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  • 1人~4人
  • 45分~90分
  • 10歳~
  • 2018年~

ダイス・ホスピタルYamashnikov [JP]さんのレビュー

238名
5名
0
約1年前

次々と運び込まれる患者たちを、設備とスタッフを駆使して効率良く治療し退院させる、そんな病院を舞台とした作品です。
病院が舞台である以上、そこには「死」の概念が付きまとうわけですが、患者は総てダイスで表現されており、そこには死を扱う「重さ」は感じられず、むしろコミカルに描写されています。
BGA版を3~4人で、実物を2人及びソロで、通算で十数回遊びました。

ゲームの目的はより多くの患者を退院させることです。無事に退院してゆく患者たちがプレイヤーに勝利点をもらたしてくれます。
ですが、残念ながら治療の甲斐なくお亡くなりになってしまった患者は減点対象となります。仮に大量に死者を出してしまったとしても経営破綻(脱落)とはならないので、最後まで諦めずに1人でも多くの患者を退院させるよう努めましょう。
ゲームはラウンド制を採っており、複数のフェイズから成るラウンドを8回行い、獲得した勝利点を競います。ラウンド中では患者を受け入れ、設備を改善し、治療を施し、そして完治した患者を退院させて病床を開け、次のラウンドに備えるといったフェイズを順次行うことになります。
各フェイズは、そのほとんどが全プレイヤー同時進行で処理することが可能なので、慣れたプレイヤーが集まればその分ゲームスピードが加速します。そのため、対戦ゲームではありますが、ソロ感の強いプレイフィールになっています。共通ボードがなく、施設やスタッフの展示スペース、スタッフ用の駒のサプライがある程度で、ゲーム展開のほとんどは個人ボード上で行われることもまた、ソロ感を強める要因かも知れません。
実際、ソロモードはNPCのいない純然たるスコアアタックになっています。
反面、他のプレイヤーに邪魔されずに自分のプレイに集中できるため、効率良く点数を取ってゆきたいプレイヤーには強くオススメできます。

先述の通り、患者はダイスで表現されています。緑・黄・赤の3色があり、それぞれの色に特化した施設やスタッフが用意されています。ダイスの出目は症状の重篤度を表し、原則として治療を施せば出目は1上昇し、スタッフや施設が足りずに放置してしまった場合は1下降します。治療した結果7以上になれば退院し、放置した結果0以下になれば死亡するといった寸法です。患者の残りHPのようなものですね。
ダイスは各ラウンド開始時にランダムに振られ、出目の少ない順に3つずつ救急車に乗せられます。各プレイヤーは順番に救急車を1台受け入れ、ダイスを3つ受け取り自分の病床に配置します。この際、病床が足りないと入院中の患者を見殺しにし、強制的に病床を開けて受け入れる必要があります。どういう状況なのか考えてはいけません。毎ラウンド患者が3人(3つ)やってきます。病人やケガ人が続々と運び込まれてきます。正気でいられるなんて運がイイです。時はまさに世紀末です。
患者を無事に病床に横たえたら、次は施設を建てたりスタッフを雇い入れたりして設備の改善を図ります。

患者を受け入れ、設備の改善を行ったら、いよいよメインイベントの治療フェイズです。手持ちのスタッフを施設に配置してゆくワーカープレイスメントの体裁を取っていますが、その実はパズルゲームの様相を呈しています。
最初に用意されている施設やスタッフでは、ワーカー1人につき患者1人しか治療ができません。ですが、設備の改善により得た施設やスタッフは1ヵ所で複数の患者を治療したり、1回の治療で出目を一気に2以上増加させたりといった強力な能力を有しています。これらを駆使し、続々と運び込まれる患者を可能な限り余すことなく治療することを目指します。この際、一度に大勢の患者を退院させると、比例的に得られる勝利点が多くなります。極端な話、8ラウンドで1人ずつ退院させるより、8ラウンド目で一気に8人退院させるほうが、最終的に得られる勝利点が多いといった次第です。
複数の患者の治療の度合いの足並みを揃えて一度に退院させたい反面、退院間近の患者を置きすぎると病床が足りなくなり死者が出る、この辺りの良い塩梅を考えながら、打算的に治療を進めなければなりません。効率的に病床を回転させるばかりが病院ではない、ということなのでしょうか。
これらのことから、非常に悩まされるフェイズなので試行錯誤を重ねたいところですが、ダイスを何度も回転させる性質上、再考したいときの手戻りが難しいという欠点もあります。ゲームに慣れない内は、多少面倒ですがフェイズの開始時にボード上の写真を撮るなどしてやり直しやすい状況にしておくのも良いかもしれません。

治療を終えたら、7以上になった患者を退院させ、0以下になった患者を死体安置所に送り、次の患者の入院(次のラウンド)に備えます。

余談ですが、死体安置所のイラストには、死体を並べる引き出しから死んだと思しきダイスの一部が覗いていて、不謹慎ながら可愛いと思ってしまいました。診察室の丸椅子にちょこんと乗ったダイスなど、全体的にイラストが可愛いんです。下手なプレイをすれば次々と死んでしまうのに、この可愛さとのギャップもまた、この作品の魅力の一つなのだと感じます。

黙々とソロでスコアアタックをしたい気分の時に、何度もお世話になりました。そして、これからも長い付き合いになると思います。友人たちと、ワイワイ言いながら遊びたい時の選択肢にも、だいたい名前が挙がってきます。
他のプレイヤーからの邪魔が入りづらいからこそ、ボードゲーム初心者の方にもオススメできると思います。ワーカープレイスメントとは何ぞや、といった基本の説明にも役立てるかもしれません。

パズルゲームが好きな方、黙々とスコアアタックがしたい方、ただただダイスを振りたい方、そんな方々のお気に入りになれる作品ではないでしょうか。もちろん、そうでない方々でも、退屈しない作品だと思います。一度、手に取ってみてはいかがでしょうか。

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Yamashnikov [JP]
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