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  • 2人用
  • 15分~20分
  • 8歳~
  • 2023年~

有翼の車輪 / トリプトレモスの戦車Jampopoノブさんのレビュー

57名
2名
0
11日前

回して、つながる。思考の羽根車が加速する2人用決闘

美しいビー玉と、手のひらサイズの羽根車。それらを見た瞬間、「これはただ者じゃない」と直感しました。

『フリューゲルラート』は、たったひとつの装置「羽根車」を自由に動かして、自分の色のビー玉を6個以上つなげることを目指す2人専用の対戦ボードゲームです。

ルールは至ってシンプル。なのに、羽根車を“どこに置いてどう回すか”だけで、盤面の様相がガラリと変わる。プレイしてみると、その一手の重みと、じわじわと相手を追い詰めていく快感に、どんどん夢中になっていきました。

『フリューゲルラート』の魅力3選

1. たった1個の「羽根車」が、全てを動かす!

このゲームの最大の特徴は、盤面中央に設置する「羽根車」。

1手番でできることは、羽根車を好きな場所に置き直し、それを時計回りまたは反時計回りに“好きなだけ”回すだけ。

それだけ? と思うなかれ。この羽根車、回すと周囲6方向のビー玉がぐるりと巻き込まれ、一斉に動くのです。

この「一手で六連動」という仕組みが本当に見事で、まさに“物理の動き”と“戦略思考”がリンクする気持ちよさ。操作は直感的ですが、狙った形をつくるには数手先を読む必要があり、やればやるほど奥が深い設計です。

2. 「つながり方」は無限。見えるようで見えない形を探せ

勝利条件は、自分のビー玉6個以上を連続したかたまり(縦・横・斜め)にすること。

けれど、回すたびに盤面はめまぐるしく変化。先ほどまで繋がっていた列が、あっという間にバラバラに――ということもしょっちゅうです。

ポイントは、“1手で一気に繋げる”という爆発力と、“崩れないようにコツコツ固める”という地道な構築のどちらも狙えるところ。

特に自分が気に入ったのは、「相手が気づいていない形をじわじわ育てて、突然完成させる」一手。羽根車を回し終えた瞬間に相手が「あっ…!」と気づくあの表情。もう最高に気持ちいいです。

3. 美しさと手触りの良さで、脳がスッと冴える

ビー玉をそっと動かし、羽根車をカチリと回す。その手応え、手触り、音の感覚がすべて丁寧に作られており、物理的な操作が“思考のトリガー”になってくれます。

盤面は20cm四方のコンパクトサイズ。机の上に広げても圧迫感がなく、箱の中もスマートに収納できるつくりになっています。

淡い木目とクリアなビー玉、そして小さな羽根車。ルール説明中から「やってみたい!」と思わせる、視覚的・触覚的な魅力にもあふれています。

実際にプレイしてみた感想

わたしが『フリューゲルラート』を最初に遊んだのは、家族との週末のひとときでした。

ルール説明は3分ほど。「ビー玉6個つなげたら勝ち」で理解OK。けれど初回プレイはお互い手探りで、「あれ、こっちに回すと崩れる?」「あ〜!1手足りなかった!」と、失敗しながら慣れていく感覚もまた楽しかったです。

2回目からはお互い真剣モード。「そこに置いたのはフェイク?」「いまの手、意図が読めない…」と、視線を交わしながら静かな読み合いが始まりました。

驚いたのは、終盤に起きた“2連続で自分のブロックが6個完成してしまった”瞬間。これ、まさに“偶然を装った必然”。相手の攻めをうまく利用した結果でしたが、こうした“相手の手が自分の勝ち筋になる”展開が、このゲームの中毒性の正体かもしれません。

こんな人におすすめ!

  • 2人でじっくり読み合いたい人

  • オセロやアブストラクト系のゲームが好きな人

  • ミニマルな戦術ゲームを探している人

  • アートピースのように美しいコンポーネントに惹かれる人

総括:小さな羽根車が、思考を回す。

『フリューゲルラート』は、シンプルなルールと上質な物理ギミック、そしてじわじわと戦略を重ねていく“静かな熱量”が融合した、まさに“美しいアブストラクト”です。

どちらが先に気づくか。どちらが相手の手を逆手に取れるか。目立たずに仕込むか、正面から勝負するか。2人の知恵と駆け引きが、盤上の羽根車を軸に交差していくのです。

アブストラクト系が好きな方はもちろん、「何か1つ、長く遊べる対戦ゲームを探している」方にも、自信を持っておすすめします。

価格は8,000円台と少し高めですが、木製コンポーネントの質感・収納のしやすさ・リプレイ性を考えれば、むしろお得かもしれません。

“考えることの楽しさ”を再発見させてくれる、静かで熱い逸品。ぜひ、一度その羽根車を回してみてください。

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Jampopoノブ
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