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  • 1人~4人
  • 30分~60分
  • 12歳~
  • 2016年~

ヒット・ザ・ロードdrillさんのレビュー

465名
1名
0
6年以上前

【まえがき】
2016年にフランスのメーカーSpace Cowboys社(宝石の煌きのメーカーです)が発売したゲームで、その後、国内メーカーから日本語版が発売、現在日本語版が流通しています。デザイナーはマーティン・ワレス、蒸気の時代、スチーム、ブラス、オートモービル、最近であれば、ヴィア・ネビュラが代表作です。

ゲーム内容は、ゾンビにより荒廃した架空の世界が舞台で、プレイヤーたちは東海岸のシカゴから国道66号線を通り抜けて西海岸のカルフォルニアへ辿りつかなければなりません。しかし、その道のりは険しく、過酷な旅が始まります。旅の途中、ある時は必要な物資を拾い集め、またある時には襲いかかるゾンビから逃れながら、旅を続けなければなりません。はたして、プレイヤーたちは無事、西海岸カルフォルニアに辿りつけるのでしょうか?...

【ルールの簡単な説明】
冒険カードをレベル別に分けて、それぞれを混ぜてカード4枚ずつランダムに引いて、ゲームから取り除きます。その後、レベル3の上にレベル2、レベル2の上にレベル1の山を積み重ね、1つの山にします。
冒険カードはプレイヤーたちが途中通過する時に発生するイベントを表していて、そこで回収できる資源、発生するイベント、そして襲ってくるゾンビの数、クリアした時に獲得できる点数が描かれています。

各プレイヤーに、選んだ色のリーダーコマと生存者コマ、弾薬トークン、燃料トークン、アドレナリントークン、競り用マーカーを渡します。そして、順番タイルをランダムに配ります(これが初期順番)。

テーブルの真ん中に順番競り用ボードと冒険カードの山札、ダイス、残りのトークン類、ゾンビコマ、特殊トークンを置きます。各プレイヤーの競り用マーカーを順番競り用ボードの「0」のマスに置きます。

ゲームは冒険カードがすべてなくなるまで、ラウンドを繰り返します。各ラウンドは「計画」、「競り」、「解決」の3フェイズ行います。
「計画」では、冒険カードの山札から8枚、2枚ずつ4組になるようにカードを公開します。

「競り」では、冒険カードの組を取る順番を決めるために、手持ちの資源を入札するお金として競り上げ方式で競りを行います。

「解決」では、「競り」で決まった順番通りに各プレイヤーは冒険カードの組を取り、そして2枚のカードの解決を行います。
それぞれのカードは、「カードから得られる資源を回収」、「発生するイベントがある場合はその効果を適用」、「ゾンビが描かれている場合はゾンビと戦闘」の順番で解決します。
ゾンビとの戦闘はダイスを振って解決しますが、燃料トークンを支払うことで戦わずに逃げることができます。ただし、その場合は解決時の点数は獲得できません。ダイスを振って特定の出目が出ればゾンビを倒したことになりますが、別の出目が出ると手持ちの生存者を失うことになります。生存者コマおよびリーダーコマを失ったプレイヤーは、ゲームから脱落します。

これを繰り返し、無事西海岸に辿りつけたプレイヤーの中で、最も多い点数のプレイヤーが勝利者となります。

【感想】
硬派なゲームを作ることで有名なデザイナーである、マーティン・ワレスが作ったゾンビゲームということで、発表当時は一部で話題になりました。通常、ゾンビゲームというとダイスをじゃらじゃら振って、ゾンビをなぎ倒したり、襲われたり、そういう感じのゲームばかり(語弊がありそうですが)なのですが、そのゾンビゲームをどう調理するのかが注目されていたように思います。

ゲーム自体はゾンビによって荒廃した世界を旅しながら、如何に生存者を保ったままゴールに辿りつくか、そのために、手持ちの資源をどう確保して、どう使うかが問われる内容となっています。

旅に必要な資源は、プレイヤーが選んだ1組のカードからしか得ることができません。どれぐらいの資源が得られるかは選んだカード次第ですが、余裕ができるほどの資源は得られません。資源は3種類しかなく、どれも重要です。燃料はゾンビから逃げるために、弾薬はゾンビを遠隔から無傷で倒すために、そしてアドレナリンは傷を負った生存者を助けるために必要です。どの資源も軽視はできませんが、とりわけ燃料が一番重要に感じました。なぜなら、ゾンビから逃亡することができれば、弾薬もアドレナリンもあまり必要でないからです。
ただ、ゾンビから逃げてばかりいると冒険カードの点数を得ることができないため、いずれはゾンビと戦わなければなりません。燃料があれば、どのカードでゾンビと戦うかを選ぶことができます(危険なカードは燃料を使って逃げるわけです)。

しかし、資源の使い道はこれだけではありません。カード選択の順番を決める競りでも、代価として支払うからです。当然、競りであまりにも多くの資源を使ってしまうと、その後の旅が非常に苦しくなります。いくら無傷で済ませたいからと言っても、競りで資源を使い果たしてしまっては意味がありません。むしろ、競りで競うのは、カードを1番目に選びたい時だけにした方がいいと思います。例えば、公開されているカードの組に強力なゾンビと戦わなければならない組があるので避けたい、もしくは危険なイベントが発生する組があるので避けたい、大量の資源を獲得することができるカードがあるので先にその組を選びたいなどの理由がある時です。
そして競わないのであれば、資源を全く支払わない「0」のマスに居続けた方がよいと思います。中途半端に競りで競い、結局最後の手番となり、しかも資源も失うのではあれば、資源の無駄遣いです。ここが通常の競りとは異なる部分で、競り合ったすべてのプレイヤーは、入札した分の資源を支払わなければならないのです。

リソースマネージメントがこのゲームの核であり、苦しい展開が続く、実にマーティン・ワレスらしいゲームなのですが、残念ながらゾンビゲームの要素が台無しにしてしまってるように感じました。
冒険カードに関してはカードの引き次第ですが、競りによって致命的なカードは回避することは可能であるため、運の良さ、悪さは関係ありません。
問題はゾンビとの戦闘です。もちろん燃料を使えば、逃げて戦闘を回避することは可能です。しかし、イベントの内容によっては強制戦闘になるカードがあったり、また冒険カードの解決による点数が獲得できません。上でも書いた通り、いつかは戦闘をしなければなりません。
しかし、その戦闘はダイス運次第。戦闘前の遠隔攻撃で無傷で倒せる可能性はあるものの、やはり出目が悪いと、どんどん生存者が亡くなることもあります(実際ありました)。いくら資源をシビアにコントロールできていても、ダイスの出目の悪さで一気に最悪な状況になるのでは、真面目に考える気になれません。もう少し、戦闘を軽減するためのルールがあればと感じました。
恐らく、そこまで本気を出して遊ぶゲームではなく(そのようにデザインされているのだろう)、優位に立っていたプレイヤーが出目の悪さであっという間に脱落してしまったのを見て、みんなでバカ笑いするように気楽に遊ぶゲームなんだろうと思います。

どちらが良いのかは個人の好みですので、そこが評価が分かれるところでしょう。個人的には、ものすごく真面目なゾンビゲームを見てみたかったのですが、残念です。

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