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  • 2人用
  • 180分前後
  • 2022年~
187名
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0
約1ヶ月前

ウォーゲームの雑誌コマンドマガジン創始者でもある人気ゲームデザイナー、タイ・ボンバ氏が、2022年にオリジナル作品として日本版コマンドマガジンの付録としてリリースした架空戦の空戦ゲーム。

第二次世界大戦に勝利したドイツと日本が、新型兵器やついには核兵器までの開発に至り、互いの覇権を争って1948年に大激突するという設定のゲームです。

この架空歴史を背景としたゲームを、ボンバ氏はいくつかシリーズで出しており、今回は爆撃機による本土爆撃と、それに対する防空戦闘を描いています。

◾️夢の新型兵器が続々!

ドイツ側は、完全量産に至ったあのMe262(航空ファンなら知っているあの大戦末期のジェット機ですね)の大編隊や、B2爆撃機にも似た全翼型のHo229、無給油でニューヨークまでを爆撃可能と言われた4発の超巨大爆撃機Me264など、たまらない新兵器が実戦配備!

対する日本も、あの有名な超重爆撃機の富嶽を始め、日本初の国産双発ジェット戦闘機の橘花、Me262を参考にした陸軍の双発ジェット機の火龍、独特なフォルムのエンテ式高高度迎撃戦闘機の震電、そしてそれをジェットに換装した震電改!

私もそれほど詳しい訳ではありませんが、それでも知ってるくらい有名な機体ばかり。(トンデモ設定のゲームだと馬鹿にするなかれ。これはロマンなのですよ!)

これらが本気で激突するゲームがつまらない訳がないしゃないですか(笑)

◾️シミュレーションっぽくないルール

ほとんどのウォーシミュレーションゲームは、自分のターンに自軍のユニットを何十個も一斉に動かして戦闘する事が可能です。それらの連携を考えるのが普通のやり方でした。しかしボンバ方式は、自分のターンに1つのコマ(もしくは重ねたコマのグループ)しか移動・戦闘ができません。それをお互いに1手ずつ交互にプレイしていきます。まるで将棋かチェスのようなやり方をするのです。(移動してから戦闘か、戦闘してから移動か、どちらかを選べます)

これによって、プレイヤーが一度に考える事はとてもシンプルですが、全体的な進行は極めて流動的で、思考的になります。

次にどれを行動させようか、相手の出かたをよく見て、しっかり作戦を立てる必要があるのです。

思いもよらないところから別働隊に食い込まれて慌てたり、同時に動かしたい部隊が動かせずにジレンマに陥ったり、これはこれでなかなか面白いシステムです。

このように、あまり従来のウォーシミュレーションゲームっぽく無く、どこか普通(?)のボードゲームっぽさが漂います。

◾️何と脅威の二面打ち!

さらにこのゲームには他では例を見ない脅威的な設定がありました!

何と2つの戦場を同時にプレイするのです!

ゲームボードは半分ずつに分かれていて、片方はほぼドイツ全土が、そしてもう片方には日本列島が描かれています。(夜間爆撃なので暗く渋いデザインになってます。…あれ?時差があるから両方《夜》なんて事は無いのでは?なんて細かい事はいいんです!)

ドイツ軍は、限られた戦力をやりくりして、ドイツ上空を防衛しつつ、日本への本土攻撃を完遂しなければなりません。日本軍はその逆で、ドイツ全土の空爆作戦を実行しながら同時に日本列島上空の防空戦闘を行わなければならないのです!

限られた航空戦力は、ゲーム最初に密かに割り振るため、攻撃に特化したり、防衛に専念したり、様々な戦略が取れるのです。

攻撃に出ないと得点が取れず、しっかり防衛しないと相手に得点を取られてしまうわけです。

これはちょっと独特な感覚でしたねー。なにせ自分手番に一手しかできないので、どっちを動かすかすごく迷います。

とても面白いシステムですね。

◾️ルールはかなり簡単

ウォーシミュレーションゲームとしては、ルールがたったの8ページ。

これはかなり簡単な部類に入ります。

プレイ時間も実質2時間程度(今回は不慣れなので2時間半ほどかかってしまいましたが、慣れればこのくらいの軽さです。)

1マス(六角なので1ヘクスと呼ぶ)のサイズは実際の約55km。

1ターンのタイムスケールは約30分です。

このような大き目のスケールにした事で、航空機の細かい機動や戦術などを抽象的にまとめる事ができるので、あまり細かいルールがありません。

戦闘も、細かい表を参照したりせずに、独特なサイコロの振りかたでシンプルに撃墜判定をするだけです。(サイコロは付いてないので、いっぱい用意しましょう)

それでも外せない《電子戦》ルールや、ジェット戦闘機の機動を生かした《先制攻撃》、自分で選べる《援軍》など、抑えるところはちゃんと抑えてあります。

ただ、シミュレーションゲームに慣れた我々からすると、各航空機ごとの細かい性能差がほとんど表現されておらず(全部の航空機の戦闘力は1だし、移動力にも差はありません。)、

さすがにもう少し細かくしても良かったんじゃないかなあ、と思わずにはいられません。そこだけちょっと残念。

(でもそうすると初心者に敬遠されるマニアックなゲームになっちゃうので、仕方ないところですよね。)

◾️ちょっとヤバい勝利条件

ゲームはわずか6ターン(6ラウンド)で終了です。

実戦にするとわずか3時間余りの激戦ですね。

そして肝心な勝利条件なのですが…。何と相手の重要都市を核爆弾で吹き飛ばす事です!!

重要都市4つを全て吹き飛ばす事ができたら完全勝利!そうでない場合は灰にした都市のポイントで勝敗を決めます。(ヒジョーに不謹慎ですね!)

吹き飛んだ都市に置く《キノコ曇》マーカーもちゃんとあります。

ただし、さすがにコマンドマガジンもマズイと感じたのか、ルールブックには《核爆弾》とは書いておらず、《都市破壊爆弾》と表記してあります。(まあ見れば一目瞭然なんですけどね…笑)

◾️ゲームとしてはとっても手軽

テーマがちょっとアレですが、ゲームとしてはなかなか面白かったので、個人的にはお気に入りとなりました♪

ゲーム自体は日本軍を担当してボロ負けしましたが思い余ってレビュー書いちゃいました!(ダイスに嫌われてバタバタ堕ちる震電…泣)

ちなみなこれが好評だったらしく、ほぼ同じルールで続編の『群燕のルフトヴァッフェ』という作品が、同じくコマンドマガジンで完全日本版として出ています。

近いうちにこれもプレイしてみよう♪

通常?のボードゲームもいいのですが、ゲーム展開や勝敗に歴史的意味があり、一戦一戦の感想が尽きないシミュレーションゲームは楽しいです。1戦の充実感は格別です。だからウォーゲームはやめられん!

◾️ルール上の注意❗️

《先制攻撃》の解釈がよく分からなくて、途中まで勝手な解釈でやってましたが、単に分割判定するだけでどうにもあまり意味がある能力とは思えず、不思議に感じておりました。そこでコマンドマガジンQ&Aを調べたところ

①機体数の差によってダイスが少ない側は、不足分のダイスは出目がゼロとして扱われる。

②《先制攻撃》手順にもこれが適用されるので、こちらが《先制攻撃》を持ち、相手に《先制攻撃》がない場合は、相手のダイスは全てゼロ扱いとなる。

   ↓

という事は、《先制攻撃》を持っていると凶悪に強い!ほぼ一方的に爆撃機を喰えるわけです。(う〜ん、今度は強すぎるような気もするので、不足分のダイスは《1》扱いでもいいような気がしますねー。)

また、他のブログ等を見ていたら、他にも本誌に問い合わせたとの報告があり、ルールブックにはダイスの上位2つまでしか判定対象としていませんでしたが、それは例であり、3個目以降のダイスも判定するそうです。

ううむ、思っていたよりかなり凶悪でブラッディな展開になりそうですね。皆さんご注意下さい!

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