シニョーリエkaya-hatさんのレビュー

ゲームフレーバーがめちゃくちゃ噛み合った良きゲーム。たまーに出逢うんですよねこの手のゲームに。雲南、Nippon、ユーフォリアなどなど···(テーマはそれぞれ麻薬密売、明治維新、デストピア)。今回のシニョーリエのテーマは政略結婚。中世ヨーロッパ舞台だからハプスブルク家でしょうね。

息子は政治家、聖職者、軍人の要職に付かせドンドン出世させては貴族と結婚させる。

娘は持参金を持たせて貴族に嫁がせる。

各地の名家と懇意になり得点を稼いでいく。

打つアクション、打つアクションがいちいちゲームフレーバーに紐付いており会話が弾むのよ。

ポリコレの時代にあって不適切発言が飛び交う。娘コマを使って資金化するアクションとかね(不謹慎ながら吉〇アクションって言っちゃたり)。男は出世してなんぼ。であったり、『産めよ、増やせよ、地に満ちよ。』とか言いながら白ダイスを振る(これは聖書の言葉だからいいのか)。結果、男はもういらんのだわ。と叫んでみたり。と現代にはそぐわない発言がままでる。

重ゲーでもフレーバーが溶け込んでるからこそ、現実に即した会話が成り立つ。Nipponもそーだが、会話が盛り上がる重ゲーはヤッパ貴重です。やっててダレない。そこが自分の中での重要な評価点ですね。

しかも、ちゃんと重ゲーしてる。資源はカツカツだし、打ちたいアクションが打てないジレンマもある(アクション数とラウンドボーナスとの二律背反)。ダイスピックでアクション打つからラウンドごとに手番の進め方も変わるし、他Pにも取られる。えーやん、えーやん。

今回、初プレイ４人戦だったがダレずに２時間半。しいて言えばヴァリアント6R制でも、十分かも。デフォルトの1R目を省略する事で結婚完スト5VPの重要性も増すし、ゲーム序盤の手番を進めたいタイミングにあって出目合計13以下のジレンマも強くなる。

やったことない人から見れば、何の参考にもならないレビューになってしまったが、『気心知れた仲間とガヤりながら楽しむ重ゲー部門』金賞作品です。

白ダイス振りーの、

3金打ちーの、

持参金持たせてからの、

トツギーノ。

晩婚化が進む訳だよ。