンが多い印象のゲームなので、購入検討している方は少しご注意下さい。

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