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  • 3人~6人
  • 120分前後
  • 13歳~
  • 2008年~

国富論maroさんのレビュー

383名
2名
0
3年以上前

ガチ経済カタン。プレイヤーのなかでゲームを作っていく長時間ボードゲーム。

2008年発売のこの国富論は交渉というメカニクスを前面に押し出しているという意味において、この時期の作品としては稀有な存在です。プレイには長時間を要しますがルール自体は意外とシンプルにまとまっています。

細かい概要は他に譲りますが、このゲームの本質は徹底したリソースの管理と計画性、そこに交渉要素を加味したアブストラクトです。

ラウンドは①リソースの売買、②産業タイルの敷設、③産業タイルの活性化によるリソース産出からなります。②と③ではとにかくリソースが必要となります。ゲーム開始時には幾らかのリソースと、各プレイヤーごとに重複しない内容で2-3枚の産業タイルが配置されます。これにより、初期に産出できるリソースは各プレイヤーごとに異なる1種類だけとなるため、一種のバリアブルプレイヤーパワーといえる状態から開始となります。更にタイルの配置に必要なリソースと、産出されるリソースは循環構造となっており、自給自足できる体制にもっていくのは困難です。

これらにより、交渉の重要性が高められているわけですが、反面、ストックからのリソースの売買は自由に行えます。価格は需要と供給の関係で変動しますが、カタンのように、リソースをめぐる閉塞感はなく、洗練された印象です。

ちなみにカタンは、初期配置や全体的な戦略、建造物構築等のセオリーを知ったスキルが高い者同士の闘いであるほど、ダイス運と交渉の結果に内容が収束してくると私は考えています。

それに対して、繰り返しになりますが、国富論は経済要素と厳格なリソース管理、タイル配置に軽めのエリアマジョリティ、これらに交渉のシステムを加えており、あくまで運のファクター(交渉以外の)を排したアブストラクトゲームです。各リソースの経済的価値もはっきり示されており、交渉の際の基準になります。それでいて覚えないとならないルールは少なめなのに、奥が深く、最善手を見つけるのはなかなか困難です。初めてのプレイではかなり戸惑うのではないかと思いますが、経験を積むことで得られる楽しさは高いと感じます。

恐らく今後このような作品は出てこないでしょうが、惜しむらくはプレイ時間の長さでしょう。システム的にはやはり少人数よりも4-5人で遊びたいところですが、プレイ人数あたり1時間弱はみないといけません。その上、ゲームの進行は大きく盛り上がることもなく、どちらかと言えば淡々とした雰囲気が続きます。

BGGなどでも省時間化は議論されていました。

改定ルールでは交易がスムーズになり、ダウンタイムも減らせるようになっています。私自身の試みとして、ハウスルールで、終了条件の緩和、ならびに産業タイルのブロック種類数により交易の上限数を可変化させることでゲームの進行を加速するヴァリアントを試用しています。

交渉とともに、戦略性をたっぷり楽しめる作品です。

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