今日もサウナでととのいたい winterkoninkskeさんのレビュー

ゲムマでイラストが可愛くて気になって、後日購入しました。

坊主めくりからの神経衰弱、というミニゲームを各プレイヤーが順に繰り返していき、最初に目標点に到達したプレイヤーが勝利するライトなカードゲームです。

サウナ風呂→水風呂→外気浴という、サウナでととのうまでの流れがモチーフになっています。

サウナフェイズでは山札をめくって数字を足していき、規定値内で収えて水風呂フェイズに移ります。数字が規定値を超えるとバーストで、僅かな点数を貰って手番終了。

水風呂では一枚だけ山札をめくり、出た数字をそのままにして外気浴フェイズに移ります。

外気浴フェイズでは裏向きに並べられた10枚の数字カードから5枚までめくり、水風呂で出た数字と合わせてサウナフェイズで出した数字と同じにします。

例えばサウナを7で止め、水風呂で1を引いたので、残りの6を外気浴でめくって「3」「1」「2」などを出してちょうどになれば成功です。プレイヤーはサウナの数字7点を得ます。（「ととのった！」と言いましょう）

失敗しても半分が点数になります。

外気浴カードは位置を変えずに戻して、次のプレイヤーに移ります。

以上が概要です。

非常にシンプルで余計な味付けをしていないアッサリライトゲームといった印象で、外気浴フェイズの神経衰弱も位置が変わらないためだいたい覚えていられます。

細かい工夫として、サウナフェイズではいきなり数字が2倍になる熱風カードや、引いたカードをキャンセルできるミネラルウォーターカード、即バーストのタオル交換カードなど、作者のサウナ愛が伝わる小ネタも交えた変化球が混ざっています。

得点は勝利点トラックで管理されており、特定のマスに進むとせっかく覚えた外気浴カードをシャッフルされたり、直前のプレイヤーに無条件で追いつくマスがあったりと、双六めいたルールになっているのに遊び心を感じます。

気軽にバーストや神経衰弱を楽しみつつ、あんまり頭は使いたくないよねみたいな「あえて頭脳を休める」ようなゲームに感じました。これは現実のサウナと同じく癒しを与えるためのフレーバーと思われ、ほんわかした女の子のイラストと共にプレイすれば気持ちも穏やかになります。

正直に言えば、このアッサリ感がために取り立ててすっごい面白い部分があるゲームというわけではないので、わざわざ進んで選ばれる場面は少ないと思います。ただ前述のように思考する部分がスリムなゲームなので、「これあんま頭使わないから休憩にいいよ、バーストしても点入るからイージーだよ」みたいな勧め方なら出番はありそうです。

それにしても3人でインスト込み30分弱の1ゲームなので、インディーズゲームに理解のあるメンバーでないと「妙なゲーム出してきたな」みたいな空気になるやも知れません。

個人的にはイラストがすごく好みなので、持ってるだけでちょっといい気分になれる作品です。