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  • 2人~4人
  • 60分前後
  • 8歳~
  • 2017年~

パイオニア荏原町将棋センターさんのレビュー

223名
5名
0
約3年前

「パイオニア」には開拓者が6種類もいます。同じ西部開拓物の「ゴールドウェスト」が掘削をして開拓地を繋げていくのに対し、「パイオニア」では金鉱掘などの各種開拓者を駅馬車から降ろし、繋げていきます。駅馬車が存在するのは共通点ですし、最後、ネットワークからVPが入るのも一緒です。

トップ目の人がゲームを終わらせないでダラダラ続くことを終了フラグ問題と言いますが、ハチエンダやテラフォなど、終了をプレイヤーに委ねるゲームはたくさんあり、よく起こります。パイオニアの終了条件は、自分の路線を全部敷くか、駅馬車の山タイルが全部めくれること。終了までのスピードが可視化されています。最終VPは、ネットワーク内にある開拓者×2VPと決まっているので、VPも可視化できていますし、唯一不透明な金鉱掘アクションによるVPタイルは、所持しているプレイヤーだけ分かっています。


アクションは、毎手番収入3金を貰い、路線を1つ置く(2金)、路線を2つ置く(5金)、駅馬車タイルを買う(1〜4金)の3つのうちから1つを選ぶだけ。その後1金(以上)払って駅馬車をまだ開拓者タイルが置いてある街に移動させます。そしてそのタイルと同じ色の開拓者を自分の駅馬車から降ろして配置し、その能力を使います。

金鉱掘(茶)…VPタイルを貰える
商人(紫)…次手番からアクション+1
銀行家(黄)…次手番から毎手番の収入+1
酒場主(赤)…もう1人任意の開拓者を馬車から取り除く
農夫(緑)…もう1〜2人農夫をセットで開拓地に置く
保安官(青)…他者の道路に道路を敷くことができる

これに、ホテル(レインボー)…+3金、任意の開拓者を置ける

というのがあります。


大きな目標は2つで、一つは、駅馬車内にいる開拓者達を全員降ろし(パンチアウト)、その駅馬車タイルのVPを得ることです。もう一つは、前述したネットワークを作ることです。

↑ スタート(右上)から南下して、今右下にいる駅馬車。ここで赤プレイヤーは左の緑へ進み、自分の駅馬車内にいる緑(農夫)を取り除き、配置することができる。緑の能力は、自分の持っている複数の駅馬車内にいる農夫をついでにあと2人まで(つまり計3人)降ろせること。しかし赤プレイヤーは右に進み、(レインボーの)ホテルに入り、3金を得、任意の開拓者を1人降ろした。これにより次の青プレイヤーは、一番近い緑に行くにしても2金を支払うことになる。(ちなみに自分の路線を敷いてから駅馬車を移動すれば、移動代の1金は発生しない)


このゲームで一番の肝であるのが、手番終了後に、他プレイヤーのうち1人だけが、手番プレイヤーが置いた同じ色の開拓者を、(手番プレイヤーに)2金払って、ついでに1人置けることです!この「ついでの配置」を利用しない手はありません。時計回り順に権利があるので、いつでも2金以上は残しておきたいところです。

↑ 先程のプレイ時の赤プレイヤーの駅馬車。農夫(緑)が1人居たにもかかわらず、左に行かなかったのにはまだ理由があって、緑を降ろすと、青プレイヤーの馬車にある緑もついでに降ろさせることになったから。出来る限り他プレイヤーの持っていない色を降ろしていくのもポイントだ。


最初の写真、スタートすぐ下の街に3人の赤プレイヤーの開拓者がいますが、ここは緑の農夫の街だったので、農夫を3人降ろしていました。この「農夫3人」という技は強力で、後でネットワークを作る時の拠点になります。ここだけで6VPあります。何よりも一手で3人降ろしているので取り除くスピードも速くなります。写真では、VPトラックでは負けていますが、今のところ赤プレイヤーが優勢です。

このゲーム、資金はカツカツです。毎手番3金入るのですが、アクションでは、最低でも駅馬車を買って1金を支払いますし、かつ、(自分の路線が無ければ)移動するために1金支払うからです。これを打開するのが黄色の銀行家です。銀行家の街に銀行家を降ろすと、次手番から収入は4金になります。

また、お金が貯まり出すと必要なのが紫の商人です。アクションが2つ出来るようになりますので、路線を一気に3本(7金)敷くこともでき、一気にネットワークが繋がります。

終盤役に立つのが青の保安官です。路線は早い者勝ちで、区間には一人の路線しか敷けません。その敷かれた路線に無料で置けるのがこのアクションです。(新規の路線も可)。諦めかけていたネットワークが繋がることもあります。

↑ 今、青プレイヤーが駅馬車を青タイルに動かし青の開拓者を降ろしたところ(赤プレイヤーも便乗して降ろした)。そして青の能力で、赤プレイヤーの路線に路線を置いた。これにより青の3人と4人のネットワークが繋がり、赤の7人(一人見切れている)に対して青も7人となり、ネットワークVPが14対14になった。また、青は山札最後の駅馬車をめくっており、終了フラグを切った。

↑ ゲーム終了時。金鉱掘タイルで9VPもあることを知っていた青プレイヤーは、敢えて路線ではなく駅馬車を買い、山札の駅馬車タイルを全て公開してから、先程のプレイを実行していた。これにより41対37で青の逆転勝ちとなった。正味35分ぐらいのプレイ時間だった。盤面の右半分しか使っていない。大量に余っている路線と開拓者コマが急戦を物語っている。


このように、急戦にしたり持久戦にしたり、ゲームの進行速度をコントロールできるのもこのゲームの魅力です。それは、スタート時の開拓者タイルのばら撒かれ方によって戦略が変わると言えます。盤面によっていろんな展開が楽しめ、その都度、どの開拓者を大切にしていくか戦略を練る楽しみがあります。

ただし、戦略が定まらないとは言え、

■まずは「農夫3人」ができる盤面か、自分の駅馬車に農夫(緑)が多いかを見定める。また、マークされやすく、他プレイヤーの路線によって農夫3人都市が包囲網にされると、青アクション以外にネットワークが作れなくなるので、早めに路線を繋げておきたい。

■自分の降ろしたい色の街が無くなっても……救済策は2つ。一つはホテルに降ろす。もう一つは、赤(酒場主)アクションで取り除く。

■「2金でついでに置ける」をたくさん実現するためには、まずは所持金が2金以上余っていること、もう一つは、駅馬車の中に、いろんな色の開拓者がいること。他プレイヤーが何色の開拓者を使っても、対応できるようにしておく。

■そのためには、序盤の買い物は、路線より駅馬車タイル優先となる。こうして開拓者をたくさん乗せておく。同じ意味で、序盤の保安官(青)アクションは、拠点がまだ定まっていないので優先度は低い。


急戦か持久戦かは盤面次第。どの色の開拓者を優先させるかも盤面次第。つまり戦略も盤面次第。6種の能力のバランスがいいので、非常に悩みます。


p.s このゲーム、珍しく、クラマートラックが反時計回りなので、VPを貰うたびに、しょっちゅうマーカーを右に動かし、VPを減らしてしまいます…

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荏原町将棋センター
荏原町将棋センター
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