トラヤヌスおとんさんのレビュー

星７

ボドゲ300種を所有し、軽〜中量級を中心にプレイするゲーマーの感想です。ボードゲーム会にて、3人で遊びました。2024年11月

【どんなゲーム？】

マンカラの動きでアクション選択をする複合メカニクスのボードゲームです。

プレイ時間は、全員が初プレイ、インスト込み、3人で約3時間でした。時間的には重量級ですが、プレイ感は重めの中量級といったところ。

(個人ボードの皿の上に12個の木コマがあり、手番ではひとつの皿から全てのコマをピックアップして時計周りにひとつずつ置いていきます。最後の1個を入れた場所のアクションが発動します。)

【感想】

一言でいうと、そこそこ楽しい。思っていたよりゲーム展開が遅いゲームでした。

その理由としては、

1.コンボプレイがほぼ出来ない。拡大再生産の要素が薄い。

2.トラヤヌスタイル(追加アクションタイル)が使い捨て(例外アリ)で、毎回設置しては解放というループが強いられる。

一方で、トラヤヌスタイルの設置を放棄すると、ほぼ単発アクションの淡白なゲームになってしまう。それでもそこそこ戦えてしまうのが良くない。→マンカラでコマの色を合わせる意味が無くなる。→ゲームコンセプトが台無し。

(トラヤヌスタイルはフリーアクションでばんばん配置出来るデザインでも良かったのかも。)

3.どのアクションもワンクッションあり、直接点数化出来ない。だから展開が遅い。(元老院は除く)

このあたりがアッパー気味に調整されれば脳汁が出るような気がしますが、実際はやや地味かなと思います。

マンカラ風のムーブについては、コマの置く位置をやりくりすると追加アクションが発動するので、なるべくコントロールしたいのですが、初見プレイではなかなか難しいです。ゲームの中盤くらいに差し掛かってきた頃には動きに慣れてきて、そこそこやれる感じになります。

6つのアクションのうち、「船」のアクションがだいぶん弱い印象です。1枚ずつ商品カードを集めて、セットコレクションを経てから点数化するのは特に手数が掛かるように感じました。

プレイヤー間のインタラクションは全て早取り要素で構成されており、直接攻撃はありません。最近よく耳にする「今のトレンド」になっています。

初期配布の目標タイル(ボーナスタイル)があるので、序盤のプレイの指針になって良いと思います。

今回のプレイでは、「建築」の特化戦略が楽しいと感じました。インタラクションが一番激化した場所でもあります。

ゲームの進捗の管理として、マンカラで動かすコマの数を積算して時間経過を表現していますが、さして意味が無い気がします。例えば1人 6手番で1ラウンド終了、とかで充分では。

そのままでも障害ではないですが、なるべくルールはシンプルにするのが良いと思います。

(最終盤の様子。やる事はそんなに込み入ってないですが、気づいたら3時間弱経っていました。)

⚫︎良い点

マンカラの動きを取り入れた、ひと味変わったボードゲーム。

どんどん点数を重ねていくタイプの苦しくないゲーム。

⚫︎気になる点

プレイ感がやや地味。

要素がそこそこあって多様性が豊富とも言えるが、もう少しシンプル化した方が対象年齢層が広がって良いと思う。

⚫︎悪い点

特に無し。