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失われた種の探索The Search for Lost Species

レーティングの登録/分布

  • 失われた種の探索の画像

「惑星Xの探索」がとても好きなので、そのシリーズ作とあればプレイしないわけにはいきませんでした。

結論から言うと、本作もとても楽しめています。
共通点はありますが「惑星Xの探索」とは明らかに異なったプレイ感があり、それぞれ別のゲームとして成立していると感じました。


箱のサイズは、縦横・厚さともに「失われた種の探索」のほうが微妙に大きい (ミリ単位の話ですが)。

「失われた種の探索」を買うか迷っている方向けに、「惑星Xの探索」の内容も踏まえつつ情報共有します。

差分比較の色合いが強い内容になったので、「惑星Xの探索」を未プレイの方や、本シリーズをプレイした際の感覚的な部分を知りたい場合は、「惑星Xの探索」のレビュー の方を先に読んでいただくとわかりやすいかもしれません。


共通点

項目 内容 ジャンル 推理・論理パズル型ボードゲーム メカニクス ・アクションポイント
・タイムトラック(行動順変動)
・推理
・論理パズル
・紙ペンゲーム
・ブラフ ※中~上級者同士限定 プレイ人数 1~4人 所要時間 60~75分 アプリ連携 必須 目的 プレイヤーは、限られた調査結果とヒントから「特定対象(惑星Xや失われた種)」の正確な位置を推理して発見することを目指す。 ゴール条件 「特定対象(惑星Xや失われた種)」が存在する区画と、隣接する2区画に何があるかを特定する。
ターン制 プレイヤーは時間コストを支払ってアクションを行い、手番順はタイムトラックに基づいて変動する。タイムトラック上で一番後ろのプレイヤーが次の手番となる。 非対称情報 プレイヤーはそれぞれ異なるヒント (初期情報) を与えられ、それを基に全体の真実を探る。
レベル調整 プレイ開始時にヒントの数を設定することができる。
ヒントの数はプレイヤーごとに変えられるため、ハンディ設定も容易。



主な違い

タイトル 惑星Xの探索 失われた種の探索 発売日 2022/12/21 2025/01/18 定価 6,300円 6,600円 対象年齢 13歳以上 14歳以上 テーマ
天文学:
太陽系の外縁にある仮説上の惑星Xを探索する
生物学・考古学:
絶滅したとされる種(失われた種)を探索する
舞台 宇宙 島 マップ形状 円形 六角形グリッド マップ構成 通常:12区画
上級:18区画 簡単:16区画
困難:16区画 (島の形状が異なる) 探索対象 ・惑星X (1種)  失われた種 (6種)の中から、毎回異なる1種を探す
・アルオオコウモリ
・ウォンディウォイキノボリカンガルー
・ザグスオオトカゲ
・アッテンボローミユビハリモグラ
・ヒガシセピッククビナガバッタ
・シアウコノハズク 関連対象  ・小惑星 x4
・彗星 x2
・ガス雲 x2
・準惑星 x1 (上級はx4)
----------
・真に空の区画 x2 (上級はx5) ・ヒインコ x4
・クスクス x3
・ヒキガエル x2
・ニシキヘビ x1
----------
・真に空の区画 x5 調査制限 星が観測可能な夜の範囲 (=マップの半分、全プレイヤー共通) 各プレイヤーが移動可能な範囲(徒歩1~3区画、ボート4~6区画) 調査範囲 ・一定範囲のスキャン (通常: 1~6区画、上級: 1~9区画)
・特定区画の精密調査 (1区画, ゲーム中2回まで) ・徒歩による任意スキャン (1~3区画)
・ボートによる一定範囲のスキャン (沿岸限定, 4~6区画)
・カメラトラップによる特定区画の精密調査 (1区画, タイムトラック1周あたり1回まで) 調査結果 スキャン:即時
精密調査:即時 スキャン:即時
精密調査:タイムラグあり アクション
(所要時間) ・惑星Xの位置特定 (5⏱️)
・1区画の精密調査 (4⏱️)
・天体の観測 (2⏱️ ~4⏱️)
・課題の研究 (1⏱️) ※連続実行不可 ・失われた種の生息地特定 (5⏱️)
・カメラトラップ (4⏱️)
・徒歩での調査 (3⏱️)
・ボートでの調査 (2⏱️)
・町の訪問 (1⏱️) ※町カード入手+課題の研究, タイムトラック半周ごとに1回訪問可
イベント 学会フェイズ
学説フェイズ 学会フェイズ
目撃報告フェイズ テーマの雰囲気 科学的で冷静、やや抽象的 探検の雰囲気があり、より物語性が強い 空間の概念 一次元的
円形だが線形に近い捉え方 二次元的
地理的な広がりのある構成 視認性・情報管理 円形マップで情報管理が比較的シンプル 六角形グリッドマップによる複雑な情報管理 ランダム性 なし 町カードの入手により能力変化あり 難易度・複雑性 初心者にも比較的入りやすい より多面的で複雑な推理が要求される
前作経験者、あるいは上級プレイヤー向け コンポーネント
取扱説明書 1部 (20ページ)
ソロプレイ用説明書 1枚
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メモシート 1冊
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プレイヤー用ついたて 4枚
上級パネル 4枚
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太陽系ボード 1枚 (両面)
木製太陽ディスク 1枚
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地球ボード 1枚
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プレイヤー駒 4個 (4色x1個)
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学説トークン 48枚 (4色x12枚)
 
 
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精密探査トークン 8枚 (4色x2個)
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取扱説明書 1部 (28ページ)
ソロプレイ用説明書 1枚
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メモシート 1冊
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プレイヤー用ついたて 4枚
 
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マップボード 1枚 (両面)
山岳トークン 7個
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調査隊長駒 1個
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科学者駒 8個 (4色x2個)
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目撃例トークン 40枚 (4色x10枚)
タイミングトークン 30枚
タイミングトークンホルダー 1つ
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カメラトラップトークン 4枚 (4色x1個)
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町トークン 4枚 (4色x1個)
町カード 18枚
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失われた種カード 6枚
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ヒインコ菱形トークン 4枚
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これは簡単な方のマップ。裏面は内陸部が広くなり、沿岸スキャンが届かない範囲が増えます。


■「真に空」という考え方について

このシリーズで最も重要なポイントのひとつなので、未プレイの方向けに補足しておきます。

「惑星X」や「失われた種」は、調査しただけではその存在が確認できません。
だって調査であっさり見つかっちゃったら興ざめですもんね(笑)

では、「惑星X」や「失われた種」 が存在する区画を調査するとどうなるのか?
調査結果では「何も無い (=空の区画)」と判定されます。他の「空の区画」との区別はつきません。
つまり、複数の「空の区画」の中に1つだけ存在する「惑星X」や「失われた種」を見分けるのがゴールということになります。

このような背景から、「惑星X」や「失われた種」に該当しない「空の区画」のことを「真に空の区画 (Truly Empty Sectors/Areas)」と呼び、区別しているというわけです。

※「失われた種」では区画ではなくエリアという呼び方をしていますが、本記事内では「区画」で統一しています。


え?そんな状況で「惑星X」や「失われた種」を特定できるのかって?

「惑星X」や「失われた種」、そして「他の星や動物」の間には、それぞれ固有の関係性や配置制限があり、それらの位置関係からひとつひとつ理詰めで考えていくことで、必ず特定可能な仕掛けになっています。

この複雑に絡み合った状況を、断片的に得られる情報を頼りに少しずつ解きほぐしていくのが最高に楽しいんです。

■町について

「失われた種の探索」の特徴として、町の存在があります。
町の機能は下記の2点で、1回の訪問で両方行うことができます。

①「惑星X」にもあった『課題の研究(アプリにより生成される6つのヒントの中から1つを参照)』を行う

②ボード上に公開された4人の住人カードの中から1枚獲得し、その能力を得る

なお「惑星X」では、課題の研究は連続実行できないという制限がありましたが、「失われた種」では、タイムトラック半周ごとに1回という回数制限と、町を訪問するにはマップ上の特定箇所に移動する必要がある、という2点で制限されています。実行のハードルをやや厳し目に修正したという感じでしょうかね。

町の住人には様々な能力があるので個別に解説はしませんが、1点だけコメントを。


これまでプレイした感想として、「道案内人」というカードの能力が頭一つ抜けて強いのではないかと感じています。獲得すると、通常は3⏱️ かかる「徒歩での調査」が、2⏱️で実行できるようになります。また、住人の中で唯一の永続効果カードでもあります。全18枚のうち2枚がこのカードですので、そこそこの確率で登場します。

そこまで試行回数が多くないので参考レベルの情報ですが、 初期配置の町カード4枚にこの道案内人が登場した場合、本カードを獲得したプレイヤーがいずれも勝利しています。初手で獲得するとゲームを通じての手番が少なくとも1~2手番は多くなるはずので、相当有利だと感じています。

もちろん戦略次第で他の住人カードで対抗することも十分可能とは思いますが、それはあくまで戦略がきちんとハマった場合の話であり、獲得するだけでシンプルに強くなってしまう本カードとは比較にはならないと思います。

上記の点を考慮し、バランス調整として「道案内人をゲームから除外する」というのも選択肢として考えられると思います。我が家では当面、本カードを外すという判断をしました。敢えてハンディ要素として残して、上手のプレイヤーは取らないようにするといった調整も可能かと思います(親子での対戦時など)。

■最初は鉛筆で記入することをオススメします

「惑星X」よりも判定要素が複雑化しているため、よほど理解力が高く注意深い人でない限り、一度やニ度はメモを間違えるでしょう。

本作のメモは追記での修正は困難なタイプなので (紙ペンゲームは大体そうですが)、私のように「うっかりさん」の自覚がある方は、慣れるまで鉛筆と消しゴムを準備することをオススメします。


一例をあげるなら、山岳を間に挟んだ場合の考え方に慣れが必要だと思います。

・調査の際、山岳を挟んだ区画間の直接移動は不可。

・動物や「真に空の区画」が、山岳を挟んで隣り合っている配置は「隣接」とは見なさない。
 また、動物間の距離を数える場合は、山岳を避けて移動する場合の最短距離で計測する。

・鳥(ヒインコx4)は必ず菱形の配置になるが、この菱形は山岳を挟んでいても成立する。

他の動物でもややこしい配置条件がありますが、すべてを個別に説明すると細かくなりすぎるので、詳細は説明書や他の記事をご参照ください。

■単純な上位互換ではないので、最後はお好みで

もしかすると「失われた種の探索」が「惑星X」の上位互換のように受け止めた方もいるかもしれません。
そういった側面があるのは否定しませんが、一方で「惑星X」ならではの特徴や魅力があるのもまた事実で、どちらが上ということはありません。

現に私は、どちらか1本だけ選べと言われたら、現時点では「惑星X」を選ぶかもしれません。
でも、「失われた種の探索」もとても気に入っていますし、今後も確実に遊びます。
(最近はこちらばかり遊んでおり、今後評価がひっくり返る可能性もあります)
このシステムが好きな方なら、両方買っても損はないと思いますよ。
ラーメンも寿司も焼き肉もそれぞれ美味いのです(笑)
現場からは以上です。

 

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  1. 投稿者:clevertrick
失われた種の探索 日本語版
失われた種の探索 日本語版の通販
「惑星Xの探索」の流れを汲む推理/論理パズルゲーム
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日本語ルール付き/日本語版
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主要登場人物/職業や生物
作品データ
タイトル失われた種の探索
原題・英題表記The Search for Lost Species
参加人数1人~4人
プレイ時間60分~75分
対象年齢13歳から
発売時期2023年~
参考価格未登録
レーティング
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10点の人3
9点の人4
8点の人6
7点の人6
6点の人0
5点の人1
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3点の人0
2点の人0
1点の人1
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