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  • 1人~5人
  • 30分~60分
  • 10歳~
  • 2017年~

のびのびTRPG ザ・ホラーBluebearさんのレビュー

465名
4名
0
約4年前

TRPG(テーブルトーク・ロールプレイング・ゲーム)とカードゲームの中間的な性質をもつ、非常に不思議なプレイ感を持つ作品です。

もともとファンタジーを舞台とした「のびのびTRPG」という作品が、同人系列から発売されており、これが非常に好評だったため、アークライトから続編にあたる「のびのびTRPGホラー」と「のびのびTRPGスチームパンク」が発売される、という少し複雑な発表形態を取った作品です。

基本的に、TRPGに興味はあるけど「全然やったことがない」または「やりかたがわからない」人向けに、ほとんどの設定と展開をカードゲームの要領に落とし込み、気軽にTRPG風のプレイができるようにデザインされているのが特徴です。(とは言っても、我々グループのようにTRPG慣れしているメンバーがやっても、これはこれで割り切れば気軽に楽しい展開になりましたので、経験者にもおススメできます。)


1.キャラクターは全12種類から選択

残念ながらTRPGの醍醐味であるキャラクターメイキングルールはありません。その代わりあらかじめイラストの描かれたキャラクターカードが12枚あり、この中から自分の担当する役割を選ぶようになっています。(能力は変わらないのですが、両面で異なるイメージのイラストが描かれており、自分の好みやイメージに合わせて選択できるのはとても良い気遣いですね。Good Job!)

今回はテーマがホラーなので、「探偵」「教授」「記者」「警官」といった定番キャラから「巫女」「アイドル」「看護婦」「女子高校生」といったものまであります。

肝心のパラメーターは「力」と「技」の2つだけですが、キャラクターごとにそれっぽい特殊効果があって、特定の場面で判定ボーナスをもらえたりします。

判定は、この能力値にダイス2個を振って出た目を合計して、指定の数値に達することができれば「成功」、届かなければ「失敗」という扱いです。

ルール上特に難しいものはありませんのでご安心下さい。


2.決まったシナリオは無く、すべてカードをめくって話は進む

物語のオープニングに相当する「イントロダクション」カード8枚と、最後の決戦?にあたる「クライマックス」カード12からランダムに1枚づつ選ぶことで、自動的に物語の設定が決まる仕掛けです。

オープニングは、特にルール上の処理とは関係がなく、単なる雰囲気づくりです。(でもこれがあると無いではムードが全然違うので、TRPGとしては非常に重要です。それが分かっていてデザインされているようです。Good Job!)

クライマックスは、「脱出のためにヘリポートに急げ!」とか「怨霊の嵐を打ち破れ」とか「少女の閉ざされた心を開かなければならない」とか、定番的ないろんなシチュエーションがあって、それぞれ全員で力を合わせて特定の判定をするようになっています。

じゃあ途中展開はどうするかというと、GM(ゲームマスター:進行役)担当と「場面プレイヤー」がちょうど手番プレイヤーのように回ってきて、GMが場面カードをめくって、そこに書いてある状況を読み上げたら、指定された判定にプレイヤー役が挑む、という構図です。

「力の判定で10以上なら成功する」とかいうスタンダードなものもあれば、「その場面にピッタリのセリフが言えたら成功」とか「ダイスを5つ縦に積んで、それを崩さずに全員が手渡しで1周できたら成功」とか、ユニークなものも含まれていて笑えますよ!

そうやって全員が3周したら、自動的にクライマックスに突入して終了、という流れです。

面白いのはカードの性質上、さっき場面では「廃墟の一室」にいたのに、次の場面ではいきなり「走る車の中」だったり、「荒涼とした荒れ野原」かと思ったらいきなり「教室」だったり、関連性が無茶苦茶なところですね。割り切ればこれがまた楽しく、無理やりストーリー上のこじつけを考えて盛り上がりましょう。

慣れれば1ゲームあたり全体で20分くらいでしょうか。非常にテンポよく進みます。


3.キャラクターの特徴は、途中で勝手に出来上がっていくのが最高に楽しい。

前述のとおり、各場面での成功判定があるわけですが、やっぱり成功・失敗で物語がうまく進んだり、バッドエンドになったりするのでしょうか?

いいえ違います。

ぶっちゃけてバラしてしまうと、この成功判定って「成功」でも「失敗」でも、物語にはほとんど関係ないんですよ!(この思い切った割り切りっぷりがGood Job!)

なにせ展開はすべてカードのめくり次第だし、クライマックスはあらかじめ決まっているし、ストーリーに影響しようがないんです。これによってTRPG初心者も、判定の失敗を恐れることなく、責任を追及されることもなく、気軽に参加することができるのです。

それじゃあ判定して何が変わるの?というと、ここが凄い!何とキャラクターに様々な「特徴」が付くんですよ!(このアイディアは見事です)

成功すると「光カード」を引いて、失敗なら「闇カード」を引くのですが、これによって「ちょっとイケてる設定や技能」がついたり「ちょっとヘンテコな特性」が付いたりするのです。

光なら判定にボーナスが付く「霊刀」を保持したり、魔法の言葉を言えたらダイスが増える「魔法少女」になったり、論理的に状況が説明できたらボーナスが付く「科学的」などが勝手にくっついてきます。

闇でも基本的に判定ボーナスではあるけれど、「潔癖症」「犯罪者」「妄想しがち」「呪われた血」といった設定が付くのです。

これがうまくはまると大爆笑になりますよ!

『チェーンソーを持ち歩く、潔癖症で、猫を連れた看護婦』とか『カレー好きで、科学的説明が習性で、魔法少女に変身できる(!)教授』とか、もう語り草になるような癖のあるキャラクターができまくります。(これがキャラクターメイキングの役割を同時に果たしているのですね。Good Job!)

TRPG初心者が比較的苦手なものというと、やはり自分のキャラクターの特徴や背景をうまく語ることだと思っているので、カードを付けることでここをクリアして見せた手腕はもっと評価されていいと思いますよ。


こんな感じで、TRPGっぽい雰囲気で爆笑の盛り上がりを見せる好ゲームだったので、ウチのグループでは大好評でした。続編の「スチームパンク」や、本来の「ファンタジー編」ともカードを混ぜられるみたいなので、近々購入を検討しております。

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