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  • 2人~4人
  • 45分~90分
  • 10歳~
  • 2024年~

アルタイ:文明の曙るそんとうさんのレビュー

313名
2名
0
3ヶ月前

5人ベストの中量級の名手(と私は勝手に思っている)、パオロ・モリ氏による4人用デッキ構築ゲーム。デッキ構築といえば、ドミニオンを基準に考える方も多いと思いますが、アルタイはドミニオンとは違った楽しみ方をする、カジュアルなプレイ感のゲームです。まだ2回しか遊べていない若輩者ではありますが、魅力をまとめてみたいと思います。詳細なルール説明ではない点と、長文になってしまったので感想だけ気になる方は、最下段のまとめを一読いただければ幸いです。


アルタイの核となるのは、デッキ構築から派生する陣取り&エンジンビルドです。得点手段は、この2つのメカニクスに集約されているため、デッキを強化した先のエンジンの開発と、陣地の拡大のバランスを見ながら、リソース&得点をコツコツと稼いでいきます。陣取りに使用する駒を使い切ったプレイヤーが出ることで、ゲーム終了のフラグが切られます。


また、初期デッキの内訳が若干異なる4種族のいずれかを担当し、ゲーム終了時の得点ボーナスになる目標カードのようなもの(厳密にはこれもエンジンなのですが)を非公開で受け取ってスタートしていきます。非対称性は多少あるゲームと言えますが、ウォーゲームと呼べる程の複雑な要素はありません。


カード構成の部分等に少し触れますと、手番中のカードプレイで生産できるリソースは全体で5種類。各リソースは新しいカードの獲得やエンジンの開発で使用します。余ったリソースと手札は、ターン終了時に流れてしまいますが、リソースをストックできるカードを自分の場にプレイすることで、平均で「1~2」のリソースを手番を跨いで使用できます。ほとんどのカードはリソースに関わるもので、陣取りに使うものは2種類のみです。


エンジンの効果はどれも有用で魅力的です。永続でリソースが手に入ったり、ゲーム終了時のボーナス得点が大きかったりと、どのエンジンを優先して狙うかで、数手先の展開や陣取りの読み合いに変化が生まれます。細かい縛りはあるので量産できるものではないですが、早い段階からエンジンの開発を進めたプレイヤーは、必然的に有利に立ち回れます。


エンジンの開発に注力するなら、上に挙げたリソースの管理が重要になりますが、そもそも対応する土地に自分の駒を置いた状態で、対応するカードをプレイしなければ、基本的にリソースは手に入りません。そこで土地の陣取り合戦が起こる訳ですが、新しい土地を手に入れる手段は、攻撃力を加算するカード(赤い剣のアイコンの数)+手に入れたい土地に隣り合う自分の土地の駒の数…で算出します。この時、土地を奪われる側のプレイヤーは手札の攻撃カードの防御力(赤い盾のアイコンの数)+攻撃を受けている土地の自駒の数で対抗します。


文字で説明するとまどろっこしくなりましたが、陣取りでやってることはシンプルな数字比べです。相手より高い数字を叩き出し、陣取り合戦を制したプレイヤーは、攻撃を行った相手の土地の駒を1つ奪い、1勝利点に数えます(自分の駒としては使えません)。エンジンの開発でも、即時に自陣に駒を置ける場合があるので、隣りあう領地のプレイヤーが1つ2つと駒を置きはじめると、緊張感が漂います。いつ攻めてくるのか、どれだけ守りに徹するか、そうこうしてるうちにエンジンが~という、わかりやすいジレンマに熱くなれるんですね。


このゲームの人を選ぶ点にも触れてみます。まず、デッキ構築ゲームでありながら、思った程デッキのコントロールをしません。理由は明確で、カードのドロー手段が限られているからです。「学者」というカードが唯一のワンドローカード。あとは、エンジンの永続能力を駆使して、1手番中1ドロー×2~がベースになります。デッキをガンガン回すタイプのゲームなんですが、ドローも圧縮も控えめでカードプールは少なく、引き運の要素は強め。


それは裏を返せば、他プレイヤーの手の内が(他のデッキ構築と比べれば)想像しやすいということでもあり、次に相手は何をしかけてくるのか。エンジンの開発か陣取りか~の読み合いに集中して楽しめるということでもあります。デッキ構築の特徴でもある、カードのコンボと拡大再生産的な楽しみ方に振り切った、ドミニオンのようなゲームに慣れているプレイヤーであれば、アルタイの細かい点の取り合いや、駆け引きの部分を楽しむ前に、ドローの欲求不満に陥るかもしれません…笑


まとめに入りますが、アルタイはデッキ構築を下地に、陣取りとエンジンの開発をカジュアルに楽しむゲームだと思ってます。どのタイミングで、誰に陣取りを仕掛けるかの駆け引きが面白く、ジリジリとした展開の中で1歩抜きん出るプレイができると爽快ですし、盛り上がります。多くのデッキ構築ゲームと比べてカードパワーが控えめな分、アクションがシンプルでわかりやすい。それ故にエンジンの先取りや、陣取りで細かく刻んでいく1点がバカにならず、派手ではないものの、せめぎ合いに熱くなれます。


パオロ・モリ氏らしい「嫌味にならない」インタラクションを気軽に楽しめる「ちょっとずつ殴り合う」ゲームとして(上手い表現が見当たらない…笑)とっつきやすい仕上がりになっているかと思います。「デッキ構築」という先入観は抜きに、ドミニオンとの比較はホドホドに(むしろしない方がいい…笑々)遊んでみてください。


以上、パオロ・モリ氏の往年のファンによるレビューでした…!


PS.ドッグス・オブ・ウォーのリバイバルまだかなぁ…(2025年8月現在)

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びーている / btail
Bluebear
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皇帝
るそんとう
るそんとう
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