ばったポーカーおとんさんのレビュー

星８

ボドゲ300種を所有し、軽〜中量級を中心にプレイするゲーマーの感想です。ボードゲーム会にて、４人で遊びました。2024年８月

(手札は全員共通の８枚からスタート！)

【どんなゲーム？】

場に公開されるカードを競って集めるバッティング系カードゲームです。

例えると、「ハゲタカのえじき」のバッティングのシステム(変則的オークション※)に、セットコレクションの要素を追加した感じです。

※基本は数字が高い人が優先。ただし同じ数字が出た場合は相殺され、オークションから除外される。

【ルール概要】

山札から場に３枚のカードを公開します。そのカードの中身は、５種の「作物」と「バッタ」になっていて、同種の作物を３枚集めると1点ゲットになり、バッタを３枚集めると手元にある作物が全部没収されます。(点数化する前だとバッタに喰い尽くされ、バッタも全部退場します。)

そのオークションに使うカードは全員が共通の構成で、

⚪︎「１」〜「６」までの数字カード

⚪︎「A」の全部獲得する特殊カード

⚪︎「バツ」の全部取らない特殊カード

の８枚構成になっています。カードは使い捨てで、１枚ずつ順々に使っていく事になります。

オークションでは、その中から全員が一斉にカードを１枚ずつ出して獲得順を決めます。まずバッティングした人は除外され、その次は特殊カードの処理、それでも決まらなければ数字比べをして、優先の人から場のカードを１種類ずつ取得します。それが作物なら良いとして、「バッタ」の場合でも、取得は強制です。

オークション用のカード(８枚)が尽きたらラウンド終了で、その時点で一番作物を集めている人にボーナスの１点が入り、オークション用のカードを全部手元に戻したら次のラウンドが始まります。その後は同じようにオークションを繰り返します。

山札か枯れたらゲーム終了。一番点数の高い人が勝ちです。

【感想】

手軽にプレイ出来て、「ハゲタカのえじき」以上に読み合いが面白いゲームでした。

このゲームのオーナー様が「2024年上半期に買った中で一番のゲーム」と仰っていたのも納得のデキで、ルールもプレイ感も軽く、子供とも一緒に遊べて、しっかり盛り上がれました。

ところで、「ハゲタカのえじき」はバッティングゲームの入門には最適ですが、シンプル過ぎると感じる事もあります。その点で、こちらはセットコレクションの要素が入ってプレイの幅が広がり、読み合いに関しても良い感じに深みが増しています。

読み合いの部分では、集めているカードは公開情報で欲しい作物カードは一目瞭然ですし、バッタを既に２枚持っていたら更にもう１枚のバッタを得て先に３枚で処分しておきたい、などのムーブが見えてきます。そしてそれを差しにいくか。はたまた裏をかくか。更にその裏の裏まで考えるのか、実に悩ましいです。

そして、「ゴキブリポーカー」と同様に、全然「ポーカー」とは言えないのでは？という話しになりました。もしかしたら、「心理戦のあるカードゲーム」は全部ポーカーに位置付けてるのかも。

⚫︎良い点

手軽に遊べるバッティングゲーム。

インストも楽々。

盛り上がりどころが豊富。

⚫︎気になる点

カードのサイズは、もう一回り大きい方が好みです。ちょっとチマチマ感が出るので。

得点トークンが木製コマだったらもっとテンション上がると思います。造形のモチーフもなんだかわからなかったし。

作物の種類は全５種なのですが、３枚でもなかなか集まりません。３〜４種が良かったんじゃなかろうか。

⚫︎悪い点

特に無し。