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  • 2人用
  • 30分~45分
  • 8歳~
  • 2016年~

路面電車ミチミツさんのレビュー

407名
1名
0
約7年前

【はじめに】
2015年にLookout Games社から発売された2人プレイ専用のカードゲームです。現在日本語版が国内に流通しています。デザイナーはヘルムート・オーリー、作品には「18XXシリーズ」、「ロシアンレールロード」、「ファーストクラス」があります(鉄道がテーマのゲームばかりです)。

ゲーム自体はカードを並べることで路線を作り、そして乗客がある程度増えると列車が発車して得点計算となり、10回目の得点計算が行われるとゲームが終わります。カードの使い方が3種類あったり、路線への並べ方に制限があったりといろいろ工夫されています。

【簡単なルールの説明】
カードは駅カード、機関車カード、列車カード、車掌カードの4種類に分かれいる。
駅カードはテーブルの真ん中に並べ、これが乗客が発車を待つ駅を表している。
機関車カードは各路線に1つは必要なカードで、このカードが得点計算時の倍率を表している。馬車->蒸気->電気になるにつれて、倍率が良くなっていく。
そして列車カードは使い方が3種類あり、1つ目は駅カードの隣に並べて乗客とする。2つ目は手前に並べて路線の1部とする。3つ目は裏返して自分のお金とする。
車掌カードは、万能色の乗客や路線として使える。

スタートプレイヤーから交互に手番を行う。
手番では
1)手札からカードを最低1枚、最大2枚を乗客として同じ色の駅カードの隣に並べる。1つの駅に4枚カードが並ぶと得点計算を行う。
2)手札から好きなだけ、自分の路線としてカードを並べる。並べるときは同じ色の路線に並べ、既に並べているカードの数字より大きい数字でなければならない。
3)手札から好きなだけ、自分のお金としてお金の山に裏向きで加える。
4)自分のお金の山から必要な枚数のカードを捨て札にすることで、並べられている機関車カード1枚を購入する。購入した機関車カードは、まだ機関車カードが置かれていない路線に置く。

これを得点計算が10回行われるまで繰り返し、10回目の得点計算が終わったあとにゲームも終了する。
最多得点のプレイヤーが勝利者となる。

【感想】
1回遊びました。
最初はややこしいと思ったのですが1回手番を行ってみると、すんなりとルールを理解できました。
ゲーム自体は自分の路線をうまく作り、その色の得点計算で点数を獲得していくことを目指します。

路線にカードを並べるためには昇順になっていなければならないため、うまく同色のカードを引けないと路線を延ばすことがなかなかできません。カードの引きが大きく影響するところですが、同じ色の路線は複数作ることができるため、欲しい数字のカードが引けないときは新たな路線を作るのも1つの手です。当然、その分の機関車カードが必要となるため、あまり路線を作りすぎると対戦相手より出遅れてしまうため、あまり良い方法ではありません。
そのため、同じ色のカードを集められるまでじっくり待って1つの大きな路線を作るか、ある程度のカードが揃ったら新しい路線を作るかという2つの戦略が考えられます。どちらも利点・欠点がありますので、一概にどちらがいいとは言えません。

得点計算は同じ色の乗客が4枚揃わないと発生しません。手札のカードは路線に並べて得点としたいところですが、乗客としてカードを出さないと得点計算自体が発生しないことになります。この点はジレンマだと言えます。

機関車カードは馬車、蒸気、電車と順番になっていて後の方になるほど、効率が良くなります。できれば自分の路線には一番効率がよい電車を置きたいところですが、ある程度機関車カードが購入されないと(場に並べられないため)電車を購入することができません。機関車カードを消費するためには、適度に購入をしなければなりません。つまり、そのための路線を作らないといけないということになります。
ここで、さきほどの路線を並べるときの戦略が関係することになるでしょう。

機関車カードの購入には、自分のお金が必要です。そのためには、手札から不要なカードをお金として加えなければなりません。当然、そのカードは機関車カードの購入で支払われない限り、ずっと自分のお金として残り続け、共通の場に戻ることはありません。不用意に自分が後で必要となるカードを、自分のお金として加えてはいけないわけです。逆に、対戦相手が欲しいカードをわざと自分のお金として加えておき、封じ込めるという方法があります。ただし山札がなくなれば、自分のお金の半分は捨てなければいけないという点に注意が必要です。そのため、対戦相手が欲しいカードを完全に封じ込めることはできません(しかし、対戦相手にカードが渡る時期を遅らせることはできます)。

上記のように、ただ路線としてカードを並べるだけのゲームではありません。対戦相手が欲しいカードを手札やお金として保持することで封じ込めたり、自分の路線をどのようにして延ばすか、そしてどのように得点源とするか、考えるべき点がないように見えて、実は割といろいろな点があります。
ルールは一度遊べば理解でき、ゲームの準備も簡単です。今後も、繰り返して遊びたいと思えるゲームでした。

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Nobuaki Katou
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