ヘルパゴス：島の先客と目覚めし力（拡張）大石さんのレビュー

新しいアイテムとランダムイベントとプレイヤー毎の固有能力が追加される拡張です。
イベントはラウンド開始時に1枚公開され、それによってなんかしらのリソースが減らされたり、ラウンド終了時まで特定のアクションに縛りが設けられたり、特にデメリットなくカードが引けたり、いきなり誰か一人を犠牲にするための投票が行わされたり、といったことが発生するようになります。
全体的に悪い効果のほうがやや多めの印象ですが、どれがゲーム中に使われるのかはランダムなので毎回違った展開が楽しめる仕様となっています。
固有能力の方はスタート時に各自が永続的な効果（例：両隣にいるプレイヤーが銃の標的にならない）だったりゲーム中一度だけ使える能力（例：ゲーム中一度だけフルーツバスケット以外の捨て札を手札に戻せる）だったりを持つキャラクターカードを受け取ってプレイする形になります。こちらも全部で20枚もあるので担当するキャラが変わるたびにまた違ったゲームが楽しめることでしょう。

ランダムイベントと固有能力に関しては、いきなり導入すると初めて遊ぶ人にとっては覚えるべきルールが増えてしまうので遊んだことがある人向けの内容と思います。基本を遊びつくして味変したくなった方なら片方ずつでも両方いっぺんにでも入れて遊んでいったらいいでしょう。
個人的には可もなく不可もなくといった印象で「インスト長くなるから今回は入れなくてもいいか」となって結局一度も遊べていません。ベースゲームの、各プレイヤーの人間性が自ずと出てくるところが気に入ってるというのも理由の一つですが、「無人島ちゃうかったんかい」という設定的な矛盾も気になってしまって、いまひとつ入れて遊ぶことに積極的になれていない次第です。

ただ、新規カードに関してはとても良いので毎回入れて遊んでます。銃や食料等既存のやつも追加で入ってて単純にはずれを引く確率が下がりますし、新たなカードに関しても「これは使えないなぁ」と思うようなものはなく（心情的に使い辛いのはありますが）、毎回楽しめております。
なので説明文に書いたファン必携という表現は決して誇張ではなく、この新規カードだけでも十分買う価値はあるかと思います。基本を楽しめて購入を迷われてる方はぜひ手を出してみてください。きっと後悔はしないと思いますので。

ちなみに自分のお気に入りは浮き輪と猫とテーザー銃です。