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  • 2人~5人
  • 75分~100分
  • 12歳~
  • 2007年~

ドラゴンイヤーじょるさんのレビュー

246名
3名
0
3年以上前

数々の災厄が降りかかる辰年を乗り越えろ!

複雑そうに見えて実はとっても簡単!

シンプルだけど悩ましい中重量級のお手本のようなゲーム!

少し昔のゲームだしなんか複雑で難しそうに見えるかもしれませんが、全然そんなことないですよ!

ゲームの流れは

①出番順にアクションを選ぶ。

しかし、他の人が既に選んでいるアクションはお金を払わなければ選べません!

②出番順に手札のカードを使って人物を雇用。

カードは9種類が1枚ずつ+ワイルド2枚。いずれは殆どの人物を雇用する必要があり、極端に偏らせることは出来無くなっています。

③イベントが発生(8/12で疫病・飢饉・徴税・モンゴル人の襲来といった悪いことが起きます)。

ここで折角雇った人物がバタバタと死んでいきます。

④得点計算。

特定の人物を雇っていたり、アイテムを持っていると得点が貰えます。

以上で1ラウンドが終わり。

これは12ラウンドやって、最終得点計算をするとゲームが終わります。

とってもシンプルですよね。


このゲームの肝はやはり手番順トラックの存在。

このゲーム、謂わば良いアクションも良い人物雇用も早い者勝ちなのです。つまり後手に回ると良いアクションも有力な人物も先に取られてしまいます。

この手番順トラック、どうやって進めるかというと、人物を雇用する際に雇った人物によって進みが変わります。

どういうことかと言うと、強い能力を持った人物を雇うと手番順トラックは進みにくく、弱めの能力を持った人物を雇うと手番順トラックはどんどん進みます。

強い人物を先に取ろうとすると、次回以降はアクションも雇用も後手に回る可能性がある訳です。

特にアクションが選べないのは致命的で、全部で12回しか出来ないアクションはなるべく無駄なく実行していきたいはずです。

アクションの後乗りはお金を払えばできますが、このゲーム、決まった収入がありません。

最初に貰ったお金の他にはアクションで手に入れるしかありません。(大事な12回しか出来ないアクションを使って!)

しかも一回のアクションで手に入るお金は2金。

アクションの後乗りには3金必要です。割りに合わない。

ここのジレンマがよく効いていて、シンプルながらとても悩ましいゲームを堪能できます。

これから起こる災厄は全て見えているので見通しはいいのですが、自分の中で先を見越してアレやってコレやってなんて考えていても他のプレイヤーの一手で簡単に破綻して計画変更を余儀なくされたりします。

場の流れを上手いこと呼んでアクション選択と雇用を繰り返していくのが、癖になる面白さです。

ゲームによって災厄の順番は変わるのでこれさえしていれば強いというアクションが(恐らく)無く、また他プレイヤーの選択によって自分が出来ることが変わるのでリプレイ性もすこぶる高いと思います。

シュテファン・フェルトといえばブルゴーニュやノートルダムなどが真っ先に挙がると思いますが、こちらも負けず劣らずの傑作だと思います。

少し重めのゲームに手を出してみたい方。または「フェルトさん、名前は聞いたことあって興味があるんだけど難しそうだなー」なんてイメージの方には特にお勧めしたい一作です。

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