キングダムディフェンダーズ山本 右近さんのレビュー

まずコンポーネントは非常に質が高いです。アートワークは美しく、タイルやゲームボードもしっかりとした作りになっています。種類やコマの数もそこまで多くないので準備や収納もし易く箱もかなり小さくまとまっています。

ゲーム性はオーソドックスなワーカープレイスメントですが、プロット型でフェイズごとに処理順が異なります。が、それほど複雑ではありません。インストはかなりし易い部類に入ります。ゲームボードに処理順もアイコンで印刷されておりゲーム中も迷う事なく進行できます。

アクションは城壁を境に都市アクションと都市外アクションに分かれており、都市外アクションスペースに一度でもワーカーを配置するとそのラウンドではその後都市アクションに配置できなくなるというルールも良い味を出しています。進撃の巨人のウォールマリアを彷彿とさせますね。

また、少し上でも触れましたが、プロットを終えたアクションの処理順がフェイズ毎に異なると言う点も特徴です。プロット時にも制限があり、解決時にも処理順の妙があるため、思っていた行動が出来ずにワーカーが無駄になってしまうこともあり、またそうならないよう臨機応変な対応も求められます。

アクションスペースはキャラクターアクション、建物アクション、冒険アクションがそれぞれゲームボードに印刷されている一部固定アクションを除きランダムに登場しモジュラーボードのような役割を果たすため、リプレイ性は高いです。またどの建物やキャラクターを登場させるかで難易度の調整も可能となっておりプレイ感もそれにより好みに調整できるのが嬉しいところ。

魔物の軍勢に城壁を破られるか6ラウンドでゲームが終了します。大事なのはあくまでも自分の勝利点であり王都の平和は構わず計算高く行動を考えるのが楽しいですね。

バリアントルールも存在し、個人的にはエクストリームルールで遊ぶのが一番オススメです。通常ルールでは1ラウンド目にワーカーを配置する場所が少ないため、ワーカーが余りがちになるから、というのがその理由として挙げられます。

また、私はアメリカAmazonで購入しましたが、商品説明欄にはEnglishと書かれていたところ実際届いた商品はスペイン語版でしたので購入する際はそこだけ注意が必要です。

ゲーム自体には言語依存は全く無いので問題はありませんでした。日本では遊ばれているところをあまり見かけませんが、個人的には非常にオススメです！